海部俊樹の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(海部俊樹君) 今のお話は、国連決議の二百四十二号、これはたしか第三次の中東戦争の反省に立っての決議でありますし、三百三十八号というのもございます。日本はそのときからそれに対しては決議に支持をして、そして占領地からの撤退、そのかわり、当時アラブの国々はイスラエルの国家の存立を認めないという立場でありましたから、イスラエルの生存権もきちんと国家として承認することが大切だというので、そのことも含まれている、そしてパレスチナ人の独立国家への民族の権利をきちっと認める、この三つが簡単に言うと二百四十二号の柱であったと思うんです。日本はそれを支持しておりますから、そのようなことになっていくように環境整理にきょうまでも努力してまいりました。
 湾岸でこのようなイラクの行為が起こる前に、PLOのアラファト議長が、一回日本の政府と接触して話したい、賓客として待遇しないかという申し入れがありました。私は、二百四十二号に賛成しておるけれども、PLOには二点、この際恒久和平について厳しく求めなきゃならぬ点がある。
 一つは、決議はイスラエル国家の生存を認めるんですから、国家としてのイスラエルをやはり認めるということが第一。それからもう一つは、テロ行為を公然と行うということはよくないことだから、テロはもうやらないということをきちっとわかるように表明してもらわなきゃならぬ。そうなればお話し合いをするのはやぶさかではないということで、その二項目が確認できましたから、政府賓客で東京へ来てもらって、私も直接PLOのアラファト議長と首脳会談をいたしました。そういったことは、二百四十二号に従ってあの地域の恒久平和を守らなきゃならぬという日本の立場をそこで申し上げたわけであります。
 なお、昨年の九月にニューヨークの国連での子供のためのサミットに出席しましたときに、その翌日、総会でブッシュ大統領が演説をしましたが、そのときにも――当時の話ですよ、去年の九月ですが、イラクがみずから国連決議に従ってクウェートから無条件に完全に撤退する、そうすればアラブ・イスラエル問題やパレスチナの問題を含めて討議するさまざまな機会が提供されるであろうということを演説しておりました。また、フランスの大統領の提案や国連の事務総長の提案も、重ね絵のように合わせてみるとそういう方向に向いておるものだと。私はこういった環境を大切にしていかなきゃやならぬと思いますし、また中東の恒久的な包括的な和平というものは、まさに一番の根本はそこまでさかのぼるものである、こう受けとめております。

発言情報

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発言者: 海部俊樹

speaker_id: 5376

日付: 1991-03-29

院: 参議院

会議名: 予算委員会