吹田愰の発言 (地方行政委員会)
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○国務大臣(吹田愰君) ただいま議題となりました地方自治法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。
この法律案は、地方公共団体の組織及び運営の合理化を図るため、地方制度調査会の答申にのっとり、機関委任事務制度の見直し、監査委員の職務権限の拡大、議会運営委員会の設置等の措置を講ずるとともに、公の施設の管理委託制度の充実を図り、あわせて地縁による団体に関して規定の整備等を行おうとするものであります。
以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。
次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。
第一は、地方公共団体の事務に関する事項であります。
地方公共団体の処理する事務の例示として、情報処理または電気通信に関する事務を加えることといたしております。
第二は、機関委任事務制度の改善に関する事項であります。
まず、機関委任事務について地方議会の検閲・検査権及び監査請求権を認めることといたしております。
次に、職務執行命令訴訟制度を見直し、地方公共団体の長の罷免の制度を廃止するとともに、主務大臣は、知事の処理する国の機関委任事務の管理・執行について法令もしくは主務大臣の処分に対する違反または懈怠がある場合、知事に対する勧告、命令及び不履行の事実を確認する内閣告示を経て、知事にかわって当該事項を行うことができるものとし、知事は、主務大臣の命令について、内閣総理大臣への不服の申し出、命令の取り消しを求める訴えの提起、その際の執行停止の申し立てができることといたしております。なお、市町村長の処理する国の機関委任事務の管理・執行に関してもこれに準ずることといたしております。
また、監査委員が必要と認めるときは、機関委任事務について監査できることといたしております。
第三は、地方公共団体の議会についての改正であります。
議会の委員会は、調査または審査のため、参考人の出頭を求め、その意見を聞くことができるものとし、また、議会は、条例で議会運営委員会を置くことができるものといたしております。
第四は、監査委員制度の整備に関する改正であります。
まず、議員以外の者から選任される監査委員については、人格が高潔ですぐれた識見を有する者でなければならないこととし、その数が二人以上であるときは、少なくとも一人以上は、選任前五年間において当該普通地方公共団体の職員でなかった者でなければならないものとするとともに、都道府県及び政令で定める市にあっては、一人以上は常勤としなければならないことといたしております。
次に、監査委員は、必要があると認めるときは、普通地方公共団体の事務の執行及び公の施設の管理受託者の出納その他の事務の執行についても監査できるものといたしております。
第五は、地方公共団体が出資している法人と地方公共団体との関係等に関しての改正であります。
まず、普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるものについては、当該普通地方公共団体と請負の関係にある場合であっても、当該普通地方公共団体の長等が取締役等を兼ねることができるものといたしております。
次に、普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるものに対し、公の施設の管理を委託することができるものとするとともに、普通地方公共団体が適当と認めるときは、管理受託者に公の施設の利用に係る料金を当該管理受託者の収入として収受させることができるものといたしております。
第六は、地縁による団体の権利義務に関する事項であります。
町または字の区域その他一定の区域において地縁に基づいて形成された団体のうち一定の要件に該当するものは、当該団体の申請に基づき市町村長の認可を受けたときは、その規約に定める目的の範囲内において、権利を有し、義務を負うものとすることといたしております。
第七は、複合的一部事務組合に関する改正であります。
公益上必要がある場合においては、都道府県知事は、関係のある市町村に対し、複合的一部事務組合を設けるべきことを勧告することができるものとすることといたしております。
最後に、別表の規定の改正等所要の規定の整備を行うことといたしております。
以上が政府が提案いたしました地方自治法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
なお、衆議院におきまして、職務執行命令訴訟制度について国が提起する一回裁判とすること及び地縁による団体に関する事項につきまして不動産等を保有するためであることを明示すること等の修正が行われるとともに、複合的一部事務組合に関する事項を削除することとされました。さらに、地方公共団体の休日に関する事項及び地方公営企業職員の在籍専従期間に関する事項が追加されておりますので御報告を申し上げます。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。