内閣委員会

1990-06-01 参議院 全330発言

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会議録情報#0
平成二年六月一日(金曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     喜岡  淳君     八百板 正君
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     須藤良太郎君     大島 友治君
     近藤 忠孝君     吉岡 吉典君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         板垣  正君
    理 事
                大城 眞順君
                高橋 清孝君
                山口 哲夫君
                吉川 春子君
    委 員
                岡田  広君
                田村 秀昭君
                名尾 良孝君
                永野 茂門君
                村上 正邦君
                翫  正敏君
                角田 義一君
                野田  哲君
                三石 久江君
                中川 嘉美君
                吉岡 吉典君
                星川 保松君
                田渕 哲也君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 坂本三十次君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  塩崎  潤君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  石川 要三君
        ─────
       会計検査院長   中村  清君
        ─────
   政府委員
       内閣参事官
       兼内閣総理大臣
       官房会計課長   荒田  建君
       内閣官房内閣内
       政審議室長
       兼内閣総理大臣
       官房内政審議室
       長        公文  宏君
       内閣官房内閣外
       政審議室長
       兼内閣総理大臣
       官房外政審議室
       長        有馬 龍夫君
       内閣官房内閣広
       報官室内閣広報
       官
       兼内閣総理大臣
       官房広報室長   岡村  健君
       内閣法制局第一
       部長       大森 政輔君
       人事院総裁    弥富啓之助君
       人事院事務総局
       任用局長     大島  満君
       人事院事務総局
       職員局長     大城 二郎君
       内閣総理大臣官
       房審議官     文田 久雄君
       宮内庁次長    宮尾  盤君
       宮内庁長官官房
       審議官      河部 正之君
       皇室経済主管   永岡 祿朗君
       総務庁長官官房
       長        山田 馨司君
       総務庁人事局長  勝又 博明君
       総務庁行政管理
       局長       百崎  英君
       総務庁行政監察
       局長       鈴木 昭雄君
       総務庁統計局長  井出  満君
       北海道開発庁計
       画監理官     竹中 勝好君
       防衛庁参事官   内田 勝久君
       防衛庁参事官   玉木  武君
       防衛庁参事官   村田 直昭君
       防衛庁参事官   鈴木 輝雄君
       防衛庁長官官房
       長        児玉 良雄君
       防衛庁防衛局長  日吉  章君
       防衛庁教育訓練
       局長       米山 市郎君
       防衛庁人事局長  畠山  蕃君
       防衛庁経理局長  藤井 一夫君
       防衛庁装備局長  植松  敏君
       防衛施設庁長官  松本 宗和君
       防衛施設庁総務
       部長       吉住 愼吾君
       防衛施設庁施設
       部長       大原 重信君
       防衛施設庁建設
       部長       黒目 元雄君
       防衛施設庁労務
       部長       竹下  昭君
       外務大臣官房審
       議官       川島  裕君
   事務局側
       事 務 総 長  佐伯 英明君
       常任委員会専門
       員        原   度君
   衆議院事務局側
       事 務 総 長  緒方信一郎君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事 務 局 長  新川 行雄君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事 務 局 長  澁川  滿君
   国立国会図書館側
       館     長  指宿 清秀君
   説明員
       経済企画庁物価
       局物価政策課長  井坂 武彦君
       外務大臣官房審
       議官
       兼外務省欧亜局
       審議官      高島 有終君
       外務大臣官房外
       務参事官
       兼外務省経済協
       力局外務参事官  畠中  篤君
       大蔵大臣官房企
       画官       橋本 孝伸君
       大蔵省証券局業
       務課長      水谷 英明君
       国税庁長官官房
       総務課長     阪田 雅裕君
       国税庁直税部法
       人税課長     栃本 道夫君
       国税庁間税部消
       費税課長     濱田 明正君
       文部省初等中等
       教育局高等学校
       課長       林田 英樹君
       文部省教育助成
       局教職員課長   遠藤 昭雄君
       文部省高等教育
       局大学課長    泊  龍雄君
       厚生省健康政策
       局指導課長    澤  宏紀君
       林野庁業務部経
       営企画課長    高橋  勲君
       労働省婦人局婦
       人福祉課長    堀内 光子君
       労働省職業安定
       局高齢・障害者
       対策部障害者雇
       用対策課長    小泉 南男君
       消防庁防災課長  神林 章元君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送付)、平成二年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送付)、平成二年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所管及び総理府所管(総理本府、日本学術会議、宮内庁、総務庁(北方対策本部を除く)、防衛本庁、防衛施設庁))
    ─────────────
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板垣正#1
○委員長(板垣正君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る五月二十九日、喜岡淳君が委員を辞任され、その補欠として八百板正君が選任されました。
 また、去る五月三十日、近藤忠孝君及び須藤良太郎君が委員を辞任され、その補欠として吉岡吉典君及び大島友治君が選任されました。
    ─────────────
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板垣正#2
○委員長(板垣正君) 去る五月二十五日、予算委員会から、六月一日一日間、平成二年度総予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所管及び総理府所管のうち総理本府、日本学術会議、宮内庁、北方対策本部を除く総務庁、防衛本庁、防衛施設庁について審査の委嘱がありましたので、御報告いたします。
 この際、本件を議題とし、順次予算の説明を聴取いたします。
 予算の説明につきましては、国会所管及び会計検査院所管以外は去る四月二十六日の本委員会におきまして既に聴取しておりますので、この際、国会所管及び会計検査院所管の予算の説明を聴取いたします。
 まず、国会所管のうち衆議院関係予算の説明を求めます。緒方衆議院事務総長。
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緒方信一郎#3
○衆議院事務総長(緒方信一郎君) 平成二年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二年度国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は、五百億九百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、二十一億七千六百万円余の増加となっております。
 次に、その概略を御説明申し上げますと、第一は、国会の運営に必要な経費でありまして四百八十六億一千四百万円余を計上いたしております。
 この経費は、議員関係の諸経費、職員の人件費並びに事務局及び法制局の所掌事務を処理するために必要な経費でありまして、前年度に比し二十一億七千二百万円余の増加となっておりますが、その主なものは、国会議員航空機利用経費の増額、議員秘書の待遇改善経費、議会開設百年記念行事経費、議員歳費並びに議員秘書及び職員の人件費等の増加によるものであります。
 第二は、衆議院の施設整備に必要な経費といたしまして、十三億八千八百万円余を計上いたしております。これは、第二議員会館の昇降機改修費、噴泉の新設、本館塔屋照明装置の設置及びその他庁舎の諸整備に要する経費でございます。
 また、国会周辺等整備に必要な土地購入費は、引き続き一億円計上することといたしております。
 第三は、国会予備金に必要な経費といたしまして、前年度同額の七百万円を計上いたしております。
 以上簡単でございますが、衆議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。よろしく御審議のほどをお願いいたします。
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板垣正#4
○委員長(板垣正君) 次に、参議院関係予算の説明を求めます。佐伯参議院事務総長。
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佐伯英明#5
○事務総長(佐伯英明君) 平成二年度参議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は、二百八十八億五千三百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、約三億六千万円の増加となっております。
 次に、その概略を御説明申し上げます。
 第一は、国会の運営に必要な経費でありまして、二百七十八億五千七百万円余を計上いたしております。
 この経費は、議員関係の諸経費、職員の人件費並びに事務局及び法制局の所掌事務を処理するために必要な経費でありまして、前年度に比し約三億五千万円の増加となっております。これは主として、国会議員航空機利用経費の増額、議員秘書の待遇改善、議会開設百年記念行事経費の計上のほか、議員歳費及び議員秘書、職員の人件費の増加等によるものであります。
 第二は、参議院の施設整備に必要な経費でありまして、九億九千万円余を計上いたしております。これは、本館その他庁舎等の整備に要する経費であります。
 なお、議会開設百年記念行事の一環として、本館正玄関前噴泉及び本館塔屋照明装置の設置に要する経費を計上いたしております。
 第三は、国会予備金に必要な経費でありまして、前年度同額の五百万円を計上いたしております。
 以上簡単でありますが、参議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
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板垣正#6
○委員長(板垣正君) 次に、国立国会図書館関係予算の説明を求めます。指宿国立国会図書館長。
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指宿清秀#7
○国立国会図書館長(指宿清秀君) 平成二年度国立国会図書館歳出予算について御説明いたします。
 平成二年度国会所管国立国会図書館関係の歳出予算要求額は、百二十九億三千五百万円余でありまして、これを前年度予算額百二十五億一千万円余と比較いたしますと、四億二千四百万円余の増額となっております。
 要求額の主なものについて、その概略を御説明申し上げます。
 第一は、管理運営に必要な経費であります。その総額は、百六億八千九百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、三億九千九百万円余の増額となっております。これは主として、図書館資料の購入費、立法調査業務に必要な経費、図書館業務の機械化に必要な経費、関西図書館プロジェクトの調査を実施するために必要な経費及び職員の人件費等について増額計上いたしましたことと、新たに和図書書誌情報遡及入力経費及び議会開設百年記念展示会のための経費を計上いたしましたことによるものでございます。
 第二は、科学技術関係資料購入に必要な経費でありまして、前年度と同額の五億三千二百万円余を計上いたしております。
 第三は、施設整備に必要な経費でありまして、十七億一千三百万円余を計上いたしております。これは、主に新館整備及び本館改修に要する経費で、前年度予算額と比較いたしますと、二千四百万円余の増額となっております。
 なお、新館整備に関しまして、平成二年度を初年度とする三カ年の国庫債務負担行為二十四億五百万円余、本館改修に関しまして、平成二年度を初年度とする二カ年の国庫債務負担行為四億円余を要求いたしております。
 以上、簡単でありますが、国立国会図書館歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願いいたします。
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板垣正#8
○委員長(板垣正君) 次に、裁判官弾劾裁判所関係予算の説明を求めます。新川裁判官弾劾裁判所事務局長。
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新川行雄#9
○裁判官弾劾裁判所参事(新川行雄君) 平成二年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二年度国会所管裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算要求額は、九千五百三十五万一千円でありまして、これを前年度予算額九千百二十万八千円に比較いたしますと、四百十四万三千円の増加となっております。
 この要求額は、裁判官弾劾裁判所における裁判長の職務雑費、裁判員の旅費及び事務局職員の給与に関する経費、その他の事務処理費並びに裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に直接必要な旅費、庁費でありまして、前年度に比し増加となっておりますのは、主として職員給与関係経費の増加によるものであります。
 以上、簡単でありますが、裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
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板垣正#10
○委員長(板垣正君) 次に、裁判官訴追委員会関係予算の説明を求めます。澁川裁判官訴追委員会事務局長。
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澁川滿#11
○裁判官訴追委員会参事(澁川滿君) 平成二年度裁判官訴追委員会関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二年度国会所管裁判官訴追委員会関係の歳出予算要求額は、一億一千三十一万五千円でありまして、これを前年度予算額一億四百十万九千円に比較いたしますと、六百二十万六千円の増加となっております。
 この要求額は、裁判官訴追委員会における委員長の職務雑費及び事務局職員の給与に関する経費並びに訴追事案の審査に要する旅費その他の事務費でありまして、前年度に比し増加となっておりますのは、職員給与関係経費等の増加によるものであります。
 以上、簡単でありますが、裁判官訴追委員会関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
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板垣正#12
○委員長(板垣正君) 以上をもちまして国会所管の予算の説明聴取は終わりました。
 次に、会計検査院所管の予算の説明を求めます。中村会計検査院長。
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中村清#13
○会計検査院長(中村清君) 平成二年度会計検査院所管の歳出予算について御説明いたします。
 会計検査院の平成二年度予定経費要求額は、百十九億六千五百九十万三千円でありまして、これは、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく、本院の一般事務処理及び検査業務を行うために必要な経費であります。
 今、要求額の主なものについて申し上げますと、人件費として百三億六千七百六十三万円を計上いたしましたが、これは総額の八七%に当たっております。これらのうちには、会計検査の充実を図るため、一般職員十人を増置する経費も含まれております。
 旅費として七億四千三百八十万一千円を計上いたしましたが、このうち主なものは、会計実地検査旅費が七億一千九十三万七千円、外国旅費が二千百二万円であります。
 施設整備費として二億二百六十四万円を計上いたしましたが、このうち主なものは、庁舎空気調和設備改修工事費一億二千百四十三万七千円、宿舎関係修繕費五千八十三万五千円であります。
 その他の経費として六億五千百八十三万二千円を計上いたしましたが、これらのうちには、検査の円滑な実施を図るための会計検査活動費七千八百二十一万六千円、検査業務の効率化を図るための経費一億八千四百六十九万八千円、並びに会計検査の充実強化のための経費七千百四十万四千円及び検査手法開発のための経費一千六百三十六万四千円が含まれております。
 次に、ただいま申し上げました平成二年度予定経費要求額百十九億六千五百九十万三千円を前年度予算額百十四億二千百三十九万六千円に比較いたしますと、五億四千四百五十万七千円の増加となっておりますが、これは人件費において三億四千三百二十二万四千円増加したことなどによるものであります。
 以上、簡単でありますが、本院の平成二年度予定経費要求額の概要の御説明を終わります。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
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板垣正#14
○委員長(板垣正君) 以上で予算の説明聴取は終わりました。
 御退席いただいて結構であります。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山口哲夫#15
○山口哲夫君 防衛問題の基本的な論議につきましては、次回の委員会にゆっくりひとつさせていただきたいと思いますので、きょうは極めて具体的な問題一つに絞って質問をしたいと思います。
 一九八三年から八四年度の予算で沖縄のキャンプ・コートニーの中に三億六千六百万円でキリスト教の教会を建設しております。また、同じく一九八七年から八八年度の予算で、沖縄の牧港補給基地内に五億六千二百万円で同じく教会を建てております。今年度の予算でも同じようなものがあるのかどうなのか。
 それから、この二つの予算の支出は憲法二十条の信教の自由、国の宗教活動の禁止、八十九条の公の財産の支出または利用の制限の規定に違反していると思いますけれども、どうでしょうか。
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松本宗和#16
○政府委員(松本宗和君) まず、本年度の予算について同様のものがあるかどうかという御質問でございますが、これはございません。
 それから、憲法との関係でございますが、そもそも提供施設の整備につきましては地位協定の二十四条の二項、これに基づきましてすべての施設、区域をこの協定の存続期間中合衆国に負担をかけないで提供することができることとされておりまして、これに基づきまして安全保障条約の目的達成のための必要な米軍の施設につきまして我が国がその経費を負担し、整備しておるものでございます。したがいまして、地位協定上は、施設、区域であれば整備し、提供することは可能であるという基本的認識に立っております。
 なお、個々の施設を選定いたします場合に、それぞれ安保条約の目的の達成との関係、我が国の財政負担との関係、それから社会経済的影響等を勘案いたしまして個々に我が国の自主的判断により決定しておるところでございますが、本件建物につきましては米軍の駐留を円滑にするということを目的といたしまして、米軍に対する施設提供の一環としまして米軍人、米軍属及びその家族の日常生活に必要不可欠とされる施設であるとの観点から建設いたしまして提供したものでありまして、宗教に対する援助等を目的とするものではないと理解しております。
 また、本件建物の建設のための国費の支出でございますけれども、これは米軍への提供は、宗教上の組織または団体に対する財政援助的な支出とは言えないというぐあいに理解しております。
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山口哲夫#17
○山口哲夫君 米軍の、アメリカの宗教団体に対する支出とはみなされない、こういうことですか。
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松本宗和#18
○政府委員(松本宗和君) これは駐留米軍に対する施設の提供であるというぐあいに我々は位置づけております。
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山口哲夫#19
○山口哲夫君 駐留米軍に対する支出だから宗教団体に対する支出ではないんだ、こういうような解釈のようでありますけれども、憲法の解釈はそういうことではないんですね。
 日本評論社の「基本法コンメンタール「憲法」」という、この八十九条の解釈を読んでみますと、宗教上の組織と団体の意味についてこういうふうに書いてある。「団体とは、宗派や教団のように人の結合を中心とした社団的なものをさすと解するものと」。もう一つは、「団体とは、宗派、教団のように、みぎの目的のための人の結合体をさすとするものとがある」。それで、法律としては、法律の解釈ではですよ、「宗教の教義をひろめ、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とする……礼拝の施設を備える神社、寺院、教会、修道院その他」を団体というんだと。
 ですから、キリスト教団とかそういう一つの団体を指すんではなくして、教会そのもの、教会を中心として人と人との結合がある、そういう教会施設そのものを団体として指すんだと。ですから、そういうことからいけばこれは明らかに宗教団体に対する支出である、憲法二十条、八十九条の違反であるというふうに解釈するんですけれども、その解釈はどうでしょうか。
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大森政輔#20
○政府委員(大森政輔君) ただいまお尋ねの八十九条前段にいいます「宗教上の組織若しくは団体」の意義いかんという問題でございますが、これにつきましては、ただいま御指摘のとおり文字どおり組織または団体に限ると解する説と、ただいま御指摘になりましたような事業または活動に着目いたしまして、宗教上の信仰、礼拝ないし普及を目的とする事業ないし活動を広く意味するという両説がございます。
 したがいまして、ただいま紹介いたしました文字どおりの組織または団体に限るんだという狭い立場に立ちますと、在日駐留米軍というものはこれに当たらないことは明らかでございますが、確かに広い意味におきましてはなお検討する点が残っておろうかと思います。この点に関しまして、最高裁判所の判例上、憲法の法意はどちらであるかということがはっきりしておりませんので、私どもとしては念のため広い意味における組織もしくは団体との関係においても問題がないというふうに解しているわけでございます。
 この点を若干敷衍して申し上げますと、先ほど防衛施設庁から答弁がございましたように、教会用の建物と申しますのは安保条約の効率的運用のため、米軍の駐留を円滑ならしめることを目的としている、そして米軍に対する施設提供の一環として米軍人、米軍属及びその家族の日常生活に必要不可欠とされる施設という点に着目してこれを建設、提供するものであって、決して特定の宗教を援助、助長するということをねらいとしてするものではないという、そこがポイントでございます。
 御承知のとおり、昭和五十二年の津地鎮祭判決において示されました最高裁判所の政教分離に関する基準というものにおきましては、その目的において宗教的意義を有しない、そしてその効果において特定の宗教に対する援助、助長の効果を有しないというものは憲法二十条三項にいう宗教的活動にも該当しないし、また八十九条にいう禁止される公金の支出にも当たらないということになるわけでございまして、本件建物の建設、提供と申しますのはそのような宗教的意義は有しない、また宗教的な効果は有しないというふうに私どもは判断している次第でございます。
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山口哲夫#21
○山口哲夫君 安保条約の効果的運用のためとか、そういう問題で論じているんではないんです。相手が米軍であろうがなかろうがどこでもいいんですよ。問題は、日本政府がそういう施設に対して公金を出すということは、今あなた、法制局が答えたように二つの意見がある。しかし、二つ三つ読んでみましたけれども、大体の解釈では、今ここに書いているように、神社、仏閣、教会、そういったものそのものを団体というふうに解釈するんだと、大体の解釈がこうなんです。だから、キリスト教団とか仏教団とか、そういうまとまった団体のことを言うのではなくして、あくまでも教会なり神社、仏閣なりに集まってくる人と人との結合の場所であるそのものを指すんだと、こういう解釈が憲法の解釈の大体通説でないですか。ちょっとこじつけのように思うんですがね。
 だから、法制局自体もまだはっきりしていないということなんでしょう。だから、少なくともこういうはっきりしていないことに対して、防衛施設庁、これは出すときに法制局に相談されたんですか。
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大森政輔#22
○政府委員(大森政輔君) 先ほどのお答えで法制局として見解が不確定であるということを申し上げたつもりはございません。先ほど私が申し上げましたのは、八十九条に規定する「宗教上の組織若しくは団体」に関する広い意義と狭い意義、どちらに解すべきかについては最高裁判所の判例もないことでございますから、狭い意味のみならず広い意味に立っても合憲であるかどうかということを常に念のため検討するのである、ところが広い意味を前提としてもなお八十九条との関係で憲法上問題がないということをお答えしたつもりでございます。
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山口哲夫#23
○山口哲夫君 相談したんですか。
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松本宗和#24
○政府委員(松本宗和君) この施設の建設に当たりまして事前に相談をさせていただいております。
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山口哲夫#25
○山口哲夫君 している。
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松本宗和#26
○政府委員(松本宗和君) はい。
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山口哲夫#27
○山口哲夫君 法制局の方でも、まだ最高裁の判決もないことだし、いろいろと解釈に相違もあるのだというように先ほど答えましたね。前段でそういうふうに答えたんですけれども、非常にこれは問題のあることだと思うのです。そういう中で自信を持って出せるようなものとは違うと思うんですよ。二十条の解釈につきましても、やはり信教の自由の同じ「コンメンタール」の解釈ですけれども、こういうふうに書いているんです。「国家と宗教ないし教会を完全に分離し相互に干渉しないことを主義とする」解釈である。これは特に「日本国憲法はこの方式をとるものであり、ほかにアメリカ合衆国およびフランスがこれに属する。」のだ。アメリカも政教分離なんですよね。ですから、相手国も政教分離、こちらの金を出す方も政教分離、ある程度共通した考え方というのは私はあると思うんです。
 二十条の解釈からいってもこれは明らかに宗教と国家、これを完全に分離をするという趣旨なんだから、そういう中で明らかにこれは教会であるということがわかっていながら公金を出すということはどう解釈しても私は憲法違反だなと思うんです。どうでしょうか。
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大森政輔#28
○政府委員(大森政輔君) まず、先ほどお答えした内容をもう一度敷衍して申し上げますと……
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山口哲夫#29
○山口哲夫君 時間がないから簡単に答えてください、大体聞いてわかっていますから。
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