伊藤茂の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)

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○伊藤(茂)議員 二つの視点でお答えをさせていただきたいと思います。
 私も小泉さんと長く大蔵委員会に所属をしまして一緒に勉強させていただきましたし、小泉さんは大蔵委員長をお務めになった方でございますから、さまざまの具体的な酒類ごとの数字とか比率などは省略をさせていただきます。
 考え方を述べたいと思いますが、私は今回のこの酒税の経過を見まして、海外からの批判が非常に強かったということでございまして、私どもも、野党ではございますけれども、欧米のさまざまな業界などからも随分いろんなお話を承りまして、さまざまの議論も政府と同じように私どももさせていただきました。
 今回、高級酒の税率が大幅に引き下げられる、それからしょうちゅうなどの税率が大幅に引き上げられたという構造であったわけであります。私は思いますが、小泉さんおっしゃるように、しょうちゅうはマルビの方々が飲む、高級ウイスキーはマル金の方々である、そういう状況が変わっていく社会状況というのは私は確かにあると思います。ただしかし、所得の高い方が、表現はなんですが、お金持ちの方が宴会でもしょうちゅうを好んでお飲みになるという現象は、相当幅広く存在をするわけであります。しかしそれと同じ程度に、なるべく安いお酒を楽しんでたしなんでおられた方々が、高級ウイスキーを主な嗜好品とするというふうな変化になるように現実あるだろうか、これはやっぱり大きく差があるというのが現実ではないだろうかと私は思います。いろんな方方に伺いましても、今度の税率変更という中で、自分の所得と比較をして、毎晩のささやかな楽しみですから、家計に響かないようにどの程度のものをどう飲めるかなというふうなことを考えながらやっておるのが庶民の感情ではないだろうか。
 そういうことを考えてみますと、国際的な関係でございますから、前にも御答弁申し上げましたように、国際関係上やむを得ないという全体の構造はあったと思います。まあしかし、しょうちゅう等に対する配慮はもっとあるべきだったのではないだろうかという気がするわけであります。
 もう一つ簡単に申し上げたいのは、先ほどの公平感に関連してなんですが、今の酒税の問題とも関連をいたしますけれども、私はやはり本当の公平というのは、所得に応じ社会のためにやはり一定の程度での累進というものがあって今日の社会の公平があるんではないだろうか。ただ私どもも、応能、応益ということにつきましては、本法案を作成する段階でもいろんな議論を実はいたしました。やはりずっと昔の段階といいますか、産業資本主義初期の段階と申しましょうか、そういう段階の応益、応能の考え方と現在といろいろな違いはあるであろうというようなことも率直に私ども勉強はしたわけでありますが、しかし小泉さんおっしゃるようなことから申しますと、小泉さんの持論について私の考え方を申すといたしますならば、まあ所得も今以上にはるかに、もう同一所得になるとかというふうな社会の構造になればそういうこともあるかと思いますが、現実の今の構造の中では、やっぱりそういう発想では公平感のある社会にはならないのではないだろうかというふうに考えております。

発言情報

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発言者: 伊藤茂

speaker_id: 9141

日付: 1990-06-21

院: 衆議院

会議名: 税制問題等に関する調査特別委員会