岡部三郎の発言 (科学技術特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○岡部三郎君 次に、関西電力美浜原子力発電所の事故について、要望並びに質問をいたしたいと思うわけであります。
原子力の開発利用に当たって、国民のこれに対する信頼感ということが何よりも大切であるということは言うまでもないわけでありますが、今回の事故は、逆に原子力に対する不安感を国民に与えたのではないか。そういう意味で非常に重大であるというふうに認識をいたしておるわけです。特に情報提供がどうも後手後手に回りまして、国民は、情報が小出しにされるので、まだ何かあるんじゃないかといったような不安感というか不信感を持つに至ったという面があると思うんです。
具体的に言いますと、例えば事故が発生したのが二月九日でありますが、国から最初の発表があったのが二月十二日でありまして、この間に三日もたっておる。もちろんその中には日曜もありましたし祭日もあったわけでありますけれども、こうした際にはそういうことは言いわけにならないので、三日おくれて国が情勢を発表するというのは、これはやはりどう見ても遅過ぎるのではないかと思うわけであります。
さらにその内容が問題で、事故の経過を簡単に述べた後で、なお書きで外部に対する安全性ということを述べている。国民が知りたいのは、やはり何といってもそのことが安全であるのかどうかということであるわけでありますから、しかも安全だという根拠は、ここに文書もありますけれども、発電所敷地内外に設置されている放射線監視装置の指示値が通常と変化がない、だから外部に対する放射能の影響はない、こういう理由でありますが、こういうことならもう事故の発生直後にわかるはずなので、不幸にして事故が起きた場合には、その直後にやはり安全であるかどうかということをまず国が宣言して、あと事故の原因がどうだとかいうようなことは時間をかけて慎重に調べればいいんではないか。そういったタイミングと手順という面で今回は多少問題があった。多少というか相当問題があったと思うわけであります。
それからまた、当初の新聞論調等では、アメリカのスリーマイルアイランドの事故と比べてその一歩手前であるといったような、どうも国民の不安感をあおるような過激な論調があったわけでありますが、こうしたものに対しては、やっぱり国ははっきりとした反論をすべきだ。これは意見広告でも何でもいいですから、そういうものにきちっと反論をしていくということが非常に大事なんじゃないかと思うんですが、どうもそういうことが見られなかった。こういったようないわゆる危機管理の体制という面で、これは原子力の事故に限ったことじゃありませんけれども、どうもいま一つまだ十分とは言えない面があるのではないかと思うわけです。
何十億もの金を使ってPAをやるということも非常に大事でありますけれども、それとともにこうしたことをきちんとやるということが国民の信頼を得るために大変必要なことではないかと思いますので、これを機会に十分ひとつ御検討をいただいて、今後遺漏のないような処置をお願いしたいと思います。これは要望でございます。
それとともに、原子力関係の事柄というのは、まあ私どももそうでありますけれども、ちょっと記事を読んでもすぐに理解するということはなかなか一般の国民はできない。そういう点から、個々の事故が人体だとかあるいは外部の環境にどの程度の影響を与えるかということを数値で示す。地震の場合の震度みたいなそういう評価尺度というんですか、これを既に通産省は開発されて、他のケースの場合には公表しておるということも承知をしておるわけでありますが、今回美浜の場合にはその数値がどうも報道面等にあらわれてこなかった。これは一体どういうわけなんでしょうか、通産省にまずお尋ねをしたいと思います。