堀昌雄の発言 (大蔵委員会)
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○堀委員 皆さんお聞きになりましたように、当初見積もりと決算は、六十二年度で見ますと約五兆六千億くらいですか、が実はプラスになっていますね。それから六十三年度は五兆七千億円ですか、同じくらい実は当初見積もりよりもふえておりますね。
そこで、私の方で調べた一九八九年度、本年度の成長の見通しでありますけれども、今政府は実質が四・〇で名目が五・二だ、こういうふうな話でありますけれども、私の調査では、本年度は実質成長は大体四・七%程度になるだろう、そして名目成長は、それにあわせて本年度はちょっとCPIの上昇その他卸売物価の上昇等がありますので、名目成長は七%になるだろう、これは私の方の推計です。そして一九九〇年度につきましては実質成長四・一%、CPIが一・七くらい、卸売物価が一・八くらいで、その結果、名目成長は六・二%に少し下がるだろう、こういうことなんですね。ですから、今のこの状態で見ると、今の租税弾性値その他から見て、また五兆近いようなあれが起きてくるのではないか、こんなふうに私は実は考えているわけです。
これが五兆になるか四兆になるかの話は別ですが、私が長年見ておりまして、税収額が当初見積もりより下がったというのは、昭和五十年でしたかね、赤字国債を一兆円出すということになった、あのときぐらいでして、何しろ大蔵省という役所はかたい役所ですから、見積もりを下回るなどということは絶対に起きないようにしっかり下げて見積もっているから、めったにこれが足らなくなるというようなことはない。
昭和五十年のとき、私は政審会長をしておりまして、あれは九月ごろでしたか、松野自民党政調会長が私に、堀さん、大変なことが起きた、実はどうやら財政欠陥が一兆円ぐらい起きて赤字国債を出さなければいかぬようになる、堀さん、何とか考えてくれと言いますから、何とか考えてくれと言われてもこれは困るけれども、率直に言って私もこんな財政欠陥が起こるとは思っていなかったから、決して皆さんの責任を追及する気はない、それは私自身もあなた方と同じ立場だ、しかし、一つ言っておくけれども、国債が今十年債一つというのは私はどうにも納得ができないから、五年債の国債を出すということを条件に私は黙っておるという話にしたいと思うが、松野さんどうか、承知した、五年債を出す、こう言うので、当時の社会党の政審会長である私と松野政調会長で話がつきまして、これが今日、竹内さんが次官のときだったかに五年の割引債として日の目を見ることになった経緯が実はあるのですけれども、見積もりを下回ったのはその一回だけですよ。そういう歴史的な経過があります。
そこで、こういう背景であるということを前提に、さっき私がお話しした、三千億のうち千三百億は国鉄の清算事業団でやってもらう。
ちょっとここで一つだめを押しておきたいのですけれども、この中にJR各社の負担が二百億円というのが入っていますね。私は、今JR各社というのは民間になって一生懸命やっていると思うのですが、この間から見ていると、どこか線路の幅が近づいていてあれした、この間からテレビで問題になっているのです。私は、JR各社から二百億円も本当は取ってほしくないけれども、この程度はしようがないと思うのですが、余りここから取るという話は、国民の輸送の責任を果たさなければいけないJR各社が十分な保守点検ができないようなことをやらしてはならぬと思うのです。だから、率直に言えばこの二百億も削ってほしいのですけれども、あれも削れ、これも削れではちょっと国鉄にサービスし過ぎるようになるかもしれませんから、二百億は我慢をするとして、これ以上この二百億をふやすようなことのないように、それはJR各社のためじゃなくて、我々国民の輸送の安全確保のために必要な処置をするために、余りに予算が削られることは問題があると思うので、皆さんにちょっとそこを念を押しておきたいと思うのです。
今のような情勢で、要するに、恐らく少なくとも政府が見積もったものの兆円単位の税収増が本年度も見込まれるであろうし、来年度も見込まれるであろうと私は考えておるわけです。
そうすると、私がここまで論旨を進めてきました中で、一体厚生年金が千百四十億負担するのは妥当かどうか、この問題の原点に返ってちょっと論議をしておきたいと思うのであります。
法制局第三部長にお尋ねをいたします。
厚生年金保険法第一条「この法律は、労働者の老齢、障害又は死亡について保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とし、あわせて厚生年金基金がその加入員に対して行う給付に関して必要な事項を定めるものとする。」こうありますね。この中に「労働者及びその遺族の生活」と書いてあるのですが、この「労働者」というのはどこの労働者でしょうか。ちょっと法制局、お答えいただきたいのです。
〔委員長退席、村井委員長代理着席〕