税制問題等に関する調査特別委員会
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会
会議録情報#0
平成二年六月十二日(火曜日)
午前十時開議
出席委員
委員長 山崎 拓君
理事 加藤 紘一君 理事 工藤 巌君
理事 関谷 勝嗣君 理事 中西 啓介君
理事 中村正三郎君 理事 佐藤 敬治君
理事 村山 富市君 理事 和田 静夫君
理事 渡部 一郎君
井奥 貞雄君 伊吹 文明君
大石 正光君 奥野 誠亮君
金子 一義君 小泉純一郎君
小杉 隆君 佐藤 敬夫君
鈴木 俊一君 鈴木 宗男君
田原 隆君 高鳥 修君
鳩山由紀夫君 平沼 赳夫君
吹田 愰君 藤井 裕久君
町村 信孝君 村井 仁君
村上誠一郎君 村田 吉隆君
村山 達雄君 柳沢 伯夫君
山村新治郎君 大木 正吾君
嶋崎 譲君 須永 徹君
鈴木喜久子君 筒井 信隆君
戸田 菊雄君 中沢 健次君
早川 勝君 武藤 山治君
安田 修三君 渡辺 嘉藏君
井上 義久君 小谷 輝二君
日笠 勝之君 矢追 秀彦君
山田 英介君 正森 成二君
吉井 英勝君 中井 洽君
江田 五月君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 橋本龍太郎君
出席政府委員
大蔵大臣官房総
務審議官 篠沢 恭助君
大蔵大臣官房審
議官 西村 吉正君
大蔵省主計局次
長 藤井 威君
大蔵省主税局長 尾崎 護君
国税庁次長 岡本 吉司君
委員外の出席者
議 員 伊藤 茂君
議 員 神崎 武法君
議 員 中野 寛成君
議 員 菅 直人君
議 員 森井 忠良君
議 員 宮地 正介君
議 員 中村 正男君
議 員 元信 堯君
地方行政委員会
調査室長 渡辺 功君
大蔵委員会調査
室長 兵藤 廣治君
─────────────
委員の異動
六月十二日
辞任 補欠選任
笹川 堯君 大石 正光君
林 義郎君 鈴木 俊一君
山村新治郎君 井奥 貞雄君
武藤 山治君 須永 徹君
山田 英介君 矢追 秀彦君
同日
辞任 補欠選任
井奥 貞雄君 山村新治郎君
大石 正光君 笹川 堯君
鈴木 俊一君 村田 吉隆君
須永 徹君 武藤 山治君
矢追 秀彦君 山田 英介君
同日
辞任 補欠選任
村田 吉隆君 林 義郎君
─────────────
本日の会議に付した案件
消費税法を廃止する法律案(伊藤茂君外七名提出、衆法第四号)
消費譲与税法を廃止する法律案(伊藤茂君外七名提出、衆法第五号)
地方交付税法の一部を改正する法律案(伊藤茂君外七名提出、衆法第六号)
税制再改革基本法案(伊藤茂君外七名提出、衆法第七号)
消費税法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一〇号)
────◇─────
この発言だけを見る →午前十時開議
出席委員
委員長 山崎 拓君
理事 加藤 紘一君 理事 工藤 巌君
理事 関谷 勝嗣君 理事 中西 啓介君
理事 中村正三郎君 理事 佐藤 敬治君
理事 村山 富市君 理事 和田 静夫君
理事 渡部 一郎君
井奥 貞雄君 伊吹 文明君
大石 正光君 奥野 誠亮君
金子 一義君 小泉純一郎君
小杉 隆君 佐藤 敬夫君
鈴木 俊一君 鈴木 宗男君
田原 隆君 高鳥 修君
鳩山由紀夫君 平沼 赳夫君
吹田 愰君 藤井 裕久君
町村 信孝君 村井 仁君
村上誠一郎君 村田 吉隆君
村山 達雄君 柳沢 伯夫君
山村新治郎君 大木 正吾君
嶋崎 譲君 須永 徹君
鈴木喜久子君 筒井 信隆君
戸田 菊雄君 中沢 健次君
早川 勝君 武藤 山治君
安田 修三君 渡辺 嘉藏君
井上 義久君 小谷 輝二君
日笠 勝之君 矢追 秀彦君
山田 英介君 正森 成二君
吉井 英勝君 中井 洽君
江田 五月君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 橋本龍太郎君
出席政府委員
大蔵大臣官房総
務審議官 篠沢 恭助君
大蔵大臣官房審
議官 西村 吉正君
大蔵省主計局次
長 藤井 威君
大蔵省主税局長 尾崎 護君
国税庁次長 岡本 吉司君
委員外の出席者
議 員 伊藤 茂君
議 員 神崎 武法君
議 員 中野 寛成君
議 員 菅 直人君
議 員 森井 忠良君
議 員 宮地 正介君
議 員 中村 正男君
議 員 元信 堯君
地方行政委員会
調査室長 渡辺 功君
大蔵委員会調査
室長 兵藤 廣治君
─────────────
委員の異動
六月十二日
辞任 補欠選任
笹川 堯君 大石 正光君
林 義郎君 鈴木 俊一君
山村新治郎君 井奥 貞雄君
武藤 山治君 須永 徹君
山田 英介君 矢追 秀彦君
同日
辞任 補欠選任
井奥 貞雄君 山村新治郎君
大石 正光君 笹川 堯君
鈴木 俊一君 村田 吉隆君
須永 徹君 武藤 山治君
矢追 秀彦君 山田 英介君
同日
辞任 補欠選任
村田 吉隆君 林 義郎君
─────────────
本日の会議に付した案件
消費税法を廃止する法律案(伊藤茂君外七名提出、衆法第四号)
消費譲与税法を廃止する法律案(伊藤茂君外七名提出、衆法第五号)
地方交付税法の一部を改正する法律案(伊藤茂君外七名提出、衆法第六号)
税制再改革基本法案(伊藤茂君外七名提出、衆法第七号)
消費税法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一〇号)
────◇─────
山
山崎拓#1
○山崎委員長 これより会議を開きます。
伊藤茂君外七名提出、消費税法を廃止する法律案、消費譲与税法を廃止する法律案、地方交付税法の一部を改正する法律案及び税制再改革基本法案並びに内閣提出、消費税法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
これより質疑に入ります。
本日は、特に、伊藤茂君外七名提出の各案について質疑を行います。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。加藤紘一君。
この発言だけを見る →伊藤茂君外七名提出、消費税法を廃止する法律案、消費譲与税法を廃止する法律案、地方交付税法の一部を改正する法律案及び税制再改革基本法案並びに内閣提出、消費税法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
これより質疑に入ります。
本日は、特に、伊藤茂君外七名提出の各案について質疑を行います。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。加藤紘一君。
加
加藤紘一#2
○加藤(紘)委員 消費税につきまして、私たちももちろん政府・与党として案を出す、そして野党の方も案を出す、それが両方同時にこの場で審議されるというのは、衆議院の歴史の中で非常に新しいいい方向であろうと思っております。ですから、できるだけ建設的な、お互いに合意のできるような討論を我々これからできればと思っておりますので、そういう趣旨でお答えいただき、また討論いただければありがたいと思っています。
ところで、きょうは六月十二日なんです。これは十年前大平総理大臣が亡くなられた日でございます。私は、大平さんに育てられた政治家みたいなものですから、個人的には特別の感慨があります。しかし、ここで自分の個人的な感慨や感傷というようなものを云々している場面ではないと思っています。しかし、大平さんという方は、私もそばで見ておりましたけれども、税制のために命をなくされたと思っております。人はそれぞれ運命というのがあって、寿命というのがあってと、こうよく言われますけれども、私は、大平さんが一般消費税というものを提起しなかったならば、あのような四十日抗争とかその後の苦境に立たなかったし、心労にもならなかったしという気持ちがございます。
個人的な話ですけれども、大平さんの御長男は正樹さんといって、二十五歳で若くして世を去られました。次男の裕さん、この方が大平家を今継いでいるようなものですけれども、非常に大平さんに風貌も似て、発想も似た方です。今から五日ほど前、日本経済新聞の文化欄にその裕さんがちょっとした文章を書いておられますけれども、それを読んでみますと、「父は一般消費税の導入を打ち出したものの、結局、受け入れられなかった。が、十年たって、消費税として結実した。総選挙に敗北し、その後のいわゆる四十日抗争で疲れ切り、道半ばにして倒れたものの、今、ようやく理解されてきたのはうれしい限りだ。」こう息子さんとして書いておられるのですね。
私は、全くそのとおりだと思っているのです。一人の政治家が税制のために死んだ。私は、当時大平さんのもとで官房副長官というのをしておりましたから、それをずっと見ていて、そして大平さんが死んだ後外国に行きましたら、特にアメリカの国会議員ないしジャーナリストから口をそろえて言われたのは、大平さんのやったことはポリティカルスイサイドじゃないか、政治的自殺じゃないか、選挙の前に一般消費税を、大型税制を打ち出すということが本当にあり得るのかね、誠実だということもいいけれども、それは政治的に見れば非常にロマンチスト過ぎる話だったんではないかというように言うわけですね。私は、その言葉を政治家としてよくわかります。しかし、大平さんはそういう話を言われると、いや国民に話せばわかってくれる、理解してくれる、日本の国民のレベルは高いんだということを言い続けながらこの税制を提起したわけであります。
今でも私覚えておりますけれども、五十四年九月、我々の総選挙がありました。そのときに、総選挙が近くなりますと、大平さんが一般消費税を言っておるものですから、多くの人から、選挙は危ない、やめろやめろ、多くのブレーンの方、側近の代議士の方が大平さんをいさめました。しかし大平さんは、やるんだと言ってそのいさめを拒否されて、そして力強くリーダーシップを発揮されようとした。一番典型的なのは、告示が九月十七日でしたけれども、九月の二十一日、選挙期間中の閣議がありました。閣議が形式どおり終わって、みんなが散会したその丸テーブルの大平さんのそばに金子一平大蔵大臣が来られて、口論されておるのですね。私は何だと思って行きましたら、大平さんが、君がそんな弱気でどうするのだ、国民はわかってくれます、堂々としていなさい、こう言っていました。金子大蔵大臣は、余りにも反発の強さに一般消費税をトーンダウンしましょうと言ったに違いないのです。そのような感じでした。その金子大蔵大臣の言葉が、大蔵省事務当局の意向を代弁したものなのか、政治家金子一平さんとして政治判断されておっしゃったのか、これは私も今なぞなんです。
しかし、そういう大蔵大臣に対し総理は、頑張っていこうじゃないかと言いました。しかし、反発はますます強くなって、それから五日の後、九月の二十六日、大平さんは新潟市のホテルで記者会見をし、ついに後退発言をしました。そこで、一般消費税によらないで財政再建の実を上げてみたい、一般消費税については仕組みに問題があり、相当きつい反対がある、こう言って、無念の気持ちで多分記者会見をされたと思います。しかし、事はもう動いておりました。選挙において自民党は大敗を喫します。自民党内には猛然たる反発が当然来ます。犠牲者も多かったのです。私も自分で大平さんの側近のつもりでしたから、最後の五人か六人まで残って一般消費税の必要性を説き、自分の予想より一万七千票ぐらい少なかったな、これは厳しいものだな、こう思いました。それで大平さんは、敗北になって弱気になりまして、多分総裁としての責任を感じたのだと思います。
それからもう一つ弱気の原因には、私は、国民はわかってくれるはずだと思って言ったのにわかってくれてなかったのか、この気持ちがあったと思います。その後四十日抗争になって、ある日、党本部で福田さんと対決をされるという日に、私はなぜか大平さんの世田谷の自宅から車に乗って一緒に党本部に向かったのです。環八から入っていくときに大平さんは、国民はわかってくれているのだ、しかしあの大雨でこうなったのだということを言いました。私は、国民に拒否されたのになぜ大平さんはわかってくれるということを言い続けるのか、やはりその信念を崩したくなかったのだと思いますね。語りかければわかるはずだと。
それからもう一つ大平さんは重大なことを言っていたと思うのです、今から見れば。消費税は将来の高齢化社会のために温めてきた発想である、その仕組みである。しかし、それを財政再建、赤字解消に我々は使おうとした、そこを国民が見て反発したのであろうか、こういうこともぼつっと車の中で言っておりました。
そこで、それから十年たちまして、私はこの消費税論議をするときにお聞きしたいのですけれども、これは大蔵大臣にもお聞きしたいと思います。
それは、新たな税制、特にこのような大型な新税を含むような税制改正をやるときに、国会で国民に向かって直接語りかけて、そして理解してもらえるものであろうか。それとも、やはり国民というのは新たな税というのはしょせん拒否するのだ、嫌なのだ、だから税制を提起するのは与党の責任であって、与党が泥をかぶって、時にはいろいろな手練手管を使いながらやっていかなきゃならぬものなのだ、そういう厳しいものなのだ。政治をダイナミックに考える人、マキャベリスティックに考える人はそう言うかもしれません。伊藤さんは、どちらの道をとられますか。
この発言だけを見る →ところで、きょうは六月十二日なんです。これは十年前大平総理大臣が亡くなられた日でございます。私は、大平さんに育てられた政治家みたいなものですから、個人的には特別の感慨があります。しかし、ここで自分の個人的な感慨や感傷というようなものを云々している場面ではないと思っています。しかし、大平さんという方は、私もそばで見ておりましたけれども、税制のために命をなくされたと思っております。人はそれぞれ運命というのがあって、寿命というのがあってと、こうよく言われますけれども、私は、大平さんが一般消費税というものを提起しなかったならば、あのような四十日抗争とかその後の苦境に立たなかったし、心労にもならなかったしという気持ちがございます。
個人的な話ですけれども、大平さんの御長男は正樹さんといって、二十五歳で若くして世を去られました。次男の裕さん、この方が大平家を今継いでいるようなものですけれども、非常に大平さんに風貌も似て、発想も似た方です。今から五日ほど前、日本経済新聞の文化欄にその裕さんがちょっとした文章を書いておられますけれども、それを読んでみますと、「父は一般消費税の導入を打ち出したものの、結局、受け入れられなかった。が、十年たって、消費税として結実した。総選挙に敗北し、その後のいわゆる四十日抗争で疲れ切り、道半ばにして倒れたものの、今、ようやく理解されてきたのはうれしい限りだ。」こう息子さんとして書いておられるのですね。
私は、全くそのとおりだと思っているのです。一人の政治家が税制のために死んだ。私は、当時大平さんのもとで官房副長官というのをしておりましたから、それをずっと見ていて、そして大平さんが死んだ後外国に行きましたら、特にアメリカの国会議員ないしジャーナリストから口をそろえて言われたのは、大平さんのやったことはポリティカルスイサイドじゃないか、政治的自殺じゃないか、選挙の前に一般消費税を、大型税制を打ち出すということが本当にあり得るのかね、誠実だということもいいけれども、それは政治的に見れば非常にロマンチスト過ぎる話だったんではないかというように言うわけですね。私は、その言葉を政治家としてよくわかります。しかし、大平さんはそういう話を言われると、いや国民に話せばわかってくれる、理解してくれる、日本の国民のレベルは高いんだということを言い続けながらこの税制を提起したわけであります。
今でも私覚えておりますけれども、五十四年九月、我々の総選挙がありました。そのときに、総選挙が近くなりますと、大平さんが一般消費税を言っておるものですから、多くの人から、選挙は危ない、やめろやめろ、多くのブレーンの方、側近の代議士の方が大平さんをいさめました。しかし大平さんは、やるんだと言ってそのいさめを拒否されて、そして力強くリーダーシップを発揮されようとした。一番典型的なのは、告示が九月十七日でしたけれども、九月の二十一日、選挙期間中の閣議がありました。閣議が形式どおり終わって、みんなが散会したその丸テーブルの大平さんのそばに金子一平大蔵大臣が来られて、口論されておるのですね。私は何だと思って行きましたら、大平さんが、君がそんな弱気でどうするのだ、国民はわかってくれます、堂々としていなさい、こう言っていました。金子大蔵大臣は、余りにも反発の強さに一般消費税をトーンダウンしましょうと言ったに違いないのです。そのような感じでした。その金子大蔵大臣の言葉が、大蔵省事務当局の意向を代弁したものなのか、政治家金子一平さんとして政治判断されておっしゃったのか、これは私も今なぞなんです。
しかし、そういう大蔵大臣に対し総理は、頑張っていこうじゃないかと言いました。しかし、反発はますます強くなって、それから五日の後、九月の二十六日、大平さんは新潟市のホテルで記者会見をし、ついに後退発言をしました。そこで、一般消費税によらないで財政再建の実を上げてみたい、一般消費税については仕組みに問題があり、相当きつい反対がある、こう言って、無念の気持ちで多分記者会見をされたと思います。しかし、事はもう動いておりました。選挙において自民党は大敗を喫します。自民党内には猛然たる反発が当然来ます。犠牲者も多かったのです。私も自分で大平さんの側近のつもりでしたから、最後の五人か六人まで残って一般消費税の必要性を説き、自分の予想より一万七千票ぐらい少なかったな、これは厳しいものだな、こう思いました。それで大平さんは、敗北になって弱気になりまして、多分総裁としての責任を感じたのだと思います。
それからもう一つ弱気の原因には、私は、国民はわかってくれるはずだと思って言ったのにわかってくれてなかったのか、この気持ちがあったと思います。その後四十日抗争になって、ある日、党本部で福田さんと対決をされるという日に、私はなぜか大平さんの世田谷の自宅から車に乗って一緒に党本部に向かったのです。環八から入っていくときに大平さんは、国民はわかってくれているのだ、しかしあの大雨でこうなったのだということを言いました。私は、国民に拒否されたのになぜ大平さんはわかってくれるということを言い続けるのか、やはりその信念を崩したくなかったのだと思いますね。語りかければわかるはずだと。
それからもう一つ大平さんは重大なことを言っていたと思うのです、今から見れば。消費税は将来の高齢化社会のために温めてきた発想である、その仕組みである。しかし、それを財政再建、赤字解消に我々は使おうとした、そこを国民が見て反発したのであろうか、こういうこともぼつっと車の中で言っておりました。
そこで、それから十年たちまして、私はこの消費税論議をするときにお聞きしたいのですけれども、これは大蔵大臣にもお聞きしたいと思います。
それは、新たな税制、特にこのような大型な新税を含むような税制改正をやるときに、国会で国民に向かって直接語りかけて、そして理解してもらえるものであろうか。それとも、やはり国民というのは新たな税というのはしょせん拒否するのだ、嫌なのだ、だから税制を提起するのは与党の責任であって、与党が泥をかぶって、時にはいろいろな手練手管を使いながらやっていかなきゃならぬものなのだ、そういう厳しいものなのだ。政治をダイナミックに考える人、マキャベリスティックに考える人はそう言うかもしれません。伊藤さんは、どちらの道をとられますか。
伊
伊藤茂#3
○伊藤(茂)議員 加藤さんの方から、非常に身近の関係にございました大平さん、十年前にちょうどきょう亡くなられた、感慨を込めたお話がございました。私も、大平さんは本当に誠実な、立派な政治家だったと思います。あの後発刊をされました「近代を超えて」、上下二巻の長いものですが、丹念に読まさせていただいたりいたしております。また、大平プロジェクトと言われましたさまざまなレポートがございます。私は、正直言いまして、あれを読みますと、無味乾繰な臨調レポートよりはずっとおもしろいんじゃないかというような気持ちでいるわけでありますが、そういう感慨を込めながらお話がございました。
私は、この十年間を振り返って思うのでありますけれども、一般消費税が挫折をした。特にあのときに税と政治、そしてまた信頼の得られる税制というのはどうしたらいいのだろうかということを特に与党・政府におかれまして真剣にお考えいただくということが大事だったのではないだろうか。それがなかったためにあれから十年間、何か提案をしては国民から拒否されるという歴史が続いたのではないだろうかというふうに思うわけであります。
加藤先生に私が申し上げる必要もないと思いますけれども、まさに近代国家、近代民主主義は、負担と税制の公平からスタートをした。これは世界の議会制度の歴史が示すところでありまして、そういう意味で、昨日の趣旨説明の中でも「税制は政治の顔」と申し上げさせていただきました。この十年間を振り返りながら、本当にやはり国民の皆様に御信頼いただける税制をどうするのかということを真剣に議論しなければならないというのが、まさに今であらうというふうに思うわけであります。そういう意味から申しますと、加藤さんおっしゃいましたが、新税というのは国民から御納得いただけない、難しい。まあ与党の皆さんはよく、個人的には新税は悪ととらえられるというお話も伺うわけであります。私は、それが根本的に違っていると思います。どういう負担でどういう社会をつくるのかということを国民の皆様にお願いをして、説得をして、合意のもとに公平な負担でよりよい社会をつくっていこうということを形成するのがまさに税制であろうと思います。それがまた近代国家で最も重要な問題であろうと思います。
そういう意味で、税制というのは最もベーシックな、最も社会の基本的な税制であると考えておりまして、私も十年余り大蔵委員会に在籍をしていろいろな勉強をさせていただきましたが、個別の具体的な問題ではなくて、それが税制の基本なんだ、信念なんだということを実は一番勉強をしたわけであります。そういう気持ちで申しますと、公約違反、国民の怒り、こういう状態を変えなければならないという趣旨で私ども四法案を提出をさせていただいている次第でございます。
この発言だけを見る →私は、この十年間を振り返って思うのでありますけれども、一般消費税が挫折をした。特にあのときに税と政治、そしてまた信頼の得られる税制というのはどうしたらいいのだろうかということを特に与党・政府におかれまして真剣にお考えいただくということが大事だったのではないだろうか。それがなかったためにあれから十年間、何か提案をしては国民から拒否されるという歴史が続いたのではないだろうかというふうに思うわけであります。
加藤先生に私が申し上げる必要もないと思いますけれども、まさに近代国家、近代民主主義は、負担と税制の公平からスタートをした。これは世界の議会制度の歴史が示すところでありまして、そういう意味で、昨日の趣旨説明の中でも「税制は政治の顔」と申し上げさせていただきました。この十年間を振り返りながら、本当にやはり国民の皆様に御信頼いただける税制をどうするのかということを真剣に議論しなければならないというのが、まさに今であらうというふうに思うわけであります。そういう意味から申しますと、加藤さんおっしゃいましたが、新税というのは国民から御納得いただけない、難しい。まあ与党の皆さんはよく、個人的には新税は悪ととらえられるというお話も伺うわけであります。私は、それが根本的に違っていると思います。どういう負担でどういう社会をつくるのかということを国民の皆様にお願いをして、説得をして、合意のもとに公平な負担でよりよい社会をつくっていこうということを形成するのがまさに税制であろうと思います。それがまた近代国家で最も重要な問題であろうと思います。
そういう意味で、税制というのは最もベーシックな、最も社会の基本的な税制であると考えておりまして、私も十年余り大蔵委員会に在籍をしていろいろな勉強をさせていただきましたが、個別の具体的な問題ではなくて、それが税制の基本なんだ、信念なんだということを実は一番勉強をしたわけであります。そういう気持ちで申しますと、公約違反、国民の怒り、こういう状態を変えなければならないという趣旨で私ども四法案を提出をさせていただいている次第でございます。
加
加藤紘一#4
○加藤(紘)委員 内容がよくてプロセスがしっかりしていれば新税は必ずしも悪税ととらえない、国民に働きかければ大丈夫なんだと、こういう御趣旨、御答弁だと思っておりますが、大蔵大臣、いかがでございますか。
この発言だけを見る →橋
橋本龍太郎#5
○橋本国務大臣 第一次大平内閣の閣僚として、今加藤委員が述べられました、非常に厳しい状況の中でついに大平総理が持論を撤回するに至られた経緯を閣内で見ておりました者として、今改めてその当時を思い起こしております。その上で今の委員の御質問にお答えするとすれば、私は二通りの答えになると思います。
現在、衆参両院において与野党の勢力はいわゆる逆転現象と言われる状況にあり、国会全体としての与野党の力関係というものはバランスをしておると思います。この以前の状況、すなわち与党が衆参両院において圧倒的な多数を持っておりました時期、私は、その新税を考える責任、推進していく責任、これは大きく政府・与党の責任であったと思います。しかし、その時期におきましても、政府がどういうプロセスをとってその案を取りまとめました場合でも、最終的には国会における国民を代表する議員の審議というもので国民の意思を問うてまいりました。
しかし、今日のように参議院においては野党の力が圧倒的に強い、衆議院は与党が強いと言い条、国会としてはその力関係がバランスをしているとき、私は、その責任は必ずしも政府・与党のみが負える状況ではなくなっている。そして、野党の方々にも現実的な対応をお願いをすると同時に、政府・与党としてもまた十分に野党の意見というものに対して耳を傾けて、合意を形成する責任は生ずるもの、私はそのように今感じております。
この発言だけを見る →現在、衆参両院において与野党の勢力はいわゆる逆転現象と言われる状況にあり、国会全体としての与野党の力関係というものはバランスをしておると思います。この以前の状況、すなわち与党が衆参両院において圧倒的な多数を持っておりました時期、私は、その新税を考える責任、推進していく責任、これは大きく政府・与党の責任であったと思います。しかし、その時期におきましても、政府がどういうプロセスをとってその案を取りまとめました場合でも、最終的には国会における国民を代表する議員の審議というもので国民の意思を問うてまいりました。
しかし、今日のように参議院においては野党の力が圧倒的に強い、衆議院は与党が強いと言い条、国会としてはその力関係がバランスをしているとき、私は、その責任は必ずしも政府・与党のみが負える状況ではなくなっている。そして、野党の方々にも現実的な対応をお願いをすると同時に、政府・与党としてもまた十分に野党の意見というものに対して耳を傾けて、合意を形成する責任は生ずるもの、私はそのように今感じております。
加
加藤紘一#6
○加藤(紘)委員 お二人とも話し合いでその道はあるはずだという点では一致しておると思いますけれども、しかし現実に政治をやっている人間にとりましては、新しい税制改革、特に負担増になるような場合は非常に厳しい結果をもたらすことは、何度も我々経験しているところです。特にそこまで負担増がいかなくても、今度のようにレベニュー・ニュートラルで、組みかえと言ってもやはりある部分は新しいわけですから、それは生活保守主義の感覚に根差した場合には抵抗が非常に強い。
例えばよく言われる説ですけれども、新鋭というのは、必ず大型の場合は戦争のときか何か異常なときでないと導入できないんだという説がありますけれども、例えば今アメリカで財政再建で苦しんでおられるけれども、あのガソリンに一ガロン五セントとか十セント課税すれば一挙にすぐ直ってしまう。ところがブッシュさんにしてもデュカキスさんにしても、選挙のときは本当にもごもご言いながら選挙をやりましたね。この新税は必ずある種の特別な状況でなければ導入できないのだという説について、どう思われますでしょうか。
この発言だけを見る →例えばよく言われる説ですけれども、新鋭というのは、必ず大型の場合は戦争のときか何か異常なときでないと導入できないんだという説がありますけれども、例えば今アメリカで財政再建で苦しんでおられるけれども、あのガソリンに一ガロン五セントとか十セント課税すれば一挙にすぐ直ってしまう。ところがブッシュさんにしてもデュカキスさんにしても、選挙のときは本当にもごもご言いながら選挙をやりましたね。この新税は必ずある種の特別な状況でなければ導入できないのだという説について、どう思われますでしょうか。
伊
伊藤茂#7
○伊藤(茂)議員 新税は異常なとき、それから平時ではどうできるのかという趣旨のお話がございました。加藤さんも私も当然でございますが、異常な時期が、あるいは戦時があってはならないわけでありますから、やはり平時と申しましょうか、民主的な、あるいは発展をする日本の中で民主的な手続を経てよりよき税制をつくっていくというために、お互いにこれは努力をしなければならない、当然のことであろうと思います。
そういう意味で申しますと、今までのこの消費税問題、その前の売上税問題を含めましてこの経過というのは、手順においても内容においても間違っていた。そこから今日の国民の皆様のやはり大きな反撃を受けたというのが、率直に言って経過ではなかったかというふうに思うわけであります。
私は、アメリカのレーガン前大統領の税制改革とよく比較をするわけでありまして、彼が税制改革の議会における大統領演説のときに、好きな言葉ですから暗記して覚えておりますが、我がアメリカ合衆国は不公平な税制に対する戦いの中から誕生した。今、形は違うが、深く静かにそれが進行している。公平な税制をつくろうではないか、そして公平なアメリカをつくろうではないかという趣旨の発言、提案をなさいました。私は、税制という場合に、本来そうあるべきものであろうというふうに実は思うわけでありまして、それとは非常に違った形で、初めに大型間接税ありき、数の力で強行するというのが、たしかこの議場でやられたわけでありますが、経過であったろうというふうに思うわけであります。
そういう経過から考えまして、加藤さんもおっしゃいましたが、本当にやはり民主時代における平時の中での改革をやろうというふうに思うならば、また社会の将来を考えるならば、一たんやはり白紙に戻して、改革を精力的にやり直すという道しかないであろうというふうに考えております。
この発言だけを見る →そういう意味で申しますと、今までのこの消費税問題、その前の売上税問題を含めましてこの経過というのは、手順においても内容においても間違っていた。そこから今日の国民の皆様のやはり大きな反撃を受けたというのが、率直に言って経過ではなかったかというふうに思うわけであります。
私は、アメリカのレーガン前大統領の税制改革とよく比較をするわけでありまして、彼が税制改革の議会における大統領演説のときに、好きな言葉ですから暗記して覚えておりますが、我がアメリカ合衆国は不公平な税制に対する戦いの中から誕生した。今、形は違うが、深く静かにそれが進行している。公平な税制をつくろうではないか、そして公平なアメリカをつくろうではないかという趣旨の発言、提案をなさいました。私は、税制という場合に、本来そうあるべきものであろうというふうに実は思うわけでありまして、それとは非常に違った形で、初めに大型間接税ありき、数の力で強行するというのが、たしかこの議場でやられたわけでありますが、経過であったろうというふうに思うわけであります。
そういう経過から考えまして、加藤さんもおっしゃいましたが、本当にやはり民主時代における平時の中での改革をやろうというふうに思うならば、また社会の将来を考えるならば、一たんやはり白紙に戻して、改革を精力的にやり直すという道しかないであろうというふうに考えております。
加
加藤紘一#8
○加藤(紘)委員 今提案者のおっしゃったことは、手順と内容がしっかりしていれば、これは国民に語りかけて、そして新たな新税の導入もあり得るんだということをおっしゃったと僕は受けとめます。それは、仮に国民に負担増をお願いする場合でもあり得ますか。そこをお聞きします。
この発言だけを見る →伊
伊藤茂#9
○伊藤(茂)議員 私は、これからの社会を考えますと、高齢化社会の進行、二十一世紀時代、大きな課題でございますから、国民の皆様に御負担がやや上がることをお願いをするという場面もあるであろうと思います。私が申し上げましたのは、そういう税制をどのような政治の責任で、責任感を持って論ずる気なのか。一つは手順がございます。公約違反、数の力ということで国民は納得するはずはございません。これが一つであります。
もう一つは、内容であります。私どもは昨年、一昨年も四野党の政審会長で、なるべく野党のヤと言わないように四党でというふうに言っておりますが、提案を幾つかさせていただきました。税制国会でも消費税国会でもこの場でも議論をされました。反対するだけの主張は私どもはしたくない、正論を主張するような野党としての努力をしようではないかということで、基本法に表現をされておりますが、幾つかの手順を言わしていただいたわけであります。例えば、公約違反ではないフェアな国民への約束からスタートをしましょう、あるいは国民の皆様が一番不安を持っている不公平是正を徹底的にやりましょう、特に資産課税、土地問題あるいはまた税金の使い道、生きて使われるようにこれからの財政計画などをきちんともう一度洗いましょう、福祉と負担についてどういう関係があるんですか、現在の制度のもとで十年後、二十年後、三十年後、どういう数字になるのかというふうな安直な計算ではないように勉強をしようではないか、その上に立って直接税、間接税を含めました納得いただけるようなことを考えようではないかということを実は申し上げたわけであります。
私は、手順の面でも内容の面でもそのような方向に進んでいればもっと建設的な議論が行われたのではないだろうか、この数年間あるいは十年を振り返ってみましても、そう思うわけでございます。
この発言だけを見る →もう一つは、内容であります。私どもは昨年、一昨年も四野党の政審会長で、なるべく野党のヤと言わないように四党でというふうに言っておりますが、提案を幾つかさせていただきました。税制国会でも消費税国会でもこの場でも議論をされました。反対するだけの主張は私どもはしたくない、正論を主張するような野党としての努力をしようではないかということで、基本法に表現をされておりますが、幾つかの手順を言わしていただいたわけであります。例えば、公約違反ではないフェアな国民への約束からスタートをしましょう、あるいは国民の皆様が一番不安を持っている不公平是正を徹底的にやりましょう、特に資産課税、土地問題あるいはまた税金の使い道、生きて使われるようにこれからの財政計画などをきちんともう一度洗いましょう、福祉と負担についてどういう関係があるんですか、現在の制度のもとで十年後、二十年後、三十年後、どういう数字になるのかというふうな安直な計算ではないように勉強をしようではないか、その上に立って直接税、間接税を含めました納得いただけるようなことを考えようではないかということを実は申し上げたわけであります。
私は、手順の面でも内容の面でもそのような方向に進んでいればもっと建設的な議論が行われたのではないだろうか、この数年間あるいは十年を振り返ってみましても、そう思うわけでございます。
加
加藤紘一#10
○加藤(紘)委員 今後のこの税制特別委員会またはその後のいろんな過程の中で、非常に重要な御答弁を私個人としてはいただいたと思います。
とにかく手順と内容さえしっかりすれば、国民に負担増になることも国民に語りかけて成立する可能性があるし、四党としてもそう思うし、また、その方向で建設的な努力をしてみよう、こうおっしゃったものとして理解してよろしゅうございますですか。伊藤さん以外にほかの四党の方もお願いいたします。
この発言だけを見る →とにかく手順と内容さえしっかりすれば、国民に負担増になることも国民に語りかけて成立する可能性があるし、四党としてもそう思うし、また、その方向で建設的な努力をしてみよう、こうおっしゃったものとして理解してよろしゅうございますですか。伊藤さん以外にほかの四党の方もお願いいたします。
伊
伊藤茂#11
○伊藤(茂)議員 私の方から一言お答え申し上げます。
加藤さん、何かその負担増の方にえらく力点を置いて言っておられますけれども、私はそうではないだろうと思います。やはり今日サラリーマン層が置かれている状態というのは、これからも工夫をして負担にならないように、むしろ負担が軽減されるような努力というものをしなければならないというふうに思います。あるいは土地問題を見ましても、何か一部の者が非常に得をしている、大多数の国民は泣いているという状況ですから、それらについての公平性も図らなければならないというふうに思うわけでありまして、負担増という視点だけではない、やはり出発点は公平ということをあくまでもベースに置いて議論をなさるべきであろうと考えております。
この発言だけを見る →加藤さん、何かその負担増の方にえらく力点を置いて言っておられますけれども、私はそうではないだろうと思います。やはり今日サラリーマン層が置かれている状態というのは、これからも工夫をして負担にならないように、むしろ負担が軽減されるような努力というものをしなければならないというふうに思います。あるいは土地問題を見ましても、何か一部の者が非常に得をしている、大多数の国民は泣いているという状況ですから、それらについての公平性も図らなければならないというふうに思うわけでありまして、負担増という視点だけではない、やはり出発点は公平ということをあくまでもベースに置いて議論をなさるべきであろうと考えております。
加
加藤紘一#12
○加藤(紘)委員 いや、私が申したのは、もちろん公平、手順、すべての内容をいろいろ精査して、そして納得できたならば、例えば高齢化社会の場合には負担増を国民にお願いしなきゃならぬ場合がある、そういったケースのときには、やはり野党としてもそれはやむを得ないこととして国民に提起する場合があるかということをお聞きしているのです。もちろん、その前に不公平感を排除し、いろんなことをやって、その上で非常にいい案ができたら負担増を国民に提起する場合、その勇気が野党におありになりますかということをお聞きしているのです。
この発言だけを見る →伊
伊藤茂#13
○伊藤(茂)議員 一般論として負担増をお願いする場合があるということは否定をいたしません。ただ申し上げたいのは、今日の国民負担率、それと福祉の予算の状況などなどを考えますと、そういう発想を今まず前面に出すというときではないのではないかと考えております。
この発言だけを見る →加
加藤紘一#14
○加藤(紘)委員 そこで、どうやった手順をとればいいのか、どうやった内容をつくればいいのか、これはもう大変な議論があって、そして延々と続くのかと思います。しかし、私は、大平さんが消費税導入をして失敗して、そしてその後五十四年の十二月、いわゆる財政再建に関する決議をいたしますですね。そして、一般消費税(仮称)は国民の理解を十分得られなかった、したがって、財政再建はそれによらず、行革、税負担公平の確保、既存税制の見直し、こういうのでやっていくんだ、それが将来の国民福祉充実に必要な歳入の安定的な確保を固めるための目標である、こういうような趣旨のことを言ったわけですね。
これはさっき私が言いましたように、大型間接税というものを温めてきた。しかし、それを財源不足に使おうということを国民が見てとって反発したのかなという大平さんの反省等に基づいて、その後与野党で話し合われて、とにかく赤字というのは行革等でやろう、こうなって大変な努力をそれから七、八年やってきたと思います。その路線をスイッチして、その路線に行って行革をし続けた日本の政治というのは、私は誇りを持っていいと思っております。アメリカなんかの財政再建の道、レーガノミックスの道なんかよりもずっと厳しい道をみずから逃げないで立ち向かってきたのが日本の姿じゃないかなと私は思っています。ある意味では、日本の国会議員はアメリカの下院議員よりもずっとステーツマンシップがあると僕は思っているんです。十年、これだけのドラマ、努力を続けてこられて、そして行革もかなりの成果を上げてきたと思うのですね。しかし、どうしてもそこでいろいろ野党の方からも納得いただけない。
一つ、単純にお聞きします。確認したいのですけれども、皆さんが今いろんな法案に、自民が提案するものに反対されるのは、野党だからゆえに反対されているんではないということは確認してよろしいですか。伊藤さん、どうぞ。
この発言だけを見る →これはさっき私が言いましたように、大型間接税というものを温めてきた。しかし、それを財源不足に使おうということを国民が見てとって反発したのかなという大平さんの反省等に基づいて、その後与野党で話し合われて、とにかく赤字というのは行革等でやろう、こうなって大変な努力をそれから七、八年やってきたと思います。その路線をスイッチして、その路線に行って行革をし続けた日本の政治というのは、私は誇りを持っていいと思っております。アメリカなんかの財政再建の道、レーガノミックスの道なんかよりもずっと厳しい道をみずから逃げないで立ち向かってきたのが日本の姿じゃないかなと私は思っています。ある意味では、日本の国会議員はアメリカの下院議員よりもずっとステーツマンシップがあると僕は思っているんです。十年、これだけのドラマ、努力を続けてこられて、そして行革もかなりの成果を上げてきたと思うのですね。しかし、どうしてもそこでいろいろ野党の方からも納得いただけない。
一つ、単純にお聞きします。確認したいのですけれども、皆さんが今いろんな法案に、自民が提案するものに反対されるのは、野党だからゆえに反対されているんではないということは確認してよろしいですか。伊藤さん、どうぞ。
伊
伊藤茂#15
○伊藤(茂)議員 当然でございますが、私どもも常にアンチテーゼを立てるだけの野党みたいなことは全然考えておりません。常に国民の声に基づいて、多くの国民の意見をどう反映をさせるのかという立場から政治家として対応してまいりたい、そういう立場から今日税制についても私どもは厳しく御意見を申し上げているわけであります。
この発言だけを見る →加
加藤紘一#16
○加藤(紘)委員 与党となれば財政の現実に今責任をとらなきゃならぬという部分が出てくるのです。対外関係からいろいろやらなきゃならぬことも出てきます。しかし、野党であれば、その部分は与党御苦労さまですねというような感じで見ているケースというのはなきにしもあらずだと私は思いますが、神崎さん、そういうケースは一つもないと胸に手を当てて自信を持って言われますか。
この発言だけを見る →神
神崎武法#17
○神崎議員 野党の責務の一つとして、与党のいろいろな行為をチェックする、これが野党の重大な責務の一つであると私は思います。その意味においては、与党がやろうとしていることを常に批判的にチェックをしていく、こういう姿勢というものは野党に求められておると考えます。
この発言だけを見る →加
加藤紘一#18
○加藤(紘)委員 自民党与党というのは、みんなそれぞれ大臣になったり政務次官になったりするだろう。だから、それだけの責任感というのがあるんだ。もう一回繰り返しますけれども、自民党与党というのはそういう部分頑張って泥をかぶってやっていきなさい、そういう感じで、少し野党としてはのんびりした感じを心の中に一回も持ったことはないか。中野さん、どうでしょう。
この発言だけを見る →中
中野寛成#19
○中野議員 お答えいたします。
政府・与党の場合に、ある意味では国民に受け入れがたい問題について、一つの信念を持って、将来を展望をして、ある意味では泥をかぶってその施策を推進をするということがあるであろうと思いますし、そしてまた、野党も同じ気持ちで、責任野党としての心構えを持って、本当のことを本音で語るという姿勢を持ち続けなければいけないと思います。ただ、自民党与党が衆参両院において過半数をとっているときには、言うならば採決において政府・与党が腹をくくれば、それは成立をするわけであります。そのようなときに、野党サイドから、言うならば一つの問題提起を申し上げる、言うならば野党が修正をする、修正の要求をする、提案をする。それが残念ながら多数の与党によって受け入れられないときに、一つの注文をつけて、そして反対をするというケースも多かろうと思いますし、また今日までそのケースが多かったと思います。
しかし、野党がこぞって反対をした場合に、現在のような衆参両院のねじれ現象の中でそれがつぶれてしまうとするならば、言うならば注文をつけて、そして反対をしておくというゆとりはないわけでありますから、当然そこには野党もまた一つの修正を要求をし、よりよいものをつくる努力をしつつ、それが受け入れられれば賛成をするという政治判断もまたしなければならないであろうと思います。そのときには、与党も国会の地図を見ながら野党の修正要求におのずから真剣に耳を傾け、検討をせざるを得ない、また受け入れざるを得ないという環境も生まれてまいりましょう。その政治地図の中における高度な政治判断をしてこそ政治家であろうと考えております。
この発言だけを見る →政府・与党の場合に、ある意味では国民に受け入れがたい問題について、一つの信念を持って、将来を展望をして、ある意味では泥をかぶってその施策を推進をするということがあるであろうと思いますし、そしてまた、野党も同じ気持ちで、責任野党としての心構えを持って、本当のことを本音で語るという姿勢を持ち続けなければいけないと思います。ただ、自民党与党が衆参両院において過半数をとっているときには、言うならば採決において政府・与党が腹をくくれば、それは成立をするわけであります。そのようなときに、野党サイドから、言うならば一つの問題提起を申し上げる、言うならば野党が修正をする、修正の要求をする、提案をする。それが残念ながら多数の与党によって受け入れられないときに、一つの注文をつけて、そして反対をするというケースも多かろうと思いますし、また今日までそのケースが多かったと思います。
しかし、野党がこぞって反対をした場合に、現在のような衆参両院のねじれ現象の中でそれがつぶれてしまうとするならば、言うならば注文をつけて、そして反対をしておくというゆとりはないわけでありますから、当然そこには野党もまた一つの修正を要求をし、よりよいものをつくる努力をしつつ、それが受け入れられれば賛成をするという政治判断もまたしなければならないであろうと思います。そのときには、与党も国会の地図を見ながら野党の修正要求におのずから真剣に耳を傾け、検討をせざるを得ない、また受け入れざるを得ないという環境も生まれてまいりましょう。その政治地図の中における高度な政治判断をしてこそ政治家であろうと考えております。
加
加藤紘一#20
○加藤(紘)委員 若干それぞれニュアンスが違う御答弁であったように思いますけれども、話を極端に具体的なレベルの話にしますと、自分で去年からことしにかけて選挙で苦労してみて、消費税問題で国民、選挙民の人の反発を感じながら説得してみて、意外に厳しかったのがお酒の税金なんです。
消費税の話は、まあ高齢化社会だから仕方がないんでしょうみたいな感じだけれども、先生、どうしても許せないことがある。スコッチウイスキーの税金下げて、二級酒上げたね。あれはどう考えたって金持ち優遇、貧乏人いじめだ。しかし、あれは消費税の話というより外交問題なんですよと。竹下さんがサッチャーさんに会って、日本はイギリスに物を売るだけでイギリスの製品を買わないじゃないか、スコッチの税金が高いじゃないか。いや、しかしそれは高級品だから高いのだと言ったら、スコッチがなぜ高級品ですと。イギリスでは庶民が全員スコッチウイスキーを飲んでいる。これは当たり前ですね。スコットランドへ行くとみんなスコッチ飲んでます。これは当たり前ですね。
ですから、理屈になかなか窮した。それにガットのパネルの判決があった。したがって、どうしてもあれは税率を変えなきゃいけなかった。外交問題だったと思うのですね。ところが、そこはなかなか説明できないし、野党の方は、見ろ、あれが自民党の姿だと。一般庶民の二級酒の税金を上げてスコッチの値段を下げたと演説されましたね。これは効きましたですよ。二級酒とスコッチのチャンポンというのはよく効くんだなと思いました。足をとられてふらふらしたというのが本当じゃないかと思うのですよ。
現に、今の議論は一般庶民がやっている議論じゃないのです。社会党の有力議員が予算委員会で今と同じ議論をしているのです。それは一般庶民、社会党の県会議員が、自民党のやっていることはこんなことだということを言うのは当たり前だと思いますよ。
つまり、そこでお聞きしますけれども、皆さんが与党だったら、スコッチの値段を下げた、二級酒を上げたというあの変化をけしからぬと言いますか。それとも、あれは仕方のなかったことだとおっしゃいますか。
この発言だけを見る →消費税の話は、まあ高齢化社会だから仕方がないんでしょうみたいな感じだけれども、先生、どうしても許せないことがある。スコッチウイスキーの税金下げて、二級酒上げたね。あれはどう考えたって金持ち優遇、貧乏人いじめだ。しかし、あれは消費税の話というより外交問題なんですよと。竹下さんがサッチャーさんに会って、日本はイギリスに物を売るだけでイギリスの製品を買わないじゃないか、スコッチの税金が高いじゃないか。いや、しかしそれは高級品だから高いのだと言ったら、スコッチがなぜ高級品ですと。イギリスでは庶民が全員スコッチウイスキーを飲んでいる。これは当たり前ですね。スコットランドへ行くとみんなスコッチ飲んでます。これは当たり前ですね。
ですから、理屈になかなか窮した。それにガットのパネルの判決があった。したがって、どうしてもあれは税率を変えなきゃいけなかった。外交問題だったと思うのですね。ところが、そこはなかなか説明できないし、野党の方は、見ろ、あれが自民党の姿だと。一般庶民の二級酒の税金を上げてスコッチの値段を下げたと演説されましたね。これは効きましたですよ。二級酒とスコッチのチャンポンというのはよく効くんだなと思いました。足をとられてふらふらしたというのが本当じゃないかと思うのですよ。
現に、今の議論は一般庶民がやっている議論じゃないのです。社会党の有力議員が予算委員会で今と同じ議論をしているのです。それは一般庶民、社会党の県会議員が、自民党のやっていることはこんなことだということを言うのは当たり前だと思いますよ。
つまり、そこでお聞きしますけれども、皆さんが与党だったら、スコッチの値段を下げた、二級酒を上げたというあの変化をけしからぬと言いますか。それとも、あれは仕方のなかったことだとおっしゃいますか。
伊
伊藤茂#21
○伊藤(茂)議員 加藤さんから、お酒の税金についての国際的な経過、苦労された経過を伺いました。何もこれは与党だけではございませんで、私どもの方にも欧米のさまざまな業界の皆さんお見えになりまして、長年にわたる等級制度など日本の制度というものに対してさまざま論議を、また論争も私どもいたしました。ですから、国際的な関係を含めた酒税に関する問題意識というものにつきましても、私どもも十分承知をいたしておるところであります。
今日、国際化時代でありますから、国内においてやはり合理的な制度であるということをまずきちんと前提に持たなければならないと思います。そういう上に立ってさまざまの国際摩擦の問題も解決をしていくということもしなければならない、一般的には私どももそう考えております。したがいまして、今回私どもが提出をしている法案に関係をいたしましても、先般の税制改革という中で、酒税のうち、これまでの酒税制度における不合理、矛盾を改善をするというものについては、これを継承していくという立場をとっております。具体的には従量、従価の併用とか等級制度などございますが、幾つかの点につきましてはそのような対応をしてまいりたい。やはり筋はきちんと通しながらも、いつも常に私どもは現実を踏まえているというふうに考えております。
この発言だけを見る →今日、国際化時代でありますから、国内においてやはり合理的な制度であるということをまずきちんと前提に持たなければならないと思います。そういう上に立ってさまざまの国際摩擦の問題も解決をしていくということもしなければならない、一般的には私どももそう考えております。したがいまして、今回私どもが提出をしている法案に関係をいたしましても、先般の税制改革という中で、酒税のうち、これまでの酒税制度における不合理、矛盾を改善をするというものについては、これを継承していくという立場をとっております。具体的には従量、従価の併用とか等級制度などございますが、幾つかの点につきましてはそのような対応をしてまいりたい。やはり筋はきちんと通しながらも、いつも常に私どもは現実を踏まえているというふうに考えております。
加
加藤紘一#22
○加藤(紘)委員 手短にお答えください。
そうしたら、この間の酒税の税金の変更は、国際関係上やむを得なかったと社会党等四党も認める、したがって、あの二級酒の税金を上げたのは庶民いじめだと今後言わないということをお約束してくださいますか。
この発言だけを見る →そうしたら、この間の酒税の税金の変更は、国際関係上やむを得なかったと社会党等四党も認める、したがって、あの二級酒の税金を上げたのは庶民いじめだと今後言わないということをお約束してくださいますか。
伊
伊藤茂#23
○伊藤(茂)議員 ただいまは先ほど申し上げましたような経過でございまして、私どもは何か棒をのんだように主張だけしているというわけではありません。外交的なさまざまのかかわり合いその他の議論も私どもはいたしました。その上に立ちまして、申し上げましたように、国内の税制としては筋が通ったものを基本にしなければならない、同時に国際的な調整というものについても真剣に考えていくということで対応してまいりましたし、今申し上げましたような内容でも判断をしているわけであります。
この発言だけを見る →加
神
神崎武法#25
○神崎議員 酒税の改正につきましては、私どもが問題にいたしておりますのは、消費税を課している点でございます。その他の点につきましては、政府・自民党の考え方を私どももこれは十分参考にしてまいりたいと思います。
この発言だけを見る →加
中
中野寛成#27
○中野議員 しょうちゅう、二級酒を引き上げることについての庶民感覚との乖離については、私どもとしてはやはり十分国民の皆様の納得が得られる時間と手法が必要であろう。しかしながら、現在の国際情勢の中においてあの措置を検討をされたことにつきましても、私どもとしては一つの理解を持たなければならない、そちらの方については、洋酒につきましては。そういう気持ちは十分持っております。
ただ、その手法につきましてはもう少し検討の余地があったのではないかと思いますのと、今回消費税廃止に伴います代替財源案の中に、酒税につきましては既に実行をされております、今日までの政府が行っておりますもの、その採決の段階において私どもが反対したという経緯は別にいたしまして、既に実施されているものについて、それを大幅に変更しようとする方式は、財源につきましてはとらなかった。そういう考えでございます。
この発言だけを見る →ただ、その手法につきましてはもう少し検討の余地があったのではないかと思いますのと、今回消費税廃止に伴います代替財源案の中に、酒税につきましては既に実行をされております、今日までの政府が行っておりますもの、その採決の段階において私どもが反対したという経緯は別にいたしまして、既に実施されているものについて、それを大幅に変更しようとする方式は、財源につきましてはとらなかった。そういう考えでございます。
加
加藤紘一#28
○加藤(紘)委員 伊藤さん、もう一度お聞きします。
我々自民党としても政府・与党としても、二級酒の値段を上げてスコッチを下げる、それも選挙前の改正で、それはつらいです。しかし、与党となれば、ガットのパネルで審決の出たものについてそれをやらないわけにいかない。そういう中で、こういう細かいところに与党だからという部分と野党だから楽な演説をするという部分が具体的に出ちゃうのです。あの二級酒を上げたことは庶民いじめではなかった、そういう結果は少しあったとしてもそれは外交上しようがなかったと、その部分だけ、一言だけ伊藤さん言ってください、はっきりと。
この発言だけを見る →我々自民党としても政府・与党としても、二級酒の値段を上げてスコッチを下げる、それも選挙前の改正で、それはつらいです。しかし、与党となれば、ガットのパネルで審決の出たものについてそれをやらないわけにいかない。そういう中で、こういう細かいところに与党だからという部分と野党だから楽な演説をするという部分が具体的に出ちゃうのです。あの二級酒を上げたことは庶民いじめではなかった、そういう結果は少しあったとしてもそれは外交上しようがなかったと、その部分だけ、一言だけ伊藤さん言ってください、はっきりと。
伊
伊藤茂#29
○伊藤(茂)議員 社公民それぞれ、神崎さん、中野さん、私、御答弁を申し上げましたが、同じような私どもの態度でございまして、国内のルール、それから国際関係含めて政府としてやむを得ざる措置としてとったということだと思いますが、手順とかその他についてもっといろいろな努力があってよかったのではないだろうかということを私どもは振り返って思っております。
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