馬場昇の発言 (文教委員会)
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○馬場委員 今アメリカの例が出ましたけれども、私が聞いておりますのは、個人に奨学金などで補助をするということで進学率をずっとふやして、そして学生がたくさん来るようにした。こういうことを急減対策の一番重点施策としてアメリカはとったんだ。だから、今言われたように特別混乱が起こらないという面もあった、こう聞いているわけでございます。やはり個人に対する奨学金などの公的補助で進学率を高めるというのも急減対策の非常な基本ではないか。そういうアメリカのいい部分は参考にしなければならぬと私も主張しておきたいと思います。
次に、話題を変えますけれども、今まで私は入学試験のことを中心にして話をしたのですが、入学試験で受験戦争に勝って、ようやく試験地獄から抜け出して大学に入学してみると、待ち構えておるのは何か。それは教育費地獄ですよね。また教育費地獄という道を歩かなければならぬ、苦しまなければならぬ。だから、今こういうことがよく言われております。大学で勉学するためには学生の学力の偏差値にプラスして親の所得の偏差値を追加しなければならない。こういう深刻な状況になってきておる。
ちなみに、もう既に御承知と思いますけれども、受験から入学までの費用、これは東京の私立大学教組の調べですけれども、私立大学を受験するための費用が自宅から受験に行った場合二十六万七千円、去年よりも一〇%アップしておる。自宅外から受験した場合に三十六万一千円、去年よりも八・二%アップしておる。自宅外の人が入学時に払うアパートとか家を借りる、これが大体四十八万二千円ぐらいその費用が要る。初年度の校納金というのが百五万九千円ぐらい。合計で、自宅から試験を受けて入学すると百三十万ぐらい要る。自宅外から試験を受けて入学をすると百九十万円ぐらい要る。こういうアンケートの調査の結果が出ておるわけでございます。
ところが、今の生徒は受験をもう何回もするわけです。何校もやるわけですから、何校も受けるたびにそういうことがつけ加わっていくわけでございまして、大体一回受ける、一校受ける人は、推薦入学の人と思いますけれども二四・五%ぐらいしかいない。一番多い人は、五校ぐらい受けるのが一三・七%とか、六回受けるとか、八回以上受ける人が一六・八%おる。これはやはりその都度費用が要るわけでございます。
また、今度は入学した、大学の学生生活になっていくわけでございますが、これは文部省の六十三年度の調べでも、皆さんが調べられたので、下宿して大学に通わせる私立大学生、年間大体二百四万円ぐらい要る。国公立は百四十一万円ぐらい。大学四年間の学費を調べてみると、これは大学生協の調べですけれども、文科系が千百万円、理科系が千二百万円要る。まさに親の負担というのを見ますと、私立大学に出しますと大体平均十四万円ぐらい仕送りをしている、年間百七十万円ぐらい。国立は年間百七万円ぐらい。年収の約二〇%近くはそういう学費につぎ込んでおる。
特に、大学に出す子を持つ親というのは平均四十五歳から五十五歳ぐらいです。平均年収は五百六十万円ぐらい、大学に出す子供を持つ親の平均年収ですね。私立大学においては大体三〇%ぐらい学費に使う。そういたしますと、一般の家庭ではちょっと子供を大学に下宿して通わせるというようなことはもうできない。計算によりますと、大体年収七百万円から八百万円ぐらいの収入がなければちょっと出せない、こういうことでございます。
大臣も九州ですけれども、先ほどから地域のことを言いますけれども、地域別に見ますと、ほとんど大学に出すときには親は借金をしたという数字も出ておりますが、北海道とか九州から大学に出す親はほとんど借金をして出しているという調査も出ております。そして、大体親全体で八八%ぐらいが教育費負担はもう地獄だと言っておる調査が出ております。北海道、九州は九二%の人がもうこれではたまらぬというような、教育費負担のことを地獄だ、こういうぐあいに言っているわけでございます。
こういうことを考えてみますと、大臣、毎年この教育費というのがどんどん上がっていっているわけです。だから、この教育費地獄の解消ということをせぬ限り、教育費の父母負担を軽減せぬ限り、教育基本法の第三条にあります教育の機会均等、すべての国民はひとしく能力に応じて教育を受ける機会を与えられなければならない、経済的地位によって教育上差別されない、こう教育基本法の第三条はあるわけですけれども、完全に経済的な地位によって教育上今差別されておる、こういう状況が今、日本にあるわけですから、こういう点についてこの教育費の負担の軽減をするということについての大臣の所信を私は伺っておきたいと思います。