佐藤敬夫の発言 (運輸委員会)

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○佐藤(敬夫)委員 きょうの運輸委員会開会に際しまして、ただいま大臣から所信をお伺い申し上げ、全くそのとおりだと思うのでありますが、今新しい時代に向かって、私たち政治家が二つの仕上げていかなければならないことがあるとすると一体何だろうかというその問いにみずから答えてみますと、一つは、まさに新しい国際時代を迎えて、国際政治の中で日本が信頼を確立していくための政治哲学とは一体何か、このことがまさしく日本の政治家に問われている大事なことではないかと思います。
 いま一つは、新しい時代になってその芽生えがあって、今や戦後から豊かな時代の中に入って、新しい各種の格差が登場してきた。まさにその典型的なものは地域間格差というものだと思うのです。これ以上この地域格差を広げないということのために、そういうすべての諸政策が一人一人の政治行動、活動を考え、行動することを通して国民の皆さんに信頼を受けていくことを覚悟しなければならないということだと思うのであります。
 その意味で、ただいまいただきました大臣のいわゆる所信というものは大変見事なものでありますが、しかし現実はどうだろうか。実際に、例えば大臣、平均時速五キロという道路が東京都内にあるのを御存じですか。——御存じない。首都高速道路であります。まさかあれをつくるときに平均時速五キロの道路になるなんということはあの時点でだれも考えたことはない。よりスピード豊かに、より都市間の距離を詰めるために利便性を持ってつくってあげよう、こう考えたに違いない。ところが、これ以上車が混乱してまいりますと平均時速四キロになってしまう。料金を取るなんてとんでもないということが市民感情として、国民感情としてあらわれてくることになるのではないかと私は思うのです。
 そういう意味から考えますと、今の所信の中にありますように、空路、陸路、海路、こういう運輸省が持つところのすべての交通体系というものに向かって本当に新しい考え方に立った施策が必要ではないかな。例えば新しいものができてくるときにはみんな東京、大阪という周辺だけで、なぜかといったら、あそこには事業が資本投下をしてももうかるからだ、損するところにはだれも行かない。それだったら我々の住む秋田なんというのは一体どうなっていくのだろうか。第六次の空港整備五カ年計画を大臣は諮問されたようであります。
 そういう問題も含めてもう一度、所信ではなくてもうひとつ大臣の本音の所信を実はこれから——前例がないからとか、あるいは過去にそんなケースがないから、いや、あそこは多分やったとしたってだれ人が行くかとか、そういう想像を超えて、人が行かないならどういう政策を通して人が多く交流するような形にしていくとか、あるいは整備新幹線の順序の中、高速交通体系の中で全く閉ざされている空一本というような地域、例えば私どものような秋田の地域あるいは委員長のところの青森県の津軽の方の地域。吉幾三というのは秋田の生まれかとよく聞かれるのです。なぜだといったら、吉幾三の歌の新幹線も道路も何にもねぇところといったら秋田しかねぇじゃないか、それだったらおまえのところは吉幾三だろう、こう言われるぐらい。そういうところに向かって、私は何でリニアとかああいうものが、また太平洋メガロポリスの山梨県のところにすぐ持っていかれるのか、よくわからないのです。
 むしろそういうものこそそういう期待を持って、日本全体の地域間格差を縮めるためにいろいろな実験施設や新しい時代に向かう日本国土全体を平均化さしていくのが、政策として、現在隘路になっているところにそういう政策を重点的に講ずべきだ、私はそういう意見を持っておりますので、その意味でもう一度、今後の空路、陸路、海路という部分に向かって大臣の忌憚のない御意見をいただければありがたい、こう思います。よろしくお願いいたします。

発言情報

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発言者: 佐藤敬夫

speaker_id: 30433

日付: 1990-04-17

院: 衆議院

会議名: 運輸委員会