馬場昇の発言 (環境委員会)
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○馬場委員 実は、細川博士の報告書さえどこへ行ったかわからぬというような状況の心配もあるわけです。あなたを環境庁長官に任命されました海部さんも、当時文部大臣だったものですから、私のこの本に巻頭言を載せてくれているのですよ。私に対して、人間愛、人間尊重の精神に基づき水俣病問題を取り上げてやっているということで、その中にいろいろ書いてくれておるわけですが、人間が人間らしく生きるその前提というのはあくまでも環境なんだということをあなたを任命された海部さんも書いてくれております。ぜひそういう意思を守っていただきたいと思うのです。
そこで、IPCS、国際化学物質安全性計画についてお尋ねをいたします。これは、一九八〇年に、UNEP、国連環境計画とWHO、世界保健機構、ILO、国際労働機関、この三者で構成されて、活動をずっと続けておることはもう御存じのとおりでございます。
WHOがメチル水銀の環境保健クライテリア、評価基準を一九七六年、昭和五十一年に専門家会議を開いて毛髪水銀量は五〇ppmと定めて、評価基準を各国に通知をして、各国ともこの基準値に従って環境保健基準を今定めているわけですね。そして一九八〇年に、メチル水銀に係る、今大臣が言われました各国専門家の研究報告というのがどんどん出ておりまして、知見も明らかになってきておるわけでございます。例えばさっき言いましたイラクの問題などもあるわけでございますけれども、五〇ppm以下でも人体に深刻な影響が出始めておるというのがそういう研究論文にどんどん出てきておるわけでございますので、そういうデータをもとにして環境保健基準を再検討しようということをこのIPCSが決めておるわけですね。そうして一九八八年に、メチル水銀の環境保健基準をより厳しくするという方向で第一次改定草案を各国に送ってきて、日本国政府にも来たわけでございます。
これはこの前予算委員会の分科会でも長官に質問しましたので、長官からお答えいただいておるわけですけれども、この報告、第一次草案が環境庁に来たわけです。そのときこれを、困ったものだ、つぶさなければいかぬというぐらいな動きが環境庁にありました。私はよく知っている、後でその文章を読みますけれども。そういう動きがあったものだから、私はけしからぬじゃないかと思いまして、社会党を代表して今の衆議院副議長の村山さんと、当時の環境庁長官の青木さんのところへ行って、抗議かたがた話し合いをいたしました。そのときに青木さんは、今はIPCSの第一次草案だから、結論が出たら、基準が一〇ppmであろうと二〇ppmであろうと、それに従う、それが環境庁の使命である、こういうことをはっきり言われました。この前、北川長官にも聞いたわけでございますが、北川長官はこのIPCSの最終報告が来たときに、環境庁の役目は生きとし生ける者の環境をよくすることであり、新しいことが出てくれば対応しなければならない、こういうことを記者発表されているわけですから、この青木さんの発言、北川さんの発言、こういうことに現在もいささかも変わりなく、いや真剣に、さらに熱心に、このIPCSの報告書には忠実に従ってやっていくという行政姿勢をお持ちですか。