柳沢伯夫の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)
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○柳沢委員 総合課税による所得税を中心として税体系を組み立てていきたい、この気持ちであるということが確認できたわけでありますが、世の中にはクロヨンというのがあるんですね。これは正直言うと、総合課税かどうかということとは直接は関係のないこととして、むしろ執行上のこととして、不公平の代表あるいは不公正の代表ということで言われておるわけであります。
私は、実は政治家としていろいろな地域を回り、農家の門先に立ったり、農家の温室の中に入ってあいさつをしたり、そういうこともしています。それから、商店街に行って、店先に座り込んで商店街の店主の皆さんと話を交わすということもしておるんです。そういうときに、税に対する考えとしてクロヨン、クロヨンと言われていますから、彼らも非常に何か自分たちが悪いことをしているような感じを持ちながら、恐縮しながら我我にその苦しい状況というものを訴えるわけでありますが、そのときにこういうことを言うのですね。
サラリーマンは病気になっても給料をしばらくの間もらえますね、これは若干の割引なんかの措置は当然付加されますけれども、それでもかなりの期間そういうものをいただける。それに対して我々は、自分たちが病気になったりしちゃったら店を閉める、店を閉めたら一銭も収入はないんですよ。それをサラリーマンと同じように、サラリーマンの人たちがリスクがないということに比べて自分たちがリスクがあるから、これは何とか考えてもらいたいですね、こういうことを言われます。
それから農家、私は今自民党の農林部会長をしているのですが、だからといって言うわけじゃありませんけれども、こういう冷暖房がきいたところで、いわゆるホワイトカラーで働いているのと比べて実際大変だと思いますよ。私のところはメロンの日本一の産地でありますけれども、その温室の中へ入ってごらんなさい、夏。汗が出るなんてなもんじゃないですよ。あれは汗じゃないですよ。体の中の水分が出ちゃうのですよ。だから体は非常に大変。ですから彼らは言うのですよ。我我はもっと生産を上げて収入を獲得することができるんだけれども、体の方を考えるとこの程度にしておこうというのが我々の経営の方針なんですよと。
家へ帰る、奥さんが、お父さん、今大変頑張ってもらって割に所得を上げてもらっているけれども、こんなのもお父さんの若いうちだけですね、こういうようなことを言って、そうだ若いうちだけだ、あと四、五年かななんという会話が恐らく家庭で交わされているような、そういう状況を我我訴えられますと、そういうときに、あなたヨンじゃないですか、クロヨンのあなたヨンと言われているんだよ、もっとしっかり税金出しなさいよ、なかなかこれは言えないと私は感ずる。そういうことを皆さん方聞いて、皆さん方は、ここでクロヨン論議をやっていると同じ調子でそういうような人たちにクロヨン論議ができますか。その心情をまずお聞きしたい。