吉田正雄の発言 (文教委員会)

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○吉田(正)委員 私の方でいろいろお聞きをした内容があるのですね。きょう残念ながら非常に時間がないものですから、この問題だけ論議をやってもすぐ二、三時間、具体的事実等も確認をしながらということになりますと、二、三時間はあっという間にかかってしまうのです。
 そこで、またの機会に譲ることにしまして、これはもう大学当局も承知をいたしておる内容ですから、これを大臣、それから官房長、よく聞いていただいて、今後の解決に資していただきたいと思うのですよ。あえて名前は言いませんが、もう文部省でも御存じだろうと思うのですけれども、この関係教授、しかも専攻教授です、この専攻教授が筑波大学人事委員長、人事責任者に文書を提出しておるのですね。これがことしの四月十六日に提出をいたしております。
 この提出をされた文書に今度の一連の人事の背景、原因等が書かれておるというふうに私は思いますから、これを読んで、今後の善処方を要望いたしたいというふうに思うのです。
  今回の経済学教授人事(四ポスト)のうち理論経済学と財政・金融論は問題はない。「社会政策」と「経済政策」の二ポストの候補者は研究業績の水準が低く、「専攻自主の原則」にもとづき経済学専攻での教授協議会で十回に互る学問的慎重審議の結果、
これが一九八八年四月から七月まで行われたわけですが、
 残念ながら「不適格」という「結論」に行きついた内部の二助教授です。
これは正式な専攻教授会で論議をして十回にもわたってやって、そしてこの二助教授については不適格だという結論が出たというのですね。
 そのうち一人の業績には自説か他説か紛わしい論文が多数あるという常識では考えられないケースです。
ということなんですね。これは名前を言うといろいろとまた支障も出ます。これはそういう文書が大学に出ているのですから、私、言っているのです。
  その後の二年弱はこの二人の助教授を教授昇格させるための裏・表のルールを破り慣行を無視し、脅し・いやがらせ・虚偽を武器とする、凡そ常識では考えられない不正な経過です。このような不正な事例は全国の国立大学でも例がないように思えます。つまり専攻で「不適格」とされた人物を上記の手順・経過で「最適の候補者」に不正に塗りかえたわけです。
  そのような事情からその人事の「手続き」には数えきれないほどの不正と誤まりがあります。この二ポストのねじれ現象については全国注視の事実でもあり、決定を白紙に戻し学系外の場で他の「公募」応募者とともに公正かつ厳正な審査を行なうべきだと考えます。
 一、「公募」という社会的公約にもかかわらず四ポスト全部が内部昇格で外部採用ゼロというのでは全国注視の人事として理が立ちません。
これは、ちょっと申し上げますと、紛争で今言ったような不適格といういろいろな話が出たものですから、それでは公募しようということで全国から公募したのですね。それで三十数人の応募者があった。ところが、申し出の当人も含めて、専攻の重要な教授をそこから排除してしまって、結局応募者というのは全部だめだということでやってしまったのですね。そして、再び内部から選考するというふうに持っていったということなんです。
 学外から多数の「優秀な応募者」(三十数名)があり優秀な人々が多数いるだけに三十数名の応募者のすべてより内部の人がすべて優れているという証明はいかにしても不可能です。「学系教授協議会」が専攻に代わって人事を行なう時の前提条件は次の諸点がありました。①コア・カリキュラムの確立②公募による最優秀な人物の教授任用③専攻の教授の意見尊重。これらの事項は総てホゴとされたといってよい状態です。従って学系教授協議会(決定権はないとされている)中心、つまりは他の専門の教授が経済学教授人事を行なうのは正当な根拠を欠いています。
 一、専攻の教授は本来中心になって人事を行なう立場なのに、「専攻自主」、「専攻中心」審査の過程でいわれなく強引に「排除」された。つまり審査権を奪われた。(人事決定の本来の場である学系レベルで)
そういう権限というものが一切無視をされていったということなんですね。
 一、経済学教授人事の「基準」は選考のさい無視されたり、二人の「不適格」の助教授を昇格させるために読みかえられたとも推定される。
ということで、この専攻の教授が大学の人事委員長、人事責任者にこうやって正式に文書で訴えておるわけなんですね。その他いろいろなことがあるようなんです。
 そういうことで、本来であれば関係者を呼んで実情を聞くなり、あるいはまた大学の自治を侵害しない、介入、干渉にならない範囲で大学の実情等を調査をすべきではないかというふうにも思っているのですけれども、いずれにしても、大学自治の原則を守りながら、しかし国立大学という筑波大学の与えられた地位、責任、それらの重大さから考えますと、今の大学の運営全体にも非常に官僚主義的な管理統制、そしてそこには自主的な研究、学問、そういう雰囲気というものが失われておる。私が先ほど申し上げましたように、これは内部の関係者以外の他大学の教授の先生方も筑波大学を見て、どうもよくないのじゃないかということをおっしゃっている方が結構多いのですね。実は、おやめになった福田前学長も現在の大学のあり方等については若干批判的なことも言われております。
 そういう点で、私は大臣に関係者からも大学の実情等を十分お聞きいただいて、ひとつ善処をしていただきたいと思うのです。この問題については大臣の御答弁でやめたいと思っております。

発言情報

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発言者: 吉田正雄

speaker_id: 30796

日付: 1990-05-30

院: 衆議院

会議名: 文教委員会