柳沢伯夫の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)

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○柳沢委員 今の十万円というのは、月十万円のことですか。(中村(正男)議員「年です」と呼ぶ)年十万円、月十万円のように聞きましたからびっくり仰天したのですが。
 皆さん、きょうは私はもう恐らく議論かみ合わないと思うのですよ。議論かみ合わないでしょう、新しい局面の話をしているわけですから。ですから、それはそれでいいですから、答弁は短くしていただきたい。後で、聞いて帰って、よくもう一回考えてもらいたい、こう思うのですね、正直申して。
 そこで、私の議論だけをするわけじゃないのですが、これは今言った生涯所得を考え、あえて私はここで言うのですが、最後に遺産と相続税の関係を一応条件として考えておかなければいけませんが、生涯所得を考えたら、消費税は所得に対して比例的なんですね。逆進的じゃないのです。それを一年一年の区切りで見ると、いっとき逆進的に見える、こういうことが先ほど来の私の消費税の性格づけで御納得いただけると思うのですね。ですから、そういうことも、逆進性の議論をするときに、逆進性というより、私は累進か弱い、累進ができていない、だからこれもまた皆さんの立場から、また、私は実はそうなんです、皆さんと同じ立場なんです、そういう立場から見て気に入らない点だということになるわけなんですけれども。
 それともう一つは、これは先ほど中村提案者がおっしゃられたとおり、財政論も大事だけれども政治的な側面も大事でしょう、これはまさしくそのとおりなんです。しかしまた私から言わせると、政治論も大事だけれども、事税に関しては租税の理論も大事ですよ。これは皆さんだって理解をしてもらわなければ困るところなんですね。
 そういう意味合いで申し上げるのですけれども、現実のヨーロッパの付加価値税を見ると、複数税率、つまり基本税率をもとにして高いやつとか安いやつとかいうようなことを現にやっておるわけですね。ただ、我が消費税ではどうしてそうならなかったかというのは、きのう大蔵大臣も説明されておりましたけれども、基本税率がそれをやるにしてはちょっと低過ぎるということ、またやったとしても、皆さん既に言っているわけですが、今度の見直し案で大して逆進性直ってないよ、まさにおっしゃるとおりなんだろうと思うのですね、効果が少ないのですね。乖離の幅がどうしたって大きくはとれませんからね。そういうことで、結果として大変フラットの税率をしいておるわけです。
 それともう一つは、この複数税率をやるには、手続的には、的確にやるにはどうしても税額票、インボイスの制度が必要になってくるということがありまして、我々この導入の際にそこのところを踏み切って帳簿方式をとりましたから、その関係でもなかなかこれが難しい問題として我々の前に立ちはだかっている、こういうことなのであります。
 ところでお聞きしますけれども、皆さん方はこの複数税率制度をしけば考え直すというような余地があるのでしょうか。あるいは、なぜそういうところに議論を持ってこられないのでしょうか。実は、矢追先生とかきのうの武藤先生も、若干その辺、党の拘束がありますからなかなか難しい発言だったようですが、すれすれのところまではおいでになって、私、いいぞなんてつい言い出してしまったのですが、どんなふうにお感じですか。

発言情報

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発言者: 柳沢伯夫

speaker_id: 2771

日付: 1990-06-14

院: 衆議院

会議名: 税制問題等に関する調査特別委員会