柳沢伯夫の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)
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○柳沢委員 中野先生とは本当に同じ党にいたいくらいの気持ちを持って、今の答弁を聞いておりました。まさしくそうなんです。要するに、今まで所得税を払っていなかった人たちが消費税を負担するようになる、この問題をどう考えるかということなんですね。
実は、ちょっとここで寄り道をして指摘をしておきたいのですけれども、今まで所得税を払っていなかった最終納税負担者の中で、単に低所得だから払っていなかったという人だけじゃない人たちが実は含まれているということに御注意いただきたいのですね。
私は、消費税を推奨する理由の一つにそれを持っているわけですが、きのう議論になった公益法人、これも表から、おさい銭がたくさん上がったはずだから、あなた、所得税をいただきたいとなかなか言えないですね。しかし、少なくとも、少しは税負担をお願いしたいな。消費税でできるのですね。政治家も同じなんです。私は、政治資金に、パーティー券にどうのこうのなんて本当に枝葉末節な議論だと思った。これは政治団体が消費活動をする、別に何も売るものじゃありません、これは最終のいわば負担者でありますから、これに消費税がかかるということで、まあせめてもの慰めか、こういう感じを私は持っておったわけであります。実は、そういうメリットがある、このことであります。
それから、所得税の非納税者、このいわゆる低所得というか、所得が小さいなるがゆえに非納税者になっている方々については、皆さん、これはもうわかりますね。生活保護世帯は、生活保護が物価スライドで上がれば、消費税の影響をキャンセルできる。年金生活者においてもしかり。ただ、これが最初のときちょっとおくれたのでどうかということを私も気にかけた人間でありますが、それはまあよろしいだろうと思うのです。
では、もう一つ、それ以外の課税最低限に達しない人たち、このことについてどう思うかということですが、ここで私は注意をいたしておきたいのは、二つあるわけでございます。
一つは、課税最低限というのが、それはもうぎりぎりの所得であるから、この人たちに所得税をお願いできないなということに最近はなってないということです。これは、参議院の久保亘先生が御質問になっておられましたけれども、減税を所得控除でやるからというような話にかかわるわけですけれども、減税を、物価調整減税といえども所得控除でやるわけですね。その結果、実はどんどん課税最低限が上がっていってしまう。これは非常に悩みがあるわけなんでございます。それはわかっていただきたい。課税最低限以下の人だから必ずしも担税力を国が認められないということではないということですね。これが一つ。
それからもう一つは、これは専修大学の正村教授がまさに税制改革の論議のときにおっしゃられておったことでありますけれども、余りこの議論のときに消費税の負担と所得税の減税額を一々ノミ取り眼で見て、それでプラスがあるだのマイナスがあるだのと言うのは愚かですよ、そうじゃなくて、将来を展望して、白紙で、実際この人たちにこの程度の消費税をお願いしていいのかということを真っ正面から議論しないと、非常に矮小な議論になるよということを指摘されておった。このことも申し上げておきたいのであります。
そこで、そういう前提で申し上げたいのでございますけれども、皆さん方、これは大蔵省は反対して、何で柳沢はあんなことを言ったと後で多分クレームが来るかと思うのですが、私はあえて申し上げたいのでありますが、宮島東大教授が提唱し、そして伊東光晴京都大学教授がそれを支持された還付という問題、これを何で真剣にお取り上げにならないのですか。私は、本当のことを言って、後でもお話し申し上げたいのですけれども、いわゆる免税業者の免税額、これを三千万円ということについては、やはり国民の間にもうちょっと低くても当たり前じゃないかという気持ちがあるのじゃないかなという気がしている。場合によっては、この三千万円の免税点はもうちょっと下に下がってくるかもしれない。しかし、国税の事務を考えますと、私はこれは、むしろ国税にとどめおくべきかなという感じがするところなんです。
今度の消費税で、正直申して、もう本当にイナゴの大群が田んぼを荒らしたみたいに地方税の固有税源というのがなくなってしまった。全く私は、この姿を見ていてぞっとしたのですね。そういう立場からして、小売段階のところだけ地方税に落としていく、そして免税業者の免税点ももっと落としてもいい。納税義務者が非常に多くなりますから、細かく見ていかなければならないから、国税当局のあの五百とか六百の税務署でなかなか見切らぬでしょう。そういう意味合いでもそう思うのですよ。
それで同時に、その地方税のことと地方税の地方団体の窓口を通じた、今言った還付、どうしても救わなければならぬような方々に対する還付の問題を私は考えているのです。個人的には考えたのです。それをなぜ、せっかく宮島教授とか伊東光晴教授が非常に推奨したこういう考え方について、野党の皆さんは一顧だにしなかったのでしょうか、お尋ねしたい。
その議論御存じでしたか、ちょっと聞きたい。