平野拓也の発言 (科学技術特別委員会)
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○政府委員(平野拓也君) 平成三年度科学技術庁関係予算の概要を御説明申し上げます。
平成三年度一般会計予算において、科学技術庁の歳出予算額三千八百九十五億一千六百万円を計上いたしており、これを前年度当初歳出予算額と比較いたしますと、百九十六億七千八百万円、五・三%の増加となっております。また、電源開発促進対策特別会計において、科学技術庁分として歳出予算額一千二百九十二億四千五百万円を計上するほか、産業投資特別会計から日本科学技術情報センターに対し、三十八億円の出資を予定いたしております。以上の各会計を合わせた科学技術庁の歳出予算額は、五千二百二十五億六千百万円となり、これを前年度の当初歳出予算額と比較いたしますと、二百七十七億八千六百万円、五・六%の増加となっております。
また、国庫債務負担行為限度額として、一般会計一千四百四十四億七千九百万円、電源開発促進対策特別会計百七十二億三千万円を計上いたしております。
さらに、一般会計予算の予算総則において、原子力損害賠償補償契約に関する法律第八条の規定による国の契約の限度額を九千百九十億円とするとともに、動力炉・核燃料開発事業団法第三十四条の規定により、政府が保証する借り入れ等の債務の限度額として二百四十七億円を計上いたしております。
次に、予算額のうち主要な項目につきまして、その大略を御説明申し上げます。
第一に、創造的・基礎的研究の充実強化のため、百一億二千七百万円を計上いたしました。
まず、真に独創的な発想を持つすぐれた研究者を厳選し、研究者個人に自由に研究を実施させる独創的個人研究育成制度を創設することとし、このために必要な経費として五億四千万円を計上いたしました。
また、創造科学技術推進制度等の基礎的研究推進制度、基礎科学特別研究員制度及び科学技術特別研究員制度の拡充等に必要な経費として九十五億八千七百万円を計上いたしました。
第二に、科学技術による国際社会への積極的貢献を図るため、八百三億三千三百万円を計上いたしました。
このうち、主なものを申し上げますと、まず、国際的に積極的な対応が期待されている地球温暖化問題の解決に向け、地球温暖化解明予測を総合的に推進することとし、このために必要な経費として百三億六百万円を計上いたしました。
また、ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムについては、プログラムの各事業を着実に実施するための拠出金を充実することとし、このために必要な経費として二十一億九千四百万円を計上いたしました。
また、外国の研究者の受け入れ等国際研究交流を促進するとともに、公共資料・研究情報等の国際流通を図ることとし、これに必要な経費として二十四億三千三百万円を計上いたしました。
このほか、科学技術振興調整費を活用して、効果的・効率的な国際交流を推進するため、新たに重点国際交流制度を創設することとしておりま
す。
第三に、科学技術振興のための基盤の整備のため、百四十三億九千七百万円を計上いたしました。
まず、フロンティア研究の地域展開等地域における研究開発機能の高度化のために必要な経費として十一億六千万円を計上いたしました。
また、大型放射光施設について、加速器の製作、建物の建設等を推進することとし、これに必要な経費として四十八億九千六百万円を計上いたしました。
また、産学官の研究交流を促進するために必要な経費として三十三億六千百万円を計上いたしました。
さらに、日本科学技術情報センターにおける科学技術情報の流通を促進するために必要な経費等として、一般会計に十六億四千万円を計上するとともに産業投資特別会計から同センターに対し三十八億円の出資を予定いたしております。
第四に、科学技術行政の総合的推進を図るための経費として百十一億八千九百万円を計上いたしました。
まず、科学技術会議の方針に沿って重要研究業務の総合推進調整を行うため科学技術振興調整費として百五億円を計上するとともに、科学技術政策推進機能の充実強化、科学技術の広報啓発活動の推進に必要な経費として六億八千九百万円を計上いたしました。
第五に、原子力の研究開発利用及び安全対策の推進のため、三千六十四億三千五百万円を計上いたしました。このうち、一般会計において一千七百七十一億九千万円を計上しております。
まず、原子力安全規制行政及び核不拡散対応に必要な経費として二十一億五千六百万円を計上いたしました。
次に、日本原子力研究所においては、国際熱核融合実験炉、ITER工学設計活動参加を初めとする核融合の研究開発、高温工学試験研究炉の建設、放射線高度利用研究等を進めることとし、これらに必要な経費として九百九十六億九千百万円を計上いたしました。
また、動力炉・核燃料開発事業団においては、新型動力炉の研究開発及び核燃料サイクル確立のための研究開発等を進めることとし、これらに必要な経費として五百四十五億三千四百万円を計上いたしました。
また、放射線医学総合研究所における重粒子線によるがん治療装置の建設等治療体制の整備、理化学研究所における重イオン科学総合研究、国立試験研究機関等における原子力試験研究に必要な経費として二百一億四千万円を計上いたしました。
次に、電源開発促進対策特別会計歳出予算額のうち、科学技術庁分として一千二百九十二億四千五百万円を計上しております。
このうち、電源立地勘定においては、国民の理解と協力を増進し、原子力施設の立地を一層促進するための経費として二百八十一億一千五百万円を計上いたしました。
また、電源多様化勘定においては、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の建設、核燃料サイクル確立のための研究開発等を推進するための経費として一千十一億三千万円を計上いたしました。
第六に、宇宙開発利用の推進のため、一千三百十七億六千九百万円を計上いたしました。
まず、宇宙開発事業団において、地球観測プラットフォーム技術衛星等の人工衛星の開発を進めるとともに、熱帯降雨観測衛星の開発研究に着手するほか、HⅡロケットの開発、宇宙ステーション計画への参加等を進めることとし、これらに必要な経費として一千二百八十三億一千三百万円を計上いたしました。
また、航空宇宙技術研究所における宇宙科学技術の基礎的・先行的研究を進めるための経費として二十八億九千万円を計上いたしました。
第七に、海洋開発の推進のため、百六億六千六百万円を計上いたしました。
このうち、海洋科学技術センターにおいて、一万メートル級無人探査機の開発、深海環境研究開発、海洋観測技術の研究開発等を行うこととし、これらに必要な経費として百四億四千四百万円を計上いたしました。
第八に、地球科学技術の研究開発の推進のため、三百五十六億六千二百万円を計上いたしました。
このうち、人工衛星等を利用した地球観測技術の研究開発等の推進については、三百二十一億六百万円を計上するとともに、首都圏直下型地震予知のための広域深部観測施設の整備等防災科学技術の研究開発の推進については、三十五億五千六百万円を計上いたしました。
第九に、超電導材料研究マルチコアプロジェクトの推進、インテリジェント材料の研究開発の推進等物質・材料系科学技術の研究開発の推進のため百三十五億四千八百万円を計上いたしました。
第十に、がん関連研究、ヒトゲノム解析研究等ライフサイエンスの振興のため、百八十九億七千六百万円を計上いたしました。
最後に、革新航空宇宙輸送要素技術の研究等その他の重要な総合研究を推進するため、百七十億九千四百万円を計上いたしております。
以上、簡単でございますが、平成三年度科学技術庁関係予算につきましてその大略を御説明申し上げました。