中谷元の発言 (予算委員会公聴会)

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○中谷委員 どうもありがとうございました。
 続きまして森先生に対して、九十億ドルの使い道は軍備費に使えないんじゃないかという反論でございますけれども、九条の私なりの解釈によりますと、九条で禁止しておりますのは国権の発動たる戦争であって、国連の決議に基づく武力行使に協力することまでは禁止はしていないと思います。それから、陸海空軍その他の戦力は持たないというのも、芦田修正によりまして、この「前項の目的を達成するため、」すなわち国がやる戦争の目的を達成するための陸海空軍及びその他の戦力でありまして、国連の決議に基づく武力行使に協力するということはこの九条に違反をしてないんじゃないかと思います。
 ここで、国連憲章の第一条によりますと、国連憲章は、自衛行動と国連の強制措置のほかは武力行動はすべて禁止され、その他の侵略国の制裁のためすべての加盟国は協力するということになっておりますし、したがって、国連のもとでは中立ということはあり得ないし、国際連合としては加盟国の中立ということは認めないというのが建前にもなっておりますので、今回は安全保障理事会で拒否権を発動されたわけでもないわけでありまして、明らかに侵略国はイラクと断定をされておりますので、こういう面で国連の決議を尊重するということは日本の憲法には違反しないんじゃないかというふうな見解を持っております。
 それから、あくまでも中立とすべきだというふうなことでありますけれども、もしこの日本が中立をしてみますと、海外における日本の経済行動も、各国との貿易等も非常に中断をしなければならないわけでありまして、第二次世界大戦中、ノルウェーが中立を宣言したわけでありますけれども、ドイツはこの中立違反は実行に訴えるというふうにノルウェーに通告し、これに対してイギリスはノルウェーの鉄鋼がドイツに輸送されたという事実を知ってノルウェーの沿岸に機雷を敷設したことについて、ドイツがノルウェーに空挺部隊を進攻させたというふうな事例もありますので、あくまでも中立をしたいならば、その国の経済は犠牲にし、そして戦争が終わるまで中立を守らなければかえって侵略される危険性も持っておりますけれども、この点について、先生のもう一度の御見解を求めたいと思います。

発言情報

speech_id: 112005262X00119910216_015

発言者: 中谷元

speaker_id: 2715

日付: 1991-02-16

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会