橋本龍太郎の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○橋本国務大臣 まず、委員がそれだけの回数を重ねて、少しでも多くの意見を吸収しようと努められたこと自体に対しても敬意を表したいと思いますし、その中からそれを踏まえての今の御質問でありますので、私もできるだけ率直なお答えを申し上げたいと思うのであります。
第一点について申し上げたいと思いますのは、税制というのは不断の見直しを必要とするものであります。しかし同時に、根本的な大きな改革というのは、よほど状況の安定したときでなければ、国民生活に与える影響等非常に多大でありますから、なかなかできるものではございません。その意味におきましては、今国民経済の非常に安定しております時期、税制改革というものに我々が取り組む状況にあったということをまず御理解をいただきたい。そして、その中で生まれました税制改革全体が、私は、これから先、不断の見直しの中で定着をし、国民に受け入れていただけることを強く願っております。
その上で、今の御質問の中心であります低所得者層の方々からの声というものにお答えを申し上げますと、私ども、この税制改正の中でやはり非常に大きなポイントを勤労所得者の中の、殊に低所得者の方々に対する対応に入れてきたことは御承知のとおりであります。
ですから、私どもはその細かいことまで一々申し上げようとは思いませんけれども、基礎的な控除としての基礎控除、配偶者控除あるいは扶養控除等の引き上げ、あるいは配偶者特別控除の創設、拡充、さらに十六歳から二十二歳までの子供についての扶養控除に十万円を加えて割り増し扶養控除制度を創設したこと等も、結果として、六十二年九月改正前でありましたならば標準世帯二百三十五万七千円の課税最低限が、三百十九万八千円まで引き上げられたということでもこうした配慮についての御理解はいただけると思うのであります。また、この課税最低限の大幅引き上げ、税率の引き下げなどの改正を加えて考えてみますと、所得税、住民税の負担軽減割合というものは低所得者の方々ほど大きくなっておることも、委員御承知のとおりであります。
またそのほかに、福祉政策の面から、これは税というものはその一つの税だけでは必ず不公平が生じます。その不公平を補うために、福祉政策という視点からも、例えば障害者控除等の引き上げ、殊に寝たきりのお年寄りを在宅で介護される場合の控除額の大幅引き上げでありますとか、扶養親族としての子供を抱えておられる未亡人の寡婦控除加算制度の創設でありますとか、公的年金などに対する課税の見直しによる年金受給者の税負担の大幅な軽減とか、税政策の方からもいろいろな対応をしてまいりました。また、今政府としてパート減税法案を審議をお願いをいたしておりますが、これらもそうした問題であります。
また、社会保障政策から、例えば生活扶助基準でありますとか年金、公務扶助料、各種の手当等の算定に際しまして消費税影響を織り込んで、それに生活水準向上分を加えた算定をいたしておることも御承知のとおりでありまして、細かい数字は一々申し上げませんが、今までも私どもは意を払ってまいりました。これからもその努力は続けてまいるつもりであります。