山口俊一の発言 (社会労働委員会)

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○山口(俊)委員 恐らくこの中にもおいでになろうかと思いますけれども、実は私は四人の子持ち議員でございまして、六歳を筆頭にすべて乳幼児というふうなことで、児童手当はいただいておりませんけれども、特にこの問題に関しましては終始興味を持って見さしていただいておりまして、そうしたことで、この改正法案につきまして、極めて限られた時間でありますけれども若干質問をさしていただきたいと思うわけであります。
 御承知のごとく、児童、育児といった問題は、これまでどちらかといえば老人問題とか高齢化の問題といった陰に隠れがちで、若干そうした点で問題はあったわけでありますけれども、あるいは女の人の問題だとか個人の問題だという意識も強かったんではなかろうかと思うわけでありますが、突然最近脚光を浴びるようになってきた。昨年六月の厚生省の発表の例の出生率一・五七、これがその原因ではなかろうかと実は思うわけであります。児童手当の問題に関しても急浮上をしてきた。しかし、私としては、世界的に見てこの一・五七というふうな数字が特に低過ぎるんではないんじゃないかと実は思っております。いわゆるゆゆしき事態とまではいっておらないんじゃないかというふうな感じがするわけであります。事実、いろいろ見てみますとイギリスが一・八五、フランスが一・八一、西ドイツ、当時でありますけれども、一・三九、イタリアが一・二九等々であります。いわば先進国レベルでありまして、ライフスタイルとか価値観の変化等を考えてみますと許容限度内ではなかろうかと思っております。
 ただ、もし問題があるとすれば、確実にこの出生率というのが長期低落傾向にある、結果、人口動態に変化を来し、高齢化にますます拍車がかかるのではないかというふうな点であります。また、児童手当の増額によって出生率が上がるとも思えないわけであります。ただ、この一・五七ショックによっていろいろな問題が顕在化をして、なかんずく児童手当法改正にまで波及をしたというふうなことは歓迎すべきことであり、育児、児童といった問題について社会全体で考え、児童や家庭に関する総合的な施策、環境づくりを進めるよい契機になったんではないかと考えております。そのためには労働時間短縮も含めた家族が一緒に過ごせる生活時間の確保、特に女性のために職業と家庭との両立支援、これには育児休業制度もあるでしょうし、多様な保育サービスの強化も考えていかなければならないわけであります。また、男性の家庭生活への参加促進、住環境の整備、さらに子供の遊ぶ環境の整備もあるわけであります。そして児童手当等、子育てに伴う経済的負担の軽減であります。こうした総合的な環境づくりを進めることによって初めてそうした目的が達成できるわけでありますし、しかも、その結果として多少は出生率も向上を見るのではないかと実は考えております。今回こうした総合的な環境づくりの一環として児童手当法の改正が提出をされたところでありまして、この意味において評価をいたしておるところであります。若干の疑問もありますので、以下その内容についてお伺いをいたしたいと思います。
 まず最初に、もともと児童手当制度というものにつきましては、その目的、趣旨について、賃金政策との関係とか人口政策との関係等、いろいろな考え方があるわけでありますけれども、御承知のとおりフランスなどでは明らかに人口政策というふうな形でこれが発生をしたわけでありますけれども、我が国の児童手当制度のもともとの立法趣旨、その目的は何か、果たして多少は人口政策的な考え方もあったのかどうか、そうしたことについてまずお伺いをいたします。

発言情報

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発言者: 山口俊一

speaker_id: 7064

日付: 1991-03-15

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会