澄田智の発言 (予算委員会)
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○澄田参考人 お答えを申し上げます。
お答えの都合上、勝手でございますが、今の二点を逆な順序で申し上げさせていただきたいと思います。
我が国の公定歩合の引き上げは、最近の我が国をめぐる内外の情勢のもとで、金融政策の適切かつ機動的な運営を確保するために行ったものでございますが、その事情を若干敷衍をいたしますと、以下のようなことになるかと思います。
第一に、我が国の国内経済でございますが、個人消費、設備投資、この両者を中心に堅調な景気の拡大が続く中で、製品の需要供給、それから労働の需要供給、これが引き締まってきております。殊に人手不足が目立っている状態はよく御承知のとおりでございます。一方、金融面でもマネーサプライが依然高目の伸びを続けておりますし、それから企業金融も緩んでいるという状態が改まっているわけではないわけでございます。
第二に、ただいまお話のございました欧州各国の金利の引き上げがございました。また、為替相場が不安定な地合いを続けている、こういう状況でございます。
第三には、以上のような状況のもとで、物価面におきましては目下のところ物価の上昇テンポが目立って加速するというようなことは避けられている状態でございますが、しかし、先ほど申しました需要供給の引き締まり、こういうような点から需給、それから輸入コストが上がっているというようなコストの両面から上昇圧力が強まっている、こういう状態でございます。
第四に、我が国の市場金利は、今申し上げましたような動きを反映いたしまして、五月の前回公定歩合引き上げ以降におきましても短期金利を中心に上昇傾向が続いている状態でございます。
以上のような状態を総合判断いたしまして決定したものでございます。私どもといたしましては、今回の措置が今後とも物価の安定を確保しつつ内需中心の持続的な成長を図っていく上に資するものである、こういうふうに確信をして、また期待をしているものでございます。
第一のお尋ねの西独の状況でございますが、おっしゃるとおり、ことしの前半四%をかなり上回る経済成長をいたしまして、西独としては景気がほぼ限度いっぱいの過熱状態である、こういうような認識をしているところでございます。物価の上昇は、西独の場合は三%を若干上回る、これは消費者物価でございますが、そのくらいのところでございます。卸売物価はもう少し高い状態でございます。我が国の消費者物価とほぼ同じぐらいの上昇率でございますが、我が国の場合は消費税の実施がございますので、それによって上乗せされた上昇分というのが四月以降あるわけでございまして、それを比較考量いたしますと、我が国の方が物価の上昇率はかなり西独に比べるとまだ低いところにあるのではないか、こういうふうに感ずるわけでございます。我が国の物価は、もちろんそういう意味で警戒を要するものでございますが、西独の場合に比べますと状況が違っている、こういうようなことがあると思います。
以上のようなことを総合いたしまして、片や一%、片や〇・五%、こういうようなことになったわけでありますが、〇・五%の引き上げ幅というのは、今言った西独等の状況等も勘案をいたしまして、そして国内の物価、景気、そして我が国の内需拡大を持続する必要性、こういうようなものを総合的に判断をいたして、あのような引き上げ幅を決定した次第でございます。
以上でございます。