野中広務の発言 (国際連合平和協力に関する特別委員会)

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○野中委員 ここで私は、過去の歴史、我々の過去の厳粛な歴史を風化させてはならないという視点に立って、質問を総理並びに関係大臣にいたしたいと存じます。
 今国会でいろいろとこの委員会で議論をされていく中に、第二次世界大戦を初めとして過去の歴史が何度か取り上げられてまいりました。また議論の中には、あたかも今中東で激しい戦闘が行われておるような、そんな状態での議論も聞くことができましたし、そこへやれ派遣するんだ、やれ派兵するんだといったような議論を連日繰り返してきたようにも思うのであります。私も、昭和の時代を生き抜いてきた一人として、戦争の残酷さを限りなく知り尽くしておる一人でもあります。そして、だれよりも平和を求め、平和を愛しております。したがって、戦争を憎み、そしてそれを回避しなければならないという信念に燃えておる一人でもあります。その意味において、過去の歴史を風化させてはならないと考えます。
 しかし、過去の戦争はいろいろな要因の相寄って開戦の原因となったものでありますけれども、総じて私は、日本が国際的に孤立化の道を求めてしまい、これを国際協調への努力によって解消する道を選ばずして、武力に訴えることによって解決の手段を求めたところに、あの忌まわしい戦争の根本的な要因があったと考えるのであります。この意味において、一方、この過去を風化させてはならないと私は思いますことを、今度の国会審議を通じて、この国際的な孤立を求めていく我が国の限りないあり方——あるいはこの間、古い戦争中のもう茶色ぼけた新聞の幾つかを私は見てみました。やはり孤立化を進めていく中において、それを誘導するかのごとくマスコミが報道しておる姿を見て、今、国会の論議を一部のマスコミがまた意図的に報道しておることを思い浮かべながら、慄然としたのであります。したがいまして、今もまた私は、孤立化の道を求めてはならない、このように考え、歴史を風化させてはならないと思うのでありますが、これについてお考えをお伺いいたしたいと存じます。

発言情報

speech_id: 111904310X01019901107_009

発言者: 野中広務

speaker_id: 16313

日付: 1990-11-07

院: 衆議院

会議名: 国際連合平和協力に関する特別委員会