巽外夫の発言 (証券及び金融問題に関する特別委員会)

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○巽参考人 お答え申し上げます。
 年商売り上げ七千億円の一部上場企業の、上場企業の中堅商社に不測の事態が起きますことは、一般の株主、従業員、取引先、金融機関に膨大な影響が出ることとなります。当行は、イトマンの主力銀行といたしまして、経済及び金融秩序の維持のために、可能な範囲で同社を再建させるべきであろうと判断した次第でございます。
 イトマンの再建の見通しにつきましては、昨年九月、当行がイトマンに対して行いました実地調査の結果によりますと、イトマンの本業でございます商事部門はぜい肉を落とした上で極力伸ばしていくということ、二番目には、昨年増加いたしました主として不動産関係の投融資その他でイトマンにとって負担となっておりますものをイトマンから切り離して、集中的に処理するということによりまして、再建は可能であるというものでございました。現在の環境が厳しいことは事実でございますが、これまでのところ、ほぼ当行の再建計画に沿って推移していると伺っております。当行といたしましても、再建計画にのっとり、イトマンに協力して、同社の再建に可能な限り支援する所存でございます。
 次に、イトマン問題に対します経営責任について、私の考えを率直に申し上げます。
 昨年春、イトマンの異常に気づきましてからは、当行としてもこれを正常化すべく精いっぱいの努力をしてまいりました。イトマンも独立した上場企業でございまして、銀行の意向だけでその経営を左右することは難しいということ、それを無視しまして過度の経営介入を行うことはできなかったということ、さらに当行との親密関係を見まして融資を行っております銀行が多い中で、当行とイトマンの対立が表面化すると信用不安を引き起こすかもしれず、表立った行動がとりにくかったという等のことから、おのずから限界がございました。
 しかしながら、単なる主力銀行でなく、社長以下多数の役員を当行OBが占めております立場といたしまして、イトマンの暴走に歯どめがかけられなかったということはまことに申しわけなく、かつ残念でなりません。この上は一日も早くイトマン問題をきっちりと処理することが私に課せられました責任であるというふうに考えている次第でございます。

発言情報

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発言者: 巽外夫

speaker_id: 20409

日付: 1991-08-30

院: 衆議院

会議名: 証券及び金融問題に関する特別委員会