海部俊樹の発言 (国際連合平和協力に関する特別委員会)

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○海部内閣総理大臣 先ほどから申し上げておりますように、私は、戦後日本の平和と安全というものは、日米安保条約のもとで、その抑止力のもとで確保され続けてきたということを率直に申し上げました。ちょうど私が初めて国会の選挙に臨みましたときも、安保反対、戦争反対、戦争に巻き込まれるから反対だという声が非常に強かったことを御指摘のように覚えております。けれども、結果はそうではございませんでした。これも徴兵制をしくというのでもないし、戦争に行くというのでもございません。ですから、そういうことは、私は何か耳ざわりのいいことといいますか、そういう選択だけで誤解を与えるようなことを言ってもらっては困る。お書き願うなれば、そういうときには、この法律にはちゃんと「武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない。」と大前提をきちっと置いて、しかも協力できる業務もきちっと限定して、自衛隊から平和協力隊に参加をしてもらって、平和協力隊の指揮下に入って出てもらうものであるという、平和政策業務であるということと、もう一つは、これは日本の憲法のこともそうですけれども、「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、」「自国の主権を維持し、」平和を守ろうとすれば、「他国と対等関係に立たうとする各国の責務である」相手の国のことも考えて協力をしなさい、これは憲法の前文にちゃんと出ておることでありますし、日本は「国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」こう書いてあるわけでございます。
 私は、国連が機能していないときは別です、力と力のブロックが対決して平和を辛うじて力の均衡で維持しておるときは、力でお役に立ちましょう、武力を持っていきましょうという発想はできなかったけれども、今国連が決議をして平和維持そして実効性を高めるためのいろいろな努力があるときには、武力に頼らない、武力行使を目的としない限度における協力は、憲法前文においてもこれはやらなければならぬ責務であると日本国憲法に書いてあるのですから、このことを十分踏まえてやらないといけないと思います。

発言情報

speech_id: 111904310X00419901026_015

発言者: 海部俊樹

speaker_id: 5376

日付: 1990-10-26

院: 衆議院

会議名: 国際連合平和協力に関する特別委員会