尾崎護の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)

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○尾崎政府委員 課税ベースの広い間接税としての消費税についての考え方が揺れてきているのではないかという御指摘でございますけれども、私はそういうことも言えようかと思います。と申しますのは、売上税の場合には非常に幅広く、各方面に配慮をいたしまして、例外といいますか非課税をかなり幅広く認めた制度であったわけでございますけれども、そうすることによってあるものが非課税となり、他のものが非課税とならないという、その境目の議論がたくさん出てまいりまして、それが不公平だという議論になったわけでございます。
 消費税の場合には、今度は先ほど申しましたように例外を極力なくしまして課税ベースを広くとりまして、そのかわり売上税の五%の税率から三%の税率にするということをしたわけでございますけれども、今度はそれに対します消費者の皆様、国民の皆様からの御意見は、少し配慮が足りなさ過ぎるんじゃないか。例えばお産のようなもの、あるいは食料品のように日常毎日のように取引するようなもの、そういうものについてまで同じ税率でどうかね、こういう御意見が出てまいったわけでございまして、その消費税のときにとりました思想そのものを国民の御意見が何であろうと貫くというようなお考えもあるのかもしれませんけれども、そこは初めて日本で行うものでございますから、初めての経験に対して国民の皆様がどういう反応を示すのかということは、これは非常に大切なことではないかと思います。よく御主張にございますように国民が納得できるような税制ということになりますと、それは理屈だけではなくて、やはり国民の感情、負担感、そういったものに対する配慮も必要であろうかと思います。
 そこで、帳簿方式のもとでどこまでのことができるのかというぎりぎりの議論をいたしました。基本的には、先ほど申しましたように取引に影響を与えるという点からサービスの分野で広げていくということ、お産でありますとか家賃でありますとかそういうことでございますが、三つ例外がございまして、一つは検定済み教科書、それから身体障害者用物品、この二つにつきましては、これは物でございまして取引に出てくるのですが、その取引の範囲が極めて限られている、限定された分野での取引であるので、これは一般的に取引に与える影響は小さいだろうというように考えました。もう一つは食料品でございます。これは非常に幅広く取引に関係してまいりますので、そのまま非課税にするということになりますとその影響は甚大であろうというように考えまして、そこで、いずれにしましても、食料品に関係した事業者の方々には今までよりかお手数を余計にかけることになるわけでございますけれども、しかし事業者間取引は軽減税率にしておいた方が取引の上での影響は少なくて済む。それから、軽減税率にしておいた方が最終段階での税負担の減というのを全部非課税にするよりか把握しやすい。したがって、消費者の利益のためにもいいというようなことで、そこで軽減税率というものが入ってきたわけでございます。それで最終段階につきましては、これはもう消費者が買う段階でございますか
ら取引に対する影響も比較的小さいということで、そこは非課税にするという方法をとりました。
 国民の皆様のいろいろな御意見を取り入れるに当たり、従来の消費税がスタートしたときの考え方とどの程度そこは折り合いをつけていくのかということでいろいろ考えた結果の見直し案でございますので、我が国の実情を考えました場合には、やはり今の見直し案の方が現行の消費税よりかは国民の生活等に適合するのではないかというように考えている次第でございます。

発言情報

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発言者: 尾崎護

speaker_id: 15983

日付: 1990-06-18

院: 衆議院

会議名: 税制問題等に関する調査特別委員会