堀昌雄の発言 (大蔵委員会)
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○堀委員 ちょっと私がいただいておる資料を申し上げますと、要するに今から二十年後は赤字が四千三百億になるんですね。そうして、それから二十年たった二〇三〇年になりましてこれがマイナスが百億ぐらいになっている。その後十年ぐらいすると、また千三百、二千百億と、こうふえていく。長期的展望で見ますと、少なくとも今清算事業団が答えられた二〇一〇年というところは試算によると四千三百億円の収支差額が出る、こういうことになっているんですね。
そこで、この国鉄共済に厚生年金を中心にその他の機関で財政的な協力をしようというのが現在提案されておる法案なのでありますが、当委員会としては、実はそっちの方よりも、国鉄共済側が負担する、今原案で千五百五十億円の話の方が当委員会の所管で、あとはどうやら社会労働委員会の所管のようでありますが、こんなもの分けて議論ができるわけではありませんで、ワンセットでありますからワンセットとして考えるのでありますけれども、この公的年金制度というものは一体今後どういうふうになっていくのかということが、国民の中に非常に大きな疑問が実は出ているわけです。
私は、昨年の四月二十二日に当委員会でこれらの問題を論議いたしまして、そこで、欧州各国においても公的年金制度は大変厳しい情勢になっておるので、できるだけ私的年金を活用して公的年金の負担を軽くしたいというのが実は現在の欧州諸国の傾向のように調査結果がわかりましたので、私は当時、ここでひとつ私的年金の活用を考えたらどうかという提案をいたしました。本年六月の、日本銀行の発表しております個人貯蓄は六百六十兆円に達しているのであります。しかしこの個人貯蓄というのは個人事業主の貯金も入っていますから、純粋の個人の家計の貯蓄というわけにはいかないかもしれませんが、しかし六百六十兆円、年率一〇%で今ずっとふえつつあるわけであります。ですから、これだけの貯蓄のある国民により幅の広い私的年金の窓口を開くべきである。
その中の一番の大きな問題は、実は企業年金に対する特別法人税一%の問題なんですね。これはひとつ当委員会の皆さんにも御協力いただいて、速やかに特別法人税の一%などということは取りやめたい。
これは歴史的な経過がありまして、私、企業適格退職年金の問題をやるときに当時大蔵委員会にいて、今、田川の市長をしておられる滝井さんが社会労働委員会におられまして、二人で実は適格退職企業年金の問題をやっておりました。当時の税制一課長が細見さんでした。どうしてもこの特別法人税一%に固執して頑張るわけです。アメリカにはそんなものないんだから、ひとつこんなものやらないでやろうと言っても、大変彼が頑張りました。このごろ大変国際派ですから、私、パーティーで会って、細見さん、あのときはあなた頑張ったなという話をしたら、先生、そんな古い話やめてくださいと言うんですけれども、それが今日まで尾を引いているということは、私はある意味で細見さんに責任がある、こう考えているのでありますけれども、ひとつ主税局も,――今中村さんも賛成していただいているようですが、自民党の皆さんも協力していただいて、この時代おくれの特別法人税のようなものをやめて、要するに、私的年金をもっと活用できるようにすることによって公的年金の負担を軽くするというのが欧州全体の流れだと思うのです。
そういう問題の中で、実は千五百五十億の中身にちょっと触れておきますけれども、私、二つ問題があると思っているのです。
その二つの問題の一つが、財政調整資金として国家公務員共済組合からまだ百億円もらう話が残っているわけですね。今の国家公務員等共済組合の中には実はたばこも入っているのですよ。そのたばこも入れてまだ百億、調整金をこの中に入れるという話、これはやめてもらいたいと思う。私はさらに後で論議を進めますけれども、これまでの四百五十億の五年分も私は返してやってもらいたいと思うのです、国で。だから、百億は削ろうということがまず一つ。
二番目は、要するに今の国鉄の職員の負担の問題、掛金の問題であります。現在厚生年金は組合員は六・二%ですけれども、国鉄共済年金は八・四九五%、ここの差が二・二九五%。だから実は二・三%もたくさん負担をしているわけです。そうして、これが今のままですと、厚生年金が七・三%になるのに対して国鉄共済の組合員は九・五九五%、こういうふうになるのですね。
そこで、一体今の国鉄共済組合というものの保険のあり方というのはどういうあり方か。これは完全に賦課方式になっておる。千六百億円という基金はありますけれども、これは運転のために必要な最小限度であって、積立金はゼロであるということは、国鉄共済年金については要するに組合員が払ったものが即その給付に回る、こういう賦課方式に完全になっておる。賦課方式になっているということは、要するに今の若い世代と年金給付を受ける世代とは世代が違うわけでありますから、世代間給付という状態になれば、私はある意味でこの被保険者は今の赤字の問題について免責されてしかるべきだ、こう考えているわけです。
だから、その限りで、今回二・二%、組合員だけでいえば一・一%引き上げる問題は見送ったらどうだろうか。そうして、給付と保険料をできるだけ速やかに厚生年金の方に一元化するということが実は懇談会の答申にも出されているわけでありますから、そういう考え方に立って、今の被保険者のアップはちょっと据え置いて、今約二・三%差があるわけでありますから、その差が今度上げればさらに広がるわけですから、それを上げないで、そうしてやがてどこかで少しこれが収れんできるようにするということを考えたらどうか。そうすると、百五十億円これで落とすことになる。そうすると、さっきのたばこを含めた共済の百億と今の被保険者の保険料負担分の百五十億、合わせて二百五十億が国鉄共済側の負担が減るということになりますと、千五百五十から二百五十引くと千三百になる、三千億の収支差額の残は千七百億です。これをまず頭に置いていただいて、経済企画庁、入っていますか。――ちょっとその前に主税局にひとつお願いします。
昭和六十二年、六十三年の大体の決算が出ているのだろうと思うのですが、税収の当初の見積もりと、それから、結果的に決算上出てきた税収額と、そうしてそのときの大体の経済成長、名目経済成長と租税弾性値、これを六十二年、六十三年についてまず主税局から御答弁をいただきたいと思います。