安田範の発言 (商工委員会)
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○安田(範)委員 エネルギー問題につきましてはいろいろな議論があろうかと思うのですが、特にただいま長官から答弁があったように、計画的に原子力エネルギーに頼る、こういう方向が策定されているようでありますけれども、今日的な国民感情あるいは地域の実情、こういうものを十分に理解をしていただく中で、特に新しいエネルギー、地球環境に悪化の影響を与えないような新エネルギーの開発、このことにつきましてはぜひ精いっぱい御努力をいただきたい、このことを強く要請しておきたいと思うのであります。
原油、石油の輸入等につきましても、今お話ございましたように、中東に六〇%あるいは七二、三%を依存をしているという今日の現況があるわけでございますけれども、これにつきましてもやはりもう一度検討する必要がありはしないか。今の答弁の中にもありましたように、中東が極めて政情不安、これはだれでも承知のはずであります。同時にまた別の観点からしまして、日本はこれから世界のすべての国々と信頼関係をきちんと確立をして友好関係をさらに増進をする、こういう立場からしますと、やはり経済性だけでエネルギーを中東に求めるということでよろしいのかどうか。これは、企業としてはそういう形にならざるを得ないと思うのですが、国のエネルギーの確保という政策面から考えますともう少し視野を広めまして、一つの政策としての原油あるいは石油の確保、こういうものについて検討する必要がありはしないかと思うのであります。
この間もちらっとベネズエラの日本の大使の人ともいろいろと話をしました。そういう中で、ベネズエラもぜひ日本に原油を輸出をしたい、強い希望を持っているのですがという話だった。かつて、何年前か私、定かではありませんけれども、ベネズエラからも少々は輸入をした、こういう実績もあるようであります。とにかく地球が狭いという状況は今日の常識でありますから、そういう意味におきましてはできるだけ広い産油国の中から、少々は分散をしても、それを輸入をしてお互いの友好関係、そういうものを確立をする。同時に、必要がありますれば技術的にも経済的にも援助をしていく、こういうことが日本にとって大変必要ではないのか、こんなことも考えられるわけであります。したがいまして、そういう面も含めましてこれからの日本のエネルギー政策なりあるいはまたエネルギー源の確保の問題、こういうものについて再考を煩わしたい、このことだけを指摘をしておきたいと思うのであります。
ちょうど大臣がおいでになっておりますものですから、今度は話をガット体制の方に変えたいと存じます。
ガットにつきましては、専門家でありますから御承知のとおりでありますけれども、発足が一九三〇年代。そのころは経済はブロック経済ということで進んでまいったと思いますし、同時にまた、それぞれの国々の産業ベースというものは重商主義といいますか、そういう方向でほとんどくくられていた状況であると思うのですね。そういうことで三十年間にそれぞれの国々の貿易というものは非常に窒息をするような状況になってまいった。こういうことで第二次世界大戦の引き金になった、こういうことが言われていると思うのであります。そういう一つの反省の中から、戦後、一九四八年にガットの協定という形に発展をしてまいったと思います。そういう面からしますると、それ以前の問題として、アメリカが主張いたしまして国際貿易機構ですか、そういうものを設置をしようと思ったのですが、アメリカの議会の方でなかなかそれが承認をされないという一つの経過があって、経過措置としてガット制度というものが取り入れられた、こういう背景があろうと思います。
そういう面で考えてみますると、戦後のガットの体制、一つのきっかけというものは、やはり経済的な摩擦によって戦争が再び起こってはならないという一つの基盤というものはあったかと思うのでありますが、しかしそれと同時に、例えば日本であるとかあるいはドイツであるとか、戦いに負けた、敗戦した国についてはさっぱり考慮されるところがなくて、言うなれば戦勝国の間でこれらの問題が話し合われて体制ができた、こういうことも事実経過としてあろうかと思うのであります。
そういう面からしますると、今日のガット、そしてそれぞれのラウンドがありますけれども、そういう中でいろいろな協議がなされる、そういう推移を見ますると、どうしても日本の立場というものが弱い。アメリカなんかではウエーバー条項なんかあるわけでして、そういう面からしますると日本としては非常に立場が弱い形になってきている、これも否定できない現状であろう、かように思うのです。
そういう面から考えまして、今回行われておりましたウルグアイ・ラウンド、これも決裂という形でしょうか、協定成立せずということで中断をして、これからどうなっていくか、言うならばウルグアイ・ラウンドというのは決裂かあるいは期間延長になるか、こういう今日の状況にある、かように考えるわけでありますけれども、今日、通商産業省として判断をしまするのに、あのウルグアイ・ラウンドはどういうふうな決着になっていくんだろうか、これをひとつまず最初にお聞かせをいただきたい、かように思います。