國松孝次の発言 (地方行政委員会)

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○國松政府委員 九条及び十条は、いわゆる暴力的要求行為の禁止ということに関して規定をしておりまして、それに続きまして十一条、十二条で措置命令の規定があるわけでございます。
 その場合、十一条及び十二条では措置命令の内容といたしまして、そういった措置命令に必要な事項を命ずることができるというようなことを規定しておりまして、この必要な事項には大変包括的な規定というような御印象があるようでございます。ただ、実はこれはそういうことではないわけでございまして、この必要な事項というものにつきまして公安委員会側の自由な裁量にゆだねられるというようなことではないわけでございます。あくまで各条におきまして命令の対象者なりあるいは命令をすることができる場合の要件なり、命令の内容などの要件は、これはもう法律できちっと決まっておることでございまして、こうした場合、公安委員会が立証した事実に基づきまして、これらが法律で定める要件に適合する場合においてのみ命令が発せられることは間違いないことでございます。
 ただ、この必要な事項というような形で包括的に書きますのは、そのもとになります九条の列挙されております十一項目にわたる項目が非常に多岐にわたっております。したがいまして、それを例えば中止をする、あるいは再発防止のための措置を命ずるという場合には、その一つ一つの内容にわたって必要な事項というのは具体的に変わってくるわけでございます。
 例えば、金品をみだりに要求をした、その要求をする場合に、相手の家に行ったのか、あるいはその他の、電話で要求したのかということに従って、例えば措置命令をかけます場合には、その家を訪れてはならないとか、あるいは電話でやるなら電話をかけてはならないとか、そういう形で必要な事項というのはその都度変わってくるわけでございます。その必要な事項というものを十一項目にわたりましてあらかじめある程度書いておくということはなかなかできませんので、ここではあくまでそうした要求行為が行われることを防止するために必要な事項という書き方になっておるわけでございます。非常に包括的なことでございますが、これは、必要な事項というものを公安委員会の裁量によって選ぶことができるとか、そういうようなことではないということを御理解をいただきたいと思います。内容につきましては、それぞれの要求行為にかかる措置命令の場合によりまして明確になっておるはずでございます。
 それから、第九条各号に規定された行為類型というものの現行法での取り締まりがどうなるのかというようなことでございます。この九条各号の列挙は、要するにここに書きましたのは、現実に実際の場におきまして暴力団員が暴力団の威力を示して不当な利益を獲得している典型的な行為類型を選び出したものでございまして、いわばそういったものをそのまま規定をしたものでございます。その規定ぶりにいたしましても、暴力団員がやる典型的なものであるということを明確にするために、縄張りであるとか用心棒とか、そういった暴力団特有の言葉を殊さらといいますか使いまして、彼らの行っている実態に即した禁止行為を明示しようという趣旨でございます。そういうものを、彼らのやっていることをストレートに表現をしようとしたものでございます。
 しかも、それはすべてこの「暴力的要求行為」をつくりました理由と申しますものが、現行法上違法行為としてとらえられない、彼らがそういう組織の威力を使いまして巧妙な形で、犯罪にならないような形でこういった暴力的な要求行為を行っておる、そういう実態に即しまして、犯罪にならない行為類型を、今までの現行法ではとらえられない彼らの行為類型をとらえているものでございます。そういったものに制約を加えることになりますので、私どもとしてはこの規定を活用いたしまして、現行法の取り締まりができないところを今後取り締まりをしていくことができるというように考えております。
 また、重ねて申し上げますが、この十一項目と申しますものは、彼らが現在やっておる典型的な行為、不法な利益を獲得している行為類型はほとんどとらえておるものと考えております。

発言情報

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発言者: 國松孝次

speaker_id: 13959

日付: 1991-04-19

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会