桜井新の発言 (土地問題等に関する特別委員会)

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○桜井委員 自由民主党を代表して、質問に入らしていただきます。
 私は、ことしの六月の初めでしょうが、宇野内閣誕生まで国土庁政務次官をやらしていただいて、向こうの方に座っておる立場であったわけでありますので、なかなか質問もしにくいわけでありますが、できるだけ御理解をいただけるようにただしてみたいと思うわけであります。
 さて、今委員長から報告がありましたように、先般、名古屋、大阪、兵庫と三県の視察もやったところでありますが、それとの関連も踏まえてたださしていただきたいと思います。
 最初に、最近の土地問題をめぐる諸情勢に対する私の感想を申し述べながら質問に入らしていただきたいと思うわけであります。
 去る七月の参議院選挙では、自由民主党は結党以来の大敗北を喫したわけであります。事のよしあしは後代の人たちが決めるにしても、当分の間は政治の流れを変えてしまったことは事実であります。この選挙で大きく国民の批判を受けた問題を三点セットと言っておりましたが、それだけでありましょうか。私はそうは思われないのであります。これは単なる引き金になっただけで、その他経済や社会機構に対するいろいろの不公平や不公正に対する長い間の不満が、一挙にこのことで噴き出したのではないだろうかと思っておるわけであります。
 最近特に、今も委員長からお話がありましたが、金余り状態から生ずる異常なまでの株や土地に対する投機、ぬれ手にアワといったような一般庶民の手の届かないような暴利に対する不満が政治不振を募らせたのではないでしょうか。また、最近の世論調査等を見ましても、土地に対する不満と政治関心は特に高いようであります。
 さて、一方、顧みますれば、戦後四十年の努力の結果、日本はとうとうGNPもアメリカをしのぐほどになったわけであります。大変喜ばしいことではあります。しかしながら、先般も小売価格の国際比較が発表になりましたが、日本の物価は高過ぎて、国民は世界一の金持ちになったという実感がわきません。ここに不満の種があるのではないでしょうか。殊に、大都市のサラリーマンには、土地や住宅に対する不満は大変なものであります。これはまさにマネーインフレであり、土地インフレでなくて何でありましょうか。
 戦後の日本は、涙と汗の結晶で今日の経済を築いてきたわけでございます。しかし、今日は、汗を流さずに株や土地でもうける人が偉いと若者を引きつけております。大学を卒業するエンジニアたちが、本来の職場である工業界に行かずに証券会社や不動産屋や金融機関に魅力を感じて流れる傾向は、日本の将来を考えるときに大変恐ろしいことだと思っておるわけであります。株や土地の投機取引がやがて資本主義や自由経済の落とし穴とならなければよいがと考えることは考え過ぎでありましょうか。今や共産圏も経済的には大矢敗で自由化へと大転換を図りつつあることは御承知のとおりであります。もって他山の石とすべきではないでしょうか。
 株投機は国際協調がなければ改善はできないと思われますので、いわゆるサミットで、G7とかG5の課題として取り組まなければならないと思っておりますが、土地問題は日本独特のものだと聞いております。野党四党からも共同提案で土地基本法案が提起されました。今をおいてほかに解決する機会が一体あるのでしょうか。今こそ国民的課題として解決しなければならないときだと理解をいたしております。もちろん住宅対策という視点からだけでは土地問題は解決いたしません。日本列島全体としてバランスのとれた農工商及び住宅と各分野からの考察をするとともに、金融政策の一環である、つまり担保力になっておるということでありますが、この問題も大きくメスを入れる必要があると思います。
 さてそこで、お尋ねに入らせていただきますが、これまでも国土利用計画法や都市計画法等を初めとして多くの実行法が施行されておるわけでありますが、その中でここに土地基本法を提案をし、制定をしようというわけでありますが、この役割は一体どういうことをねらっておるのか、どんな効用を期待しておるのか、大臣からその目的をまず最初にお聞かせをいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 桜井新

speaker_id: 28320

日付: 1989-11-07

院: 衆議院

会議名: 土地問題等に関する特別委員会