大蔵委員会

1989-11-21 衆議院 全260発言

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会議録情報#0
平成元年十一月二十一日(火曜日)
    午前九時三十二分開議
 出席委員
   委員長 中西 啓介君
   理事 衛藤征士郎君 理事 大島 理森君
   理事 中村正三郎君 理事 平沼 赳夫君
   理事 村井  仁君 理事 中村 正男君
   理事 森田 景一君 理事 安倍 基雄君
      愛知 和男君    愛野興一郎君
      江口 一雄君    遠藤 武彦君
      尾身 幸次君    太田 誠一君
      岡島 正之君    金子 一義君
      鳩山由紀夫君    沢田  広君
      野口 幸一君    早川  勝君
      堀  昌雄君    村山 喜一君
      橋本 文彦君   平石磨作太郎君
      伊藤 英成君    正森 成二君
      矢島 恒夫君
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 橋本龍太郎君
 出席政府委員
        内閣法制局第三
        部長      津野  修君
        内閣法制局第四
        部長      越智 正英君
        経済企画庁調整
        局審議官    安田  靖君
        大蔵政務次官  高村 正彦君
        大蔵大臣官房審
        議官      濱本 英輔君
        大蔵大臣官房審
        議官      石坂 匡身君
        大蔵省主計局次
        長       小村  武君
        大蔵省主税局長 尾崎  護君
        大蔵省理財局長 大須 敏生君
        大蔵省証券局長 角谷 正彦君
        国税庁間税部長 竹内  透君
 委員外の出席者
        総務庁恩給局審
        議課長     大坪 正彦君
        法務省刑事局刑
        事課長     松尾 邦弘君
        文部大臣官房福
        利課長     込山  進君
        厚生大臣官房政
        策課長     横尾 和子君
        厚生省保険局企
        画課長     近藤純五郎君
        厚生省年金局企
        画課長     阿部 正俊君
        厚生省年金局年
        金課長     松本 省藏君
        社会保険庁運営
        部保険管理課長 田中 泰弘君
        社会保険庁運営
        部年金指導課長 平松 克喬君
        農林水産省経済
        局農業協同組合
        課長      岩村  信君
        運輸大臣官房国
        有鉄道改革推進
        部清算業務指導
        課長      宮崎 達彦君
        運輸大臣官房国
        有鉄道改革推進
        部再就職対策室
        長       丸山  博君
        郵政省電気通信
        局電気通信事業
        部事業政策課長 有村 正意君
        自治省行政局公
        務員部福利課長 石井 隆一君
        参  考  人
        (日本国有鉄道
        清算事業団理
        事)      杉田 昌久君
        参  考  人
        (日本国有鉄道
        清算事業団理
        事)      山口 良雄君
        参  考  人
        (日本国有鉄道
        清算事業団理
        事)      前田喜代治君
        参  考  人
        (日本国有鉄道
        清算事業団共済
        事務局長)   長野 倬士君
        大蔵委員会調査
        室長      兵藤 廣治君
    ─────────────
委員の異動
十一月十六日
 辞任         補欠選任
  江口 一雄君     宮澤 喜一君
  遠藤 武彦君     山崎  拓君
  尾身 幸次君     有馬 元治君
  太田 誠一君     河本 敏夫君
  村山 喜一君     永井 孝信君
  伊藤 英成君     永末 英一君
  矢島 恒夫君     野間 友一君
同日
 辞任         補欠選任
  有馬 元治君     尾身 幸次君
  河本 敏夫君     太田 誠一君
  宮澤 喜一君     江口 一雄君
  山崎  拓君     遠藤 武彦君
  永井 孝信君     村山 喜一君
  永末 英一君     伊藤 英成君
  野間 友一君     矢島 恒夫君
同月二十一日
 辞任         補欠選任
  杉山 憲夫君     岡島 正之君
同日
 辞任         補欠選任
  岡島 正之君     杉山 憲夫君
    ─────────────
十一月十七日
 前払式証票の規制等に関する法律案(内閣提出第二号)
同月十六日
 共済年金の改善に関する請願外二件(赤城宗徳君紹介)(第三六一号)
 同(糸山英太郎君紹介)(第三六二号)
 同(粕谷茂君紹介)(第三六三号)
 同(栗原祐幸君紹介)(第三六四号)
 同(小泉純一郎君紹介)(第三六五号)
 同(河野洋平君紹介)(第三六六号)
 同(河本敏夫君紹介)(第三六七号)
 同(中山利生君紹介)(第三六八号)
 同(浜田幸一君紹介)(第三六九号)
 同外二件(東力君紹介)(第三七〇号)
 同(宮崎茂一君紹介)(第三七一号)
 同外一件(森田一君紹介)(第三七二号)
 同(山崎拓君紹介)(第三七三号)
 同(渡辺栄一君紹介)(第三七四号)
 同(大野功統君紹介)(第三八五号)
 同(小泉純一郎君紹介)(第三八六号)
 同(吹田愰君紹介)(第三八七号)
 同(二田孝治君紹介)(第三八八号)
 同(倉成正君紹介)(第四〇八号)
 同(斉藤斗志二君紹介)(第四〇九号)
 同(戸沢政方君紹介)(第四一〇号)
 同(虎島和夫君紹介)(第四一一号)
 同(西岡武夫君紹介)(第四一二号)
 同(松田九郎君紹介)(第四一三号)
 同(若林正俊君紹介)(第四一四号)
 同(愛野興一郎君紹介)(第四二七号)
 同(大野明君紹介)(第四二八号)
 同(梶山静六君紹介)(第四二九号)
 同外一件(塚原俊平君紹介)(第四三〇号)
 同(宮崎茂一君紹介)(第四三一号)
 同(岡島正之君紹介)(第四五九号)
 同(梶山静六君紹介)(第四六〇号)
 同(佐藤一郎君紹介)(第四六一号)
 同(田邉國男君紹介)(第四六二号)
 同(中尾栄一君紹介)(第四六三号)
 同(中村正三郎君紹介)(第四六四号)
 同(堀内光雄君紹介)(第四六五号)
同月二十一日
 共済年金の改善に関する請願(古賀誠君紹介)(第四九九号)
 同外二件(古賀正浩君紹介)(第五〇〇号)
 同外四件(麻生太郎君紹介)(第五一五号)
 同(天野公義君紹介)(第五一六号)
 同外五件(太田誠一君紹介)(第五一七号)
 同外九件(小宮山重四郎君紹介)(第五一八号)
 同(浜野剛君紹介)(第五一九号)
 同(山中貞則君紹介)(第五二〇号)
 同(小泉純一郎君紹介)(第五五四号)
 同(佐藤守良君紹介)(第五五五号)
 同外三件(三原朝彦君紹介)(第五五六号)
 同(山中貞則君紹介)(第五五七号)
 同外三件(有馬元治君紹介)(第五七九号)
 同(上村千一郎君紹介)(第五八〇号)
 同(小泉純一郎君紹介)(第五八一号)
 同(笹川堯君紹介)(第五八二号)
 同(塩川正十郎君紹介)(第五八三号)
 同(友納武人君紹介)(第五八四号)
 同(谷津義男君紹介)(第五八五号)
 同(村田敬次郎君紹介)(第五八六号)
は本委員会に付託された。
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百十四回国会閣法第六七号)
     ────◇─────
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中西啓介#1
○中西委員長 これより会議を開きます。
 第百十四回国会、内閣提出、国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として日本国有鉄道清算事業団理事杉田昌久君、同理事山口良雄君、同理事前田喜代治君及び同共済事務局長長野倬士君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中西啓介#2
○中西委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。
    ─────────────
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中西啓介#3
○中西委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。堀昌雄君。
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堀昌雄#4
○堀委員 本日は、国鉄共済年金問題について一時間十分の時間で質問させていただきますが、橋本大蔵大臣は、かつて厚生大臣を歴任され、運輸大臣を歴任され、現在大蔵大臣でありますから、これらの三省にわたる本件については、恐らく現在の政府の中で最も詳しい政治家だというふうに私は認識をしております。
 そこで、特に私がそのことについて触れますのは、かねてから御承知のように、先般も資料をお配りしまして、きょうは後でまた冊子になったものを委員長の御了解を得て配らせていただきますけれども、現在の行政機構は御承知のように縦割りになっておりますから、大蔵省、厚生省、運輸省、いずれもその省が所管をすることについて非常に熱心に詳しく勉強もし、同時にその立場に立ってこれを推進する、こういう傾向があるわけであります。しかし、今回の鉄道共済年金の問題というのは、まさに大蔵省の問題であると同時に、かつてこれを所管してきた運輸省に非常に大きな責任のある問題でありますし、同時に今、法案が提出されている中で、社労にかかるようでありますけれども、厚生年金から巨額の調整金を出すというのは、これは厚生省の所管の問題なんであります。要するに三省にわたるような問題は、どうしても広い視野で、同時に非常に長期的な展望に立って、年金でありますから二十年、三十年先を展望した上で実は物事を考えなければならぬ、私はこう考えているわけであります。
 まあしかし、厚生大臣、運輸大臣、それも運輸大臣は国鉄の民営化のときに運輸大臣をしていらっしゃるし、現在大蔵大臣としてやっていただいておるという橋本大臣に、答弁はもう技術的な問題が多いですから事務方でいたしますけれども、最後に集約して、そういう意味で、視野が広く長期的な展望を、幹事長として大いに実力を発揮をされた橋本大蔵大臣の見解をひとつ最後に伺うということにして、まず、専らその前段の方の話を進めてまいりたい、こう考えるわけであります。
 そこで、実はこの問題を私が最初に取り上げましたのは昭和六十年二月四日の予算委員会であります。そのときの経過をちょっと簡単に読み上げます。
 ○堀委員 そこで私は、きょうはまず最初に共済年金の問題を取り上げ、あわせて現在政府の進めておられる年金制度の問題を取り上げ、それとの関連で税制の問題を取り上げるという形で物を進めたいと思うのでありますけれども、要するに一つ一つの個別問題ではなくて、全体に関連のあるもの、包括的なシステムとして実はきょうは私はいろいろと問題提起をさせていただきたい、こういう考えでございますので、財政改革を含めて全体の一つのシステムの流れとして問題を次々と提起をしてまいりますから、どうかそういう御認識でひとつお聞きをいただきたい、こう考えるわけであります。
  そこで、最初に国鉄共済年金の、国家公務員等共済年金の問題についてお伺いをいたします。実は今、国鉄問題は国鉄監理委員会でありますか何かで原案が作成中ということに聞いておりますが、私は、きょう国鉄問題を議論する気はないのでありますけれども、この国鉄共済の問題を解決するめどがつかない限り国鉄の再建問題はあり得ない、実はこういう基本的な認識でございます。そのことをこれから少し申し上げて、皆さんもおわかりをいただけると思うのでありますけれども、長期給付財政調整事業運営委員会というのが国家公務員等共済組合の運営の財政調整五カ年計画というのを実は提案をしておるわけでありまして、大蔵大臣は五十九年十月十六日にこの認可申請を受けておられるわけであります。御承知でしょうか、大蔵大臣。
 ○竹下国務大臣 承知いたしております。
 ○堀委員 その中でこういうことが言われているのであります。「従って今回策定した計画は、あくまでも昭和六十年度から六十四年度の五年間に限った当面の対応策にならざるを得なかった。仮に六十五年度以降も現行の財政支援体制であるとすれば最早支援は不可能であって、支援体制の拡充、強化が是非とも必要である。」非常に重要なのは「六十五年度以降も現行の財政支援体制であるとすれば最早支援は不可能」であるという断定が実は下されておるわけであります。「国鉄共済組合の昭和六十五年度以降の給付の増加は目を見張るものがあるが、長期的にみた給付と負担の不均衡の拡大は単に国鉄共済組合だけではなく、共済年金制度全体にも共通する問題である。各共済年金制度の健全なる財政運営を図って行くためには、現行の給付水準の抜本的見直しと大幅な保険料の引き上げとは避けて通ることができない状況であるが、自助努力にも限界があり、他方、これを放置しておけば各共済組合とも早晩財政破綻が生じる。従ってこれはただ単に財政上の問題だけではなく共済年金制度の存続にかかわる問題でもあり、ひいては公的年金制度全体に対する国民の信頼を失う恐れがある。」こういうふうに指摘をしているのであります。
これが実は長期給付財政調整事業運営委員会の委員長が答申をしている内容でございます。私は、まさに的確にこの問題の重要性を指摘していると思うのであります。
  そこで、これだけではちょっと皆さんに国鉄年金の問題というのがおわかりにならないだろうと思いますが、この財政調整計画で今出されておりますのは、この前、国家公務員共済組合とそれから電電公社共済組合、専売公社共済組合を統合して国鉄救済のための国家公務員等共済組合というのができました。そうしてこの六十年から六十四年にかけて、ここで述べられておるのは約四百五十億円をみんなが出してひとつ国鉄の共済組合を支援しましょう、こういうことになっているわけですね。それはできる話として認可が申請されておる。ところが、六十五年から先の問題は今私が述べたようなことになっているわけです。
  事務当局の答弁でひとつ六十五年以降、国鉄職員が今三十二万人、これは六十五年には大体何人になるのか、そうして七十年には何人になるのかという職員数を下敷きにしながら、六十五年からその他の三共済が支援を必要とする金額というのはどういうふうになるのか、国鉄側から答弁を求めます。
 ○仁杉説明員 お答えいたします。
  六十五年度以降につきましては、大体二十五万五千ぐらいの数字を今考えております。こういうふうに組合員が減少してくるということ、それから追加費用の未払い分を六十四年度までに早く支払いまして国鉄の年金制度を維持したいということでございまして、六十五年以降はこの追加費用がなくなるという、共済組合の方に入る金がなくなるということがございまして、現在細かく試算するわけにもまいりませんが、平均といたしまして七十年度までを試算をいたしますと、一年当たり約三千億程度の不足額が生ずるというふうに計算しております。
 ○堀委員 大蔵大臣、あなたが国家公務員等共済組合の主務大臣でございますから、同時に大蔵大臣でございますから、昭和六十年度以降、なるほど四百五十億なら三つの共済組合協力できるでしょうけれども、三千億を超えるような膨大な支援を求められては、これはこの答申が言っておるように支援は不可能ですね。大蔵大臣、これはどうして対応されますか。
こういうふうに実は六十年二月に私はこの問題を提起いたしたわけであります。その答えが今提案をされている中身になってきているわけであります。
 そこで、それでは今度の問題について責任の所在は一体どこにあるのかということをちょっと触れておきたいと思うのであります。
 鉄道共済年金問題懇談会報告書というのが六十三年十月七日に実は出されているわけであります。その中にこういうふうに書かれています。
  鉄道共済年金問題については、かねてからその財政運営について種々指摘がなされてきていたが、昭和五十年代に入って単年度収支の赤字が発生する等財政事情の悪化が顕在化するに至った。これに対して、鉄道共済年金においては、昭和五十九年度に至って既裁定年金のスライド停止等の措置、昭和六十年度からは国家公務員・NTT・たばこの三共済による財政援助の措置等が講じられたほか、積立金の充当により、当面、昭和六十四年度までの年金の支払いについては、支払不能といった事態に陥ることのないよう手当てされたところである。
こうなっているのであります。
 そこで、この「赤字の原因」というところで、
  鉄道共済年金の年金給付費のうち、昭和三十一年六月以前の恩給期間分の支給に充てられているいわゆる追加費用は、民営化以前は事業主たる旧国鉄の負担とされており、民営化後は日本国有鉄道清算事業団の負担とされている。戦後旧満鉄等からの大量採用に伴う年金の費用も主としてこの中に含まれている。従って、鉄道共済年金の昭和六十五年度以降年間三千億円にのぼると見込まれる赤字幅は、昭和三十一年七月の現行共済年金制度発足以降の期間分について生じていることとなる。
こういうふうになっていますけれども、この問題というのは、ここに書かれているように、赤字が始まったのは、単年度収支の赤字は昭和五十年代に入ってから始まっている、こういうことになっているわけですね。
 昭和五十年度というのは、今からいうと大体十五年前の話ですね。そのときに単年度で赤字が出ているのに、当時これは日本国有鉄道でありますから、責任は運輸省、言うなれば内閣にあったと私は考えるわけであります。その内閣が、既に十五年前に単年度収支の赤字が出ているにもかかわらず、抜本的な対策も講じずに、安易に国家公務員、電電、専売の共済組合の支援を受けて四百五十億でつないできた、これ自身が私は大変誤った選択であった、こう考えているわけであります。
 現在、後で詳しく聞きますけれども、次に問題になるのはたばこの共済じゃないですか。これが一番最初に出てくる問題。その目の前に来ておるたばこの共済組合から金を出させて、専売の共済が早くダウンすることを促進するようなことを政府は提案をしてやってきておるというのが現在の実態であります。
 ですからそういう意味で、私は国鉄共済年金問題というのの一番の責任は内閣、政府にある、こう考えるのでありますが、これはひとつ大蔵大臣、御答弁をいただきたいと思います。
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橋本龍太郎#5
○橋本国務大臣 今、堀委員から非常に過去を振り返りながら、しかも財政と社会保障両面のベテランとしての御意見を拝聴しておりました。
 そして、はしなくも今思い出しましたのは、たしか昭和四十年代の半ば過ぎ、社会保障制度審議会におきましてこの国鉄共済が必ず財政破綻を来すという議論、これは党派を超えて国会側の委員も、また学識経験委員からも提出をされた意見に対して、当時、残念ながら十分な資料が提供をされないままに、他の共済の答申はある特定の日取りにまとめていただきましたけれども、国鉄共済についてのみ答申が何日間かずらされた事件がございました。たしか委員も当時おられたと思います。
 そして私は、これは政府といいますよりも当時の国鉄の体質に問題があり、しかも、当時の国鉄としては、労使ともに国鉄共済の将来についてそれほどの認識を持たず、経営者側もそれを労務政策上活用しようとする、また労働側も国鉄共済の積立金の運用についての労働側の発言権を確保することにのみ視野がいき、全体像を見失っておった、これがたしか社会保障制度審議会において非常に論議を呼んだところであったような記憶がございます。
 そういう意味では、必ずしも私は政府だけが責任を負わなければならない問題だとは考えておりませんし、当時、政府そのものの中においても相当な危機感を持ち、また本院においても相当な危機感を持って、委員もその当時からの関係のお一人でありますが、議論をしておられ、他制度への影響を心配しておられた方々がおられたことを今思い返しております。
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堀昌雄#6
○堀委員 そこで、今ちょっとたばこに触れましたから、日本の公的年金制度というものの現状について、これは大蔵省で答弁してもらえますね。
 実は、国家公務員等共済組合というのは、これはちょっと資料が古いんで新しい資料がないから恐らくこれによると思うのでありますけれども、昭和六十年度のころのことでありますが、一体国家公務員等共済組合というのは被保険者数が幾らあって、成熟度はどうなっているのかということをちょっとひとつお答えをいただきたいと思います。
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小村武#7
○小村政府委員 日本の公的年金は、四つの共済と厚生年金、国民年金、この三種六制度になっておりますが、そのうち国家公務員共済組合の成熟度でございますが、六十年現在で四四%ということでございます。
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堀昌雄#8
○堀委員 あと日本たばこ共済組合の成熟度は幾らですか。あわせて日本鉄道共済もお答えいただきたいと思います。
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小村武#9
○小村政府委員 いずれも昭和六十年度末現在でございますが、たばこ共済は成熟度八〇・六%、日本鉄道共済組合が一五七・一%でございます。六十年度現在でございますので、これよりさらに進んでいると思います。
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堀昌雄#10
○堀委員 今私が申し上げたように、日本たばこ共済組合は成熟度八〇・六というのが昭和六十年度末ですから、もっと進んでいる。まさにこの次に手を上げるのはこのたばこ共済ですね。そこからともかくもこの四百五十億のうち幾ら出してきたんですかね。ちょっと事務当局、答えてください。
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小村武#11
○小村政府委員 年平均四百五十億円を三共済で出しておりまして、そのうち国共済が三百五十億、NTT、当時の電電が九十億で、たばこが十億です。
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堀昌雄#12
○堀委員 皆さんこの今の状態をお聞きになって、六十年のときに既に成熟度が八〇になっているところから金を取り上げて、そうして国鉄に協力したということが、私は常識的だと考えられないわけです。恐らく皆さんもそうお感じになるだろうと思うのであります。
 そこで、国鉄清算事業団に伺いますけれども、欧州における国有鉄道の決算状況というのはどういうふうになっているか、ちょっとお答えをいただきたいと思います。
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長野倬士#13
○長野参考人 私ども、諸外国の情勢は特に詳しく勉強しているわけじゃございませんが、EC諸国におきまして国鉄は赤字を大体四千億程度発生しておりますが、各年度ごとに国庫によって補助をしておる、その中に年金に対する補助も含まれておるというふうに聞いております。
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堀昌雄#14
○堀委員 私が調べたところでも、フランス、西独はいずれも単年度会計になっておりまして、赤字が出ればその赤字を常に国が補てんをして、赤字は次年度に繰り越さない、こういうことにフランスや西ドイツの国有鉄道はなっているわけであります。
 ですから、片方でそういうモデルがあるにもかかわらず、それは確かに国鉄にも責任がありますけれども、監督官庁は運輸省ですから、私は、国鉄も責任があるけれども運輸省も責任がある、言うなれば国も責任があるということだけはまずここで明らかにしておきたい、こう考えるわけであります。
 そこでさらに清算事業団に伺いますけれども、国鉄共済の長期的な赤字の見通しをお答えをいただきたいのです。昭和八十五年というのは二〇一〇年ぐらいになりますか、そこらまでの清算事業団の収支赤字、これをちょっとお答えをいただきたいと思います。正確な数字は無理でしょうが、予測数字でありますから。
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長野倬士#15
○長野参考人 私ども、その場しのぎで、五年計画をつくるのが精いっぱいで、先の見通しを十分立てているわけではございませんし、また特にJRの職員数がどう推移するかという難しい要素がございますのでなかなか難しいわけでございますが、約二十年後までは三千億の赤字から徐々に金額が膨れていって、二十年後ぐらいがピークではないか、そのときの赤字は四千億台ではないかというような大ざっぱな収支を持っております。
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堀昌雄#16
○堀委員 ちょっと私がいただいておる資料を申し上げますと、要するに今から二十年後は赤字が四千三百億になるんですね。そうして、それから二十年たった二〇三〇年になりましてこれがマイナスが百億ぐらいになっている。その後十年ぐらいすると、また千三百、二千百億と、こうふえていく。長期的展望で見ますと、少なくとも今清算事業団が答えられた二〇一〇年というところは試算によると四千三百億円の収支差額が出る、こういうことになっているんですね。
 そこで、この国鉄共済に厚生年金を中心にその他の機関で財政的な協力をしようというのが現在提案されておる法案なのでありますが、当委員会としては、実はそっちの方よりも、国鉄共済側が負担する、今原案で千五百五十億円の話の方が当委員会の所管で、あとはどうやら社会労働委員会の所管のようでありますが、こんなもの分けて議論ができるわけではありませんで、ワンセットでありますからワンセットとして考えるのでありますけれども、この公的年金制度というものは一体今後どういうふうになっていくのかということが、国民の中に非常に大きな疑問が実は出ているわけです。
 私は、昨年の四月二十二日に当委員会でこれらの問題を論議いたしまして、そこで、欧州各国においても公的年金制度は大変厳しい情勢になっておるので、できるだけ私的年金を活用して公的年金の負担を軽くしたいというのが実は現在の欧州諸国の傾向のように調査結果がわかりましたので、私は当時、ここでひとつ私的年金の活用を考えたらどうかという提案をいたしました。本年六月の、日本銀行の発表しております個人貯蓄は六百六十兆円に達しているのであります。しかしこの個人貯蓄というのは個人事業主の貯金も入っていますから、純粋の個人の家計の貯蓄というわけにはいかないかもしれませんが、しかし六百六十兆円、年率一〇%で今ずっとふえつつあるわけであります。ですから、これだけの貯蓄のある国民により幅の広い私的年金の窓口を開くべきである。
 その中の一番の大きな問題は、実は企業年金に対する特別法人税一%の問題なんですね。これはひとつ当委員会の皆さんにも御協力いただいて、速やかに特別法人税の一%などということは取りやめたい。
 これは歴史的な経過がありまして、私、企業適格退職年金の問題をやるときに当時大蔵委員会にいて、今、田川の市長をしておられる滝井さんが社会労働委員会におられまして、二人で実は適格退職企業年金の問題をやっておりました。当時の税制一課長が細見さんでした。どうしてもこの特別法人税一%に固執して頑張るわけです。アメリカにはそんなものないんだから、ひとつこんなものやらないでやろうと言っても、大変彼が頑張りました。このごろ大変国際派ですから、私、パーティーで会って、細見さん、あのときはあなた頑張ったなという話をしたら、先生、そんな古い話やめてくださいと言うんですけれども、それが今日まで尾を引いているということは、私はある意味で細見さんに責任がある、こう考えているのでありますけれども、ひとつ主税局も,――今中村さんも賛成していただいているようですが、自民党の皆さんも協力していただいて、この時代おくれの特別法人税のようなものをやめて、要するに、私的年金をもっと活用できるようにすることによって公的年金の負担を軽くするというのが欧州全体の流れだと思うのです。
 そういう問題の中で、実は千五百五十億の中身にちょっと触れておきますけれども、私、二つ問題があると思っているのです。
 その二つの問題の一つが、財政調整資金として国家公務員共済組合からまだ百億円もらう話が残っているわけですね。今の国家公務員等共済組合の中には実はたばこも入っているのですよ。そのたばこも入れてまだ百億、調整金をこの中に入れるという話、これはやめてもらいたいと思う。私はさらに後で論議を進めますけれども、これまでの四百五十億の五年分も私は返してやってもらいたいと思うのです、国で。だから、百億は削ろうということがまず一つ。
 二番目は、要するに今の国鉄の職員の負担の問題、掛金の問題であります。現在厚生年金は組合員は六・二%ですけれども、国鉄共済年金は八・四九五%、ここの差が二・二九五%。だから実は二・三%もたくさん負担をしているわけです。そうして、これが今のままですと、厚生年金が七・三%になるのに対して国鉄共済の組合員は九・五九五%、こういうふうになるのですね。
 そこで、一体今の国鉄共済組合というものの保険のあり方というのはどういうあり方か。これは完全に賦課方式になっておる。千六百億円という基金はありますけれども、これは運転のために必要な最小限度であって、積立金はゼロであるということは、国鉄共済年金については要するに組合員が払ったものが即その給付に回る、こういう賦課方式に完全になっておる。賦課方式になっているということは、要するに今の若い世代と年金給付を受ける世代とは世代が違うわけでありますから、世代間給付という状態になれば、私はある意味でこの被保険者は今の赤字の問題について免責されてしかるべきだ、こう考えているわけです。
 だから、その限りで、今回二・二%、組合員だけでいえば一・一%引き上げる問題は見送ったらどうだろうか。そうして、給付と保険料をできるだけ速やかに厚生年金の方に一元化するということが実は懇談会の答申にも出されているわけでありますから、そういう考え方に立って、今の被保険者のアップはちょっと据え置いて、今約二・三%差があるわけでありますから、その差が今度上げればさらに広がるわけですから、それを上げないで、そうしてやがてどこかで少しこれが収れんできるようにするということを考えたらどうか。そうすると、百五十億円これで落とすことになる。そうすると、さっきのたばこを含めた共済の百億と今の被保険者の保険料負担分の百五十億、合わせて二百五十億が国鉄共済側の負担が減るということになりますと、千五百五十から二百五十引くと千三百になる、三千億の収支差額の残は千七百億です。これをまず頭に置いていただいて、経済企画庁、入っていますか。――ちょっとその前に主税局にひとつお願いします。
 昭和六十二年、六十三年の大体の決算が出ているのだろうと思うのですが、税収の当初の見積もりと、それから、結果的に決算上出てきた税収額と、そうしてそのときの大体の経済成長、名目経済成長と租税弾性値、これを六十二年、六十三年についてまず主税局から御答弁をいただきたいと思います。
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石坂匡身#17
○石坂(匡)政府委員 六十二年度と六十三年度の税収の当初予算額と決算額のお尋ねでございますが、一般会計税収について申し上げますと、昭和六十二年度は当初予算額が四十一兆一千九百四十億円でございます。決算額は四十六兆七千九百七十九億円でございます。昭和六十三年度は、当初予算額は四十五兆九百億円、決算額は五十兆八千二百六十五億円でございます。
 それから、弾性値のお尋ねがございましたけれども、六十二年度の弾性値は三・二〇、六十三年度は二・三三となってございます。
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堀昌雄#18
○堀委員 今のこの弾性値のベースになった名目経済成長もちょっと答えてください。
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石坂匡身#19
○石坂(匡)政府委員 成長率は、六十二年度は五・〇%、六十三年度は五・七%でございます。
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堀昌雄#20
○堀委員 経済企画庁は入っていただいておりますね。
 六十二年、六十三年はあれですが、平成一年はもうそろそろ見通しは固まっているだろうと思うし、それから平成二年についてはざっとした見通しをひとつお答えをいただきたいと思います。
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安田靖#21
○安田政府委員 お答え申し上げます。
 先生の御質問は恐らく二点になろうかと思っております。一つは、現在の年度、つまり平成元年度の見通しいかん、そして二つ目は、二年度の見通しいかん、こういう二つに分けることができるのではないかと思っております。
 平成元年度、現在の年度についてでございますが、私ども最終的な数字はまだあれしておりません。ただ、現在の数字を見ますと、消費だとか設備投資、そういったような格好がかなり堅調であるということが一つ、しかも、いわゆる内需主導型での成長であるということが一つ、こういったような格好で、およそのところ私ども経済見通しのとおりになるのではなかろうかなというような感じのことを考えております。これが第一の質問に対するお答えになろうかと思っております。
 二つ目の質問、平成二年度の話でございますが、現在私どもは、景気懇談会だとかそういったような格好でさまざまな個別業界のヒアリングを精力的に行っております。そして同時に、私どもこれは主務であると申し上げてよろしいと思いますが、マクロ的な経済の数字、指標を使いながらいろいろ議論をしているところでございます。ただ、申しわけございませんけれども、現在の段階で平成二年度の見通しかくかくしかじかといったような格好の数字についてはまだそこまでいっておりません。
 以上でございます。
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堀昌雄#22
○堀委員 一九八九年の見通しは大体そのとおりだということ、それをちょっと言ってください、私はその資料を持ってきていないから。
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安田靖#23
○安田政府委員 元年度の数字でございますが、それにつきまして私どもの経済見通しは、六十三年度に比較いたしまして見通しといたしましては実質国民総支出のベースでいきまして四・〇%程度の成長になろうといったようなことを考えております。
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堀昌雄#24
○堀委員 名目は。――どうぞ聞いてきてください。私もわからぬのだから、専門家でも聞かぬとわからぬのだから、同じことだ。調べてきてないかな。
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安田靖#25
○安田政府委員 済みません、初めての答弁だものですから。
 名目の方は五・二%という数字を私ども持っております。
 以上でございます。
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堀昌雄#26
○堀委員 皆さんお聞きになりましたように、当初見積もりと決算は、六十二年度で見ますと約五兆六千億くらいですか、が実はプラスになっていますね。それから六十三年度は五兆七千億円ですか、同じくらい実は当初見積もりよりもふえておりますね。
 そこで、私の方で調べた一九八九年度、本年度の成長の見通しでありますけれども、今政府は実質が四・〇で名目が五・二だ、こういうふうな話でありますけれども、私の調査では、本年度は実質成長は大体四・七%程度になるだろう、そして名目成長は、それにあわせて本年度はちょっとCPIの上昇その他卸売物価の上昇等がありますので、名目成長は七%になるだろう、これは私の方の推計です。そして一九九〇年度につきましては実質成長四・一%、CPIが一・七くらい、卸売物価が一・八くらいで、その結果、名目成長は六・二%に少し下がるだろう、こういうことなんですね。ですから、今のこの状態で見ると、今の租税弾性値その他から見て、また五兆近いようなあれが起きてくるのではないか、こんなふうに私は実は考えているわけです。
 これが五兆になるか四兆になるかの話は別ですが、私が長年見ておりまして、税収額が当初見積もりより下がったというのは、昭和五十年でしたかね、赤字国債を一兆円出すということになった、あのときぐらいでして、何しろ大蔵省という役所はかたい役所ですから、見積もりを下回るなどということは絶対に起きないようにしっかり下げて見積もっているから、めったにこれが足らなくなるというようなことはない。
 昭和五十年のとき、私は政審会長をしておりまして、あれは九月ごろでしたか、松野自民党政調会長が私に、堀さん、大変なことが起きた、実はどうやら財政欠陥が一兆円ぐらい起きて赤字国債を出さなければいかぬようになる、堀さん、何とか考えてくれと言いますから、何とか考えてくれと言われてもこれは困るけれども、率直に言って私もこんな財政欠陥が起こるとは思っていなかったから、決して皆さんの責任を追及する気はない、それは私自身もあなた方と同じ立場だ、しかし、一つ言っておくけれども、国債が今十年債一つというのは私はどうにも納得ができないから、五年債の国債を出すということを条件に私は黙っておるという話にしたいと思うが、松野さんどうか、承知した、五年債を出す、こう言うので、当時の社会党の政審会長である私と松野政調会長で話がつきまして、これが今日、竹内さんが次官のときだったかに五年の割引債として日の目を見ることになった経緯が実はあるのですけれども、見積もりを下回ったのはその一回だけですよ。そういう歴史的な経過があります。
 そこで、こういう背景であるということを前提に、さっき私がお話しした、三千億のうち千三百億は国鉄の清算事業団でやってもらう。
 ちょっとここで一つだめを押しておきたいのですけれども、この中にJR各社の負担が二百億円というのが入っていますね。私は、今JR各社というのは民間になって一生懸命やっていると思うのですが、この間から見ていると、どこか線路の幅が近づいていてあれした、この間からテレビで問題になっているのです。私は、JR各社から二百億円も本当は取ってほしくないけれども、この程度はしようがないと思うのですが、余りここから取るという話は、国民の輸送の責任を果たさなければいけないJR各社が十分な保守点検ができないようなことをやらしてはならぬと思うのです。だから、率直に言えばこの二百億も削ってほしいのですけれども、あれも削れ、これも削れではちょっと国鉄にサービスし過ぎるようになるかもしれませんから、二百億は我慢をするとして、これ以上この二百億をふやすようなことのないように、それはJR各社のためじゃなくて、我々国民の輸送の安全確保のために必要な処置をするために、余りに予算が削られることは問題があると思うので、皆さんにちょっとそこを念を押しておきたいと思うのです。
 今のような情勢で、要するに、恐らく少なくとも政府が見積もったものの兆円単位の税収増が本年度も見込まれるであろうし、来年度も見込まれるであろうと私は考えておるわけです。
 そうすると、私がここまで論旨を進めてきました中で、一体厚生年金が千百四十億負担するのは妥当かどうか、この問題の原点に返ってちょっと論議をしておきたいと思うのであります。
 法制局第三部長にお尋ねをいたします。
 厚生年金保険法第一条「この法律は、労働者の老齢、障害又は死亡について保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とし、あわせて厚生年金基金がその加入員に対して行う給付に関して必要な事項を定めるものとする。」こうありますね。この中に「労働者及びその遺族の生活」と書いてあるのですが、この「労働者」というのはどこの労働者でしょうか。ちょっと法制局、お答えいただきたいのです。
    〔委員長退席、村井委員長代理着席〕
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津野修#27
○津野政府委員 突然のお尋ねでございますが、その「労働者」と申しますのは、まさに厚生年金保険法の対象となる労働者という意味と存じます。
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堀昌雄#28
○堀委員 今のお答えで、厚生年金保険というのは、厚生年金の被保険者たる労働者の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的として設けられておる、これが原点ですね。
 その次に、第八十一条「政府は、厚生年金保険事業に要する費用(基礎年金拠出金を含む。)に充てるため、保険料を徴収する。」こうなっていますね。法制局お答えいただきたいのですけれども、要するに「保険料」というのは、「厚生年金保険事業に要する費用(基礎年金拠出金を含む。)」とありますが、それに充てるために保険料を徴収するということであって、他の会計のために保険料を取っているということにはなっていないと思いますが、どうですか。
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津野修#29
○津野政府委員 ただいま御指摘になりました点は、まず今回の措置が、おっしゃるように将来の年金制度の一元化というものを踏まえて、かつ、年金制度における掛金と申しますのは、従来は積立方式という考え方で、積立金という積み立てで自分の年金を賄っていくという考え方だったわけでございますけれども、最近におきましては、御承知のように賦課方式的な要素が非常に強くなっているわけでございます。したがいまして、その掛金と申しますのは、年金を受けますための一つの要素でございますけれども、直ちにそれがそのまま自分のものに結びつくというような性質のものではなくなっているわけでございますから……
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