小泉純一郎の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○小泉委員 日本は課税最低限も欧米先進国に比べれば高いですし、低所得者に対しては税制のみならず歳出の面でかなりの配慮がなされていると思います。
 この問題から、同じく今まで税制改革に反対していた方が言われたのが、酒の税金の改正においても同じように金持ち優遇という批判がなされました。今回の委員会で最初に質問された加藤議員も触れられました。スコッチウイスキーの、いわゆる高級ウイスキーに税率を低くして、そして庶民の飲むしょうちゅうまで上げた、これまた庶民いじめで金持ち優遇だというような批判が展開されました。
 しかし、この酒の種類の間の税負担格差を縮小せよということは、日本国内のみならず諸外国からそういう要求があったのです。ガットにおいても、日本の酒税は輸入品に対して不利な取り扱いとなっている、そういう勧告を受けました。ですから、そういう現実の中でいかに国内政策との調和を見出すかという点で我々は考えて、この酒の税金の改正もしたわけですが、確かに一部の反対論者が言われるように、しょうちゅうは若干上げました。そして高級スコッチウイスキーなり輸入品のウイスキー等はかなり値下げされました。
 しかし、今やもうしょうちゅうは庶民が飲むもの、ウイスキーは持てる者が飲むもの、私はそういう時代じゃないと思います。この国際的な批判にこたえるためには、高級ウイスキーをしょうちゅうまで下げるか、しょうちゅうをウイスキーまで上げるか、ウイスキーをかなり下げてしょうちゅうをかなり上げるか、この三つの方法しか、同じ蒸留酒でありながら何でしょうちゅうには低くウイスキーには高い税率をかけているのかという諸外国の批判をかわす方法はないと思うんです。そういうことから、日本はウイスキーを下げてしょうちゅうを若干上げました。
 しかし、しょうちゅうは上がった上がったと言いますけれども、しょうちゅうは、平均的な甲類一升で、改正前は九百八十円だった。それが上がったといっても百十円だけですね、一升千九十円になっております。しょうちゅうの乙は改正前は一升千五十円でした。それが改正後上がったといっても七十円で千百二十円。しょうちゅうは上がつた上がった、庶民いじめだ庶民いじめだと言っていますけれども、それではウイスキーはどれだけ下がっているか。具体的に言いますけれども、改正前はあのサントリーオールド一本三千百七十円でしたよ。今幾らになっていますか、二千三百七十円です。実に八百円下がった。ですから、上がったしょうちゅうばっかりのことを言って、こういう下がっていることを言わない。私は、もはや今の時代はしょうちゅうは大衆的、ウイスキーは高級だ、そんな時代じゃない。だれだってどっちを飲むかというのは好みの問題なんですね。
 今、酒の税金に批判がありますけれども、野党はそれではこの国際的な、同じ蒸留酒でありながら非常に大きな格差を持っている日本の税制を批判された外国の批判に、今の日本の行った税率改正を、どういうふうにすれば、それではそういう庶民いじめという批判をなくすためにはどういう方法があるのか。しょうちゅうを上げてもやむを得ないと思うでしょう。ウイスキーを下げるのは当然だと思いませんか。伊藤さん、どうですか。

発言情報

speech_id: 111804585X00919900621_015

発言者: 小泉純一郎

speaker_id: 9434

日付: 1990-06-21

院: 衆議院

会議名: 税制問題等に関する調査特別委員会