大森政輔の発言 (内閣委員会)

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○政府委員(大森政輔君) ただいまお尋ねの八十九条前段にいいます「宗教上の組織若しくは団体」の意義いかんという問題でございますが、これにつきましては、ただいま御指摘のとおり文字どおり組織または団体に限ると解する説と、ただいま御指摘になりましたような事業または活動に着目いたしまして、宗教上の信仰、礼拝ないし普及を目的とする事業ないし活動を広く意味するという両説がございます。
 したがいまして、ただいま紹介いたしました文字どおりの組織または団体に限るんだという狭い立場に立ちますと、在日駐留米軍というものはこれに当たらないことは明らかでございますが、確かに広い意味におきましてはなお検討する点が残っておろうかと思います。この点に関しまして、最高裁判所の判例上、憲法の法意はどちらであるかということがはっきりしておりませんので、私どもとしては念のため広い意味における組織もしくは団体との関係においても問題がないというふうに解しているわけでございます。
 この点を若干敷衍して申し上げますと、先ほど防衛施設庁から答弁がございましたように、教会用の建物と申しますのは安保条約の効率的運用のため、米軍の駐留を円滑ならしめることを目的としている、そして米軍に対する施設提供の一環として米軍人、米軍属及びその家族の日常生活に必要不可欠とされる施設という点に着目してこれを建設、提供するものであって、決して特定の宗教を援助、助長するということをねらいとしてするものではないという、そこがポイントでございます。
 御承知のとおり、昭和五十二年の津地鎮祭判決において示されました最高裁判所の政教分離に関する基準というものにおきましては、その目的において宗教的意義を有しない、そしてその効果において特定の宗教に対する援助、助長の効果を有しないというものは憲法二十条三項にいう宗教的活動にも該当しないし、また八十九条にいう禁止される公金の支出にも当たらないということになるわけでございまして、本件建物の建設、提供と申しますのはそのような宗教的意義は有しない、また宗教的な効果は有しないというふうに私どもは判断している次第でございます。

発言情報

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発言者: 大森政輔

speaker_id: 7085

日付: 1990-06-01

院: 参議院

会議名: 内閣委員会