翫正敏の発言 (内閣委員会)

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○翫正敏君 ソ連の方に歩み寄りを期待するばかりではなかなか難しいと私はそういうふうに思うのでありますが、この九月上旬にソ連の外相が来日するということが決定したという報道もきのう、おとといの新聞になされているとおりであります。
 そしてまた、昨年の末に来日をされたソ連のナンバーツーと言われますヤコブレフ氏の国内における発言でも、日本の主張、ソ連の主張、それを足して二で割るかどうかわかりませんが、第三の道というようなものも模索するということが必要ではないかというような発言もあったかと思います。また、六月十一日には来日中の日本研究センター所長という方が新聞を見ますと発言をしておられまして、それを見ましてもやはり「ゴルバチョフ大統領の訪日の際の日ソ間の対話を機に、北方領土問題は、新たな位置付けを迎える」、こういう指摘をされ、来年の大統領の来日を機にソ連政府が北方領土の解決、平和条約の締結に向けて本格的な取り組みを始めるとの見通しを示したと。このようにサルキソフ日本研究センター所長の発言なども新聞に報道されているとおりでございます。
 それに加えて、申し上げましたソ連の方では急進改革派と言われておりますエリツィンさんがことしの初旬に来られて、五段階返還論というようなものも言われたと。こういうふうにして変化球もいろいろ投げられてきていると思いますので、その点についてのことをさらに少し外務省の方にお伺いしたいと思います。
 外務省から北方領土問題に関する我が国の立場と主張というものについては六月一日にお伺いをしましたので、それはよくわかりました。で、ソ連側の主張というものをちょっと読んでみますと、ソ連側は、第二次大戦の現実に基づいて今日の世界がある。極東における戦後の現実の再検討は西部国境の再検討につながる。第二次大戦勃発の責任は日本軍国主義にある。これにより日ソ中立条約の条件は根本的に変わった。ソ連の対日参戦は同盟国の要請によるものである。ヤルタ協定は日本を強制する。一九五六年の共同宣言で歯舞、色丹を日本側に引き渡すというふうに言ったのは、第二次大戦の結果の再検討に基づくものではなく、ソ連の善意及び日本との善隣友好関係を確立するとの希望のあらわれであり、日本はこのようなソ連の善意を拒否した。一九六〇年の日米安保条約により極東の戦略情勢が変化したと、こういうようにソ連の主張があるわけであります。
 さらに、そういう意味で歯舞、色丹の二島返還もあり得ないと、このような主張をソ連側は繰り返しているというふうに理解をしておりますが、大体そういうことでよろしいでしょうか。

発言情報

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発言者: 翫正敏

speaker_id: 18385

日付: 1990-06-14

院: 参議院

会議名: 内閣委員会