市川雄一の発言 (予算委員会)

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○市川委員 戦後、平和憲法というものを国民が支えてきた、戦争に反対する反戦の平和主義、これは非常に重要な憲法の原則でございます。私も、この戦争に反対する反戦の平和主義というものを強くこれからも日本の国が尊重していかなくてはならない、こう考えております。
 しかし同時に私は、戦争に反対するだけの平和主義で日本の国はこれから国際社会でやっていけるのか、一国平和主義でいいのか、こういう疑問があることも事実であります。平和が破壊された、そのとき破壊された平和をどう回復するのか、あるいは、新しい平和をつくり出すために国際社会が努力をしている、その努力に対して日本が何の役割も果たさなくていいのか、やはり何らかの役割を果たさざるを得ないのではないのか、こういう考えを持っております。
 しかし、今回の政府の決定の中で極めて残念に思いますことは、一つは、自衛隊機を難民の救出に派遣するという決定でございます。私たちは自衛隊を違憲とする立場ではありません。したがって、そういう立場からこの問題を議論しようというふうには思っておりません。しかし、昨年の臨時国会におきまして国連平和協力法があのように議論をされ、国会の議論とあわせて世論の一つの大きな声がございました。やはり自衛隊を海外に派遣するということはやめるべきだ、こういうことで昨年の国会での結論が私は出たと思います。ですから、その国会審議の結論、日本が何らかの国際貢献をしなくてはならない、お金と物だけではそれはだめだ、人の貢献が必要だ。しかし、人の貢献は必要だけれども、自衛隊機を今出すことについては国民のコンセンサスが得られない。したがって、自民党と公明党と民社党の間では、もちろん、和平後という、今回の事態とは事態の想定が全く違いますが、PKOということを中心にして一つの合意が生まれた。その合意の文書の中にも、自衛隊と別個の組織で難民の救援活動をやるということもうたわれておるわけであります。
 そういう趣旨から考えても、政府が国際的にどういう判断でやったのか。ただ人道と言うだけで、国民の世論が十分に合意ができていない。非常に、極めて私は残念だと思うのです。大体、この自衛隊問題の経緯というのは、何か政府がなし崩し的にずるずるずると法の拡大解釈をする、あるいは憲法の拡大解釈をするという形できた嫌いがある。ですから、そういう点で、今回の措置というのは、昨年の臨時国会でのあの十分な議論あるいは世論というものを何か、舌の根が乾かぬうちにという表現がありますけれども、そういう感じがしてならないわけでございまして、総理、どうして昨年の国会の議論とか世論というものが頭にありながらこういう決定を下したのですか。まず総理のお考えを伺いたいと思います。

発言情報

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発言者: 市川雄一

speaker_id: 7920

日付: 1991-02-05

院: 衆議院

会議名: 予算委員会