海部俊樹の発言 (予算委員会)
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○海部内閣総理大臣 新しい世界の秩序というものの中で第一に守られなきゃならぬ基本的な原則は、力で、武力の侵略、併合はしない、この原則を立てるべきだということは私も常々申し上げておるところであります。そして、一国が一国を丸ごと侵略して併合してしまったというのは極めて希有な例ではないかとおっしゃいますが、私はこれは、国と国とが宣戦布告をし合って国権の発動たる戦争をするという従来のパターンでとらえるべきものではなくて、それはイラク・クウェートの問題はそうかもしれぬけれども、イラクに対する国連決議に基づく共同の武力の行使というものは、これは従来のそういった概念とは違うのではないか、こういう感じがいたします。
それからもう一つは、クウェートを侵略、併合しただけではなくて、全く関係の直接なかった国々に底知れぬ恐怖を抱かせるような、原油を戦略的に海へたれ流すということ、あれを公然とやるということはまさに環境テロであって、人間にとって底知れぬ恐怖を与えるし、世界が地球的規模でこれだけ今力を合わせて世界環境を守ろうとしておる、この努力に対して、これは真っ向から挑戦する許されない問題でありますし、恐らくこんなことは国際法も予想していなかった暴挙じゃないでしょうか。
もう一つ言えば、これまた関係のなかった、直接関係のないイスラエルという国へ向かってミサイルを撃ち込み続けておるということも、この挑発に耐えておるイスラエルに私はむしろ、戦線を拡大しないという意味で、平和回復を早めるという意味で、歯を食いしばって我慢しておるイスラエルの心情を思うときに率直に敬意を表したいと思うわけです。
ですから、そういったことが次々次々重ねて行われることは平和の破壊以外の何物でもありませんから、これはおっしゃるとおり国際法違反であり、戦後初めての暴挙であると言って決して言い過ぎではないと思いますから、一刻も早い反省と撤退をこの場で改めて強く求めておきたいと思っております。