伊藤茂の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)
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○伊藤(茂)議員 加藤さんの方から、非常に身近の関係にございました大平さん、十年前にちょうどきょう亡くなられた、感慨を込めたお話がございました。私も、大平さんは本当に誠実な、立派な政治家だったと思います。あの後発刊をされました「近代を超えて」、上下二巻の長いものですが、丹念に読まさせていただいたりいたしております。また、大平プロジェクトと言われましたさまざまなレポートがございます。私は、正直言いまして、あれを読みますと、無味乾繰な臨調レポートよりはずっとおもしろいんじゃないかというような気持ちでいるわけでありますが、そういう感慨を込めながらお話がございました。
私は、この十年間を振り返って思うのでありますけれども、一般消費税が挫折をした。特にあのときに税と政治、そしてまた信頼の得られる税制というのはどうしたらいいのだろうかということを特に与党・政府におかれまして真剣にお考えいただくということが大事だったのではないだろうか。それがなかったためにあれから十年間、何か提案をしては国民から拒否されるという歴史が続いたのではないだろうかというふうに思うわけであります。
加藤先生に私が申し上げる必要もないと思いますけれども、まさに近代国家、近代民主主義は、負担と税制の公平からスタートをした。これは世界の議会制度の歴史が示すところでありまして、そういう意味で、昨日の趣旨説明の中でも「税制は政治の顔」と申し上げさせていただきました。この十年間を振り返りながら、本当にやはり国民の皆様に御信頼いただける税制をどうするのかということを真剣に議論しなければならないというのが、まさに今であらうというふうに思うわけであります。そういう意味から申しますと、加藤さんおっしゃいましたが、新税というのは国民から御納得いただけない、難しい。まあ与党の皆さんはよく、個人的には新税は悪ととらえられるというお話も伺うわけであります。私は、それが根本的に違っていると思います。どういう負担でどういう社会をつくるのかということを国民の皆様にお願いをして、説得をして、合意のもとに公平な負担でよりよい社会をつくっていこうということを形成するのがまさに税制であろうと思います。それがまた近代国家で最も重要な問題であろうと思います。
そういう意味で、税制というのは最もベーシックな、最も社会の基本的な税制であると考えておりまして、私も十年余り大蔵委員会に在籍をしていろいろな勉強をさせていただきましたが、個別の具体的な問題ではなくて、それが税制の基本なんだ、信念なんだということを実は一番勉強をしたわけであります。そういう気持ちで申しますと、公約違反、国民の怒り、こういう状態を変えなければならないという趣旨で私ども四法案を提出をさせていただいている次第でございます。