柳沢伯夫の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)
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○柳沢委員 伊藤先生のお話で、労働の質が、労働の質というか労働の苦しさ、苦しさの程度、こういったものが本当は所得税に反映しなければいけないのじゃないか、私は冒頭そのことを言ったのです。そういう労働の厳しさ、激しさというものを、おまえ汗何キログラムかいた、これはできないのですよ、所得税の税制のもとでは。それはしかし消費に実はあらわれるのだよということを消費税の論者は指摘しているのです。これは私が独断的に言っているのじゃないのです。つまり、体がきついからそんな労働はいつまでも続けられないよという将来展望を合理的な思考をする人間だったら持つだろうという前提で、そういう議論がつくられているわけです。それを御指摘しておきます。
もう一つは、今回の税制の全体の姿が公平でないのじゃないか、この点については、私は伊藤先生と同じような感じを持っているのですよ。それはどうしてかというと、余りにも今度、所得水準が上昇しそれが平準化したという、そういう考え方のもとで広く薄くという論理でやり過ぎたんですよ。私は本当に残念だ。もちろん、大蔵省が今度実現したような所得税の累進カーブを低めるというようなことも、いわゆる活力を呼び覚ますために必要な段階が日本にも来るかもしれない、ヨーロッパ諸国がやったように、あるいはアメリカがやったように。しかし、私は今はそう考えない。私自身は、むしろ消費税を入れることをどうやって皆さんに納得していただくかという段階じゃないかという議論をしたのですよ。しかし、これは個人的な話ですから、そういうことが一つ不公平感の、皆さんが納得できなかった背景じゃないかな、同じ感じを持っているのかなという感慨をここで申し上げておきます。
次に進むわけですけれども、徴税コスト、納税コストの観点から採用されるいろいろな税の特例措置がありますね。これは皆さんの所得税においても給与所得控除自体がそういう性格を持っているのですよ。あれは概算経費率なのですよ。そういうようなもので、あれだって文句言えば文句言いますよ。皆さんが復活しようとしている旧物品税には、一定率というような便宜措置が入っているのです。みんな一定率で、実際は減税効果を納税義務者は獲得していたのですよ、あえて言えば。そういうようなことについては欠陥と言うのですか、言わないのですか。
今度この消費税に入ったこういういろいろな徴税、納税の便宜を図るための制度を一切なくてしかるべきだ、こんなものは一切あってはならない、もう個別具体的な妥当性をとことん突き詰めた税制でなければ自分らは欠陥があると認めるというような立場の議論というのは、はっきり言って私はおかしいと思う。とんでもない話だ、こんなものは。皆さん、これから、きょう以後欠陥と言うことをやめてください。どうですか。