巽外夫の発言 (証券及び金融問題に関する特別委員会)

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○巽参考人 お答え申し上げます。
 河村社長は、第一次オイルショック後の不景気のもとで経営蹉跌に陥ったイトマンからの要請を受けまして、昭和五十年五月、当行の常務取締役を退任の上、イトマンに派遣されまして、イトマン副社長に就任し、同十一月、イトマンの社長に就任をいたしました。それ以降、退任いたしました本年一月まで十五年強の間、河村氏はその地位にあったものでございます。
 当行の磯田前会長は、河村氏がイトマンの再建をなし遂げたこと等から長年同氏を信頼しておりました。また同社には再建の過程で当行OBが多数入社しておりました。これらのことなどをとらえまして、一部では住友銀行とイトマンとは特殊な関係だとか、イトマンを指しまして住銀商事とか言われる向きもございますが、しかし、磯田前会長と河村氏の関係などが当行とイトマンの取引上の関係に影響を与えたことはございません。磯田前会長はイトマンとの日常取引について直接関与することもありませんでした。また私以下の者も、磯田前会長と河村氏の関係に配慮しまして対応方針を決めるということはございませんでした。このようなわけで、当行と河村氏の関係は、当行と取引先の社長という通常の関係でありました。
 イトマンの経営につきましては、昨年の初めから不動産開運の投融資が膨張いたしまして、借入金、債務が急増してまいりましたことから、その内容につきまして警戒感を持ってまいりましたが、昨年二月になりまして、伊藤寿永光氏がイトマンに入社いたしましたことから、改めて問題意識を持った次第であります。
 そこで、私どもといたしましては、昨年三月以降、イトマン河村前社長に対しまして、伊藤氏を即刻退社させること、そうでなければ新規融資に一切応じないことの二点を繰り返し申し入れまして、これに応じない場合は経営責任を問われる事態になりますよということを申し上げますとともに、イトマンの不動産投融資を早急に圧縮する計画を出すよう求めてまいりました。
 このように、主力銀行といたしまして必要なアドバイス、申し入れ等を行ってまいったのでございますが、イトマンも独立した一部上場会社でありまして、しかも伊藤氏のような外部の人間がその経営の中枢を占めておりましただけに、まことに遺憾でございましたが、メーンバンクとしての影響力にも限界があったかということで考えております。

発言情報

speech_id: 112104540X00519910830_004

発言者: 巽外夫

speaker_id: 20409

日付: 1991-08-30

院: 衆議院

会議名: 証券及び金融問題に関する特別委員会