小里貞利の発言 (社会労働委員会)
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○国務大臣(小里貞利君) 先月の二十九日、私どもが国会に提出をいたしました法案作成におきまして、基本的姿勢として最も重要な留意しなければならなかった事項の一つをただいま御指摘いただいたところであろうと思います。私どもはもとより、国会におきまする各般の論議を十分回顧いたしたつもりでございます。なかんずく、先ほどもちょっと申し上げましたように、参議院におきましては、相当比重をかけまして育休制度において長きにわたり論議をいただいた経緯も十分了知いたしておるところでございます。
ただいま先生が御指摘になりました小委員会の前島小委員長によるお取りまとめなども幾たびか読ませていただき、また私ども省内におきまして耳しげく論議もいたしたところでございます。同時にまた、行政機関として一つの諮問機関も持っておりますから、御承知のとおり婦人少年問題審議会等の御論議、そしてまた建議などもいただきまして、その中身につきましても十分論議をいたしました。国会におきまして十分審議を尽くしていただきましたそれらの経緯を可能な限り採択をさせていただきたい、そしてまた、それらがすなわち国民世論を代表する一つの至当なものであろうと、そういう認識で当たったつもりでございます。
中身につきましては、もう先生御専門家でございますから、特に申し上げる必要はないと思いますが、要点を簡潔に申し上げますと、ただいま申し上げましたように、育休制度は男女ともにこれは取得できるものでなければいけませんよと、これが一つございます。もう一つは、育休制度の中にいわゆる労働者の権利としてこれをきちんと確保しなさいという御意見がございます。これらは大きな要諦の二つの事項であろうかと思いまして、これも法律案文をお読みいただければ御理解いただけるものと思っております。
ただ、先生が三点目で御指摘になりました休業中の所得保障、この問題につきましては、申し上げるまでもなく本院におきまする論議の過程におきまして、率直に申し上げまして与野党見解が分かれていらっしゃったと、その経緯もございます。そしてまた、先ほど申し上げました婦人少年問題審議会におきましても公労使それぞれの立場から忌憚なく意見を述べていただきましたが、これらにおいてもその問題につきましては意見を一つにまとめるに至らなかったという経緯もございます。
しかしながら、これは立ち入ったことを申し上げまして恐縮でございますが、当小委員会におきまする与野党の論議のその背景をつぶさに検討させていただきましたが、同時にまた婦人少年問題審議会におきまする本件についての論議もお聞かせいただき、さらにまた建議でその問題についての意見も出てまいっておりますが、現段階においては一定の方向を整理することはなかなか至難であった、そして至難であると。だから、これは将来の問題として、広範かつ多角的視点から大いに論議されることを期待するよと、こういう公労使三者一体となった取りまとめも出てまいってきておりまして、私どもはこれを進んで採択したものではございませんけれども、最終的にはそういたさざるを得ない、また現段階においてはそれが可能なぎりぎりの線ではなかろうかとも思った次第でございます。
しかしながら、心情的には、もう幾たびも申し上げておりまするように、温かい目でただいま御指摘になったこれらの問題等については将来の問題として腰を据えて、そして大所高所から、しかも中期的展望に立つ、そしてまた現実的にそれぞれ見解の違う雰囲気の中であるけれども、可能な一つの一線をお互いに譲歩し合って、そして求めていかざるを得ないのであろうと、かように判断をいたしたところでございます。
何かとまたこの後御質問もあろうかと思いますが、基本的に感じましたところをお答え申し上げます。