海部俊樹の発言 (国際連合平和協力に関する特別委員会)
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○海部内閣総理大臣 今回お願いしております平和協力法案というのは、政府部内でいろいろな場面を想定しながら、そうして、今国連が機能し始めているときに、それに協力する方法は一体どこまで、何かできるだろうかということを中心にまとめ上げた法律案でございますので、政府としては、この法律案の御理解を国会で深めていただいて成立させていただきたい、こういう気持ちで当初から一貫してお願いをし続けてまいったわけであります。そうして、修正問題についてのいろいろな御意見があることはよく知っておりますし、また、この委員会を通じても、その言葉は使われないにしても、そのような角度からの御議論があったこともいろいろ踏まえておりますけれども、政府がお願いしておりますのは最善だと思って提出をしておるわけでございます。根幹に触れるとか触れないとかということよりも、このままで通していただきたいというのが率直な願いでございます。
私が過日お話ししましたことも、どうも国会の議論が、直接質疑応答させていただいて、何か私が想定もしていないような、想像していないような物すごい幅の広いところで、極端な幅の広い議論に何かなってしまっているんじゃないだろうか。要するに、戦争か平和かというようなことじゃなくて、お互いに平和を守るためにはどうしたらいいかということを議論をしておるはずでありますけれども、何かすぐ戦争に巻き込まれる、攻撃用兵器を持って出ていくんじゃないか、それは憲法に違反する、それはいつのあれに違反するということになると、ちょっとお願いしておる平和を守っていきたいという平和政策の真意と外れてくるわけであります。
同時に、戦後四十五年で初めて冷戦状態が終わりを告げて、一つの自由と民主主義という価値を求めて世界の歴史が大きく流れ始めておるときに、弱肉強食のような武力侵略はもう二度と許してはならないから、それを阻止して、追い返して、そしてきちっとした国際社会の大義を守っていこうという平和協力の法案でありますから、そういった真意を何とか御理解もいただきたいし、また、その点については質疑の中で各党とも反対はないように私は思いますので、それなれば一遍具体的な代案を出していただければ、重ねてみると、これとこれはきちっと合っている、ここのところで心配や不満や批判や御指摘があるなれば、そこのところのさらに議論を深めて政府案の理解をいただくように審議を続けていきたいんだ、こういう気持ちを精いっぱい述べたつもりでおりますので、その点もあわせてここで申し上げさせていただきたいと思います。