岩本久人の発言 (地方行政委員会)
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○岩本久人君 ならば、そのようなことをなぜということになるんですが、堂々めぐりになりますからその点は一応おいて、また海部総理大臣には別のところで直接聞いてみることにいたしまして、この問題をおきたいと思います。
次、第二点目として私が取り上げました陳情行政の問題についてであります。
私は、あのときにもるる申し上げたように、県庁の職員に入ったのが昭和三十七年でして、それから約三十年間、そのうち十二年は議員をやったわけですが、地方の行政というものに深く携わりながら常に東京を見ることにならされてまいりました。一定の役がつくと東京に行くということは、多くの職員の中で大変優越感を感ずることであるし、ああ自分もここまでになったのかということを思いながら、何の疑いもなく陳情行政と言われるものに携わってまいりましたが、約十年ぐらい前から大変な疑問を持つようになったんです。
それは、直接自治省とか大蔵省とか農水省とか、その他いろんなところに行ってみて、そこの担当の職員の皆さんが心から歓迎をするという顔に出会ったことが一回もないからなんです。冷たい視線で、また来たか、何のために来たかというようなふうに受け取れたものだから、その帰りにいろいろな人とたくさんいろんな話をしました。そして、その後一生懸命勉強してみた結果、そのように十人で来れば間違いなく一回の旅費が百万円かかるんです。そんな大変なお金をかけて島根県庁を留守にしてわざわざ来ても、それだけの効果がないということならそのようなことはやめたらいいんではないかと思って周辺を見たら、実は東京に陳情に来る人は県庁の職員だけではなかった。市町村の職員、県会議員、町村議会議員、農協、漁協、青年団、婦人会、その他各種スポーツ団体、もうありとあらゆる考え得る団体が、物すごいお金と物すごい時間をかけて東京に来る。
私も東京というところに来まして一年半になりますが、果たして去年一年間で私の部屋に何人来られただろうかと思ってみると、少なくとも百五十人以上です。私は半分は地元におるのだけれども、それでも百五十人。私の同僚の衆議院の人に聞いたらその倍来ていると言う、政権政党でなくても。なぜだろうか。さっき言った消化試合の関係もあるのかもわかりません、やっぱり衆議院がなにだということで僕に来るのかもわかりませんが、政権政党でなくともその場合は行っておる、社会党でも。ということは、政権政党の皆さんのところとか、また国会周辺の霞が関の十数省庁のそれぞれの役所には、恐らくおびただしい数の陳情が次々押しかけてきておるんではないかと思うんです。
中には、私が直接聞いた話ですが、大型バスに乗って来るんですよ。それでここの会館の前まで来て、そうはいっても入れないから代表十人にしようやと十人来るわけです。バスの中で五十人待っているわけですよ、六十人来たら。ということは、あとの五十人は何しに来たのか、こういうことになるわけですね。それよりもっともっと極端な例がたくさんあるんですよ、いわゆる陳情行政というものについて。
そこで、まだあといろいろのことを申し上げたいのですが、十数省庁にまたがって、陳情の対象は補助金だけではないと思いますが、補助金だけでも約二千三百件あって十五兆円以上ある。それらを中心にいろんなところから来ると思うんですが、それらの配分というものは、陳情が強いか弱いか、陳情団が多いか少ないかで結果に違いが出るものですか。それをまず自治大臣にお伺いいたします。