小野清子の発言 (税制問題等に関する特別委員会)

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○小野清子君 東京などに住まいをしておりますと、一平方メートル、千代田、中央、あの辺はひどいところ六、七、八千万とか一億とか大変な額になるわけです。そうしますと、本当に小さなたばこ屋さんが何十億という、こういう現状にさらされますといわばこの問題は、いわゆる東京の悲劇とも言われる問題ですけれども、やはり相続税というものが妻に対してどういう考え方を国が持つかということは大変大きな問題だと思います。
 今の説明から明らかになりますように、女性が家庭にいるということは、ただ単に家でごろごろして何もしないということではなくて、配偶者も家庭という場で家事、育児、私は子育てのときには教育だと思いますし、また家の中をきちんとなさる、これは文化的なことにもありますし、またレジャー時代をどうしようかというと企画からいろんなものをやる。ですから、そういう意味では、国で言えば各種大臣と総理大臣まで、山の神という言葉もありますので、いくのかなと思うほど女性というものは非常に大きな役割を持っているものだと思います。
 そういう観点から考えますと、笹野議員の「女半分、男も半分」という本をちょっと拝見させていただきましたが、家事、育児の労働についてはその重要性は認めておられますけれども、一方で働き方が問題であると。本質は自立できる働き方かどうかが問われていると書いていらっしゃいますね。大勢のために働ける母親、つまり外に出て働いている母親の方が一人のためにしか働けない専業主婦より社会的に影響があるので子供には尊敬されると、こう書いていらっしゃるわけです。これを読み続けますと、夫一人のために働いている姿よりも社会に出てばりばりやっている母親が子供には鮮明に映るはずである、こういう決め方をしていらっしゃることに私はこれもまた、そうなのかなと実は驚いたんです。男性社会というのは勤労権の自由と喜び、これを自分たちはとるけれども女性には持たせない。だから、勤労権としての働きではなく奴隷としての働きを強いたと。そうすると私も奴隷かなと、そんな感じがしてこれを読ましていただいたんですが、家事、育児がその代表であると。家事、育児が女性にとって奴隷という理解は私はちょっと不思議だなと思いました。
 長い歴史の中で男性は、家事、育児は無報酬なもので、美しい働き方はお金と関係のないものだという考え方を女性に植えつけてしまったと、こういう内容でしたね。これからの女性が経済的に自立するに当たって、その近代性と資本主義経済の資本原理という二つをしっかりマスターしないで美しい働き方という変な言葉にだまされ続けますとと、こういうふうに笹野議員にとっては女性の自立とは外に出て働いてお金を稼がないとだめだ、こんなふうに書いていらっしゃる。こんなふうな考えでいらっしゃるから、いわば相続税における配偶者への配慮の強化という改正を積極的に評価できないのかなと。
 妻が外へ出て働くかどうかということ、これは夫婦の問題だと思います。まことに家族いわゆる二人の問題だと思います。やはり夫婦というのは二人協力して財産の形成を行っているのであって、たとえ妻が家庭にいても、経済的な報酬を得ていないとしても、単に夫に扶養され、あるいは夫の相続だけを目当てにしているというわけではないということを、これは家庭にいる主婦を代表して申し上げたいと思いますけれども、今回の相続税における配偶者に対する配慮につきまして評価してよいのではないかと思います。
 笹野議員は、十一月二十七日に谷川先生の質問に関して、控除の拡大は評価するとおっしゃっていらっしゃる。十四日のお答えとこれはどういうふうな関係になるのか、その辺のお答えをいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 小野清子

speaker_id: 7082

日付: 1989-12-07

院: 参議院

会議名: 税制問題等に関する特別委員会