橋本龍太郎の発言 (証券及び金融問題に関する特別委員会)

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○橋本国務大臣 今般の証券会社による特定顧客に対する損失補てんなどの一連の不祥事につきましては、大蔵省として、国民からの御批判を厳粛に受けとめ、これまで実態の解明に努めるとともに、一連の問題点に対する具体的な対応策を可能な限り講じてまいりました。
 この一環として、大蔵省としては、去る七月十八日以降、野村証券、大和証券、日興証券及び山一証券に対する一斉の特別検査を実施しているところであります。今回の特別検査は、平成二年四月以降においても損失補てんが行われていなかったか、証取法五十条等で禁じられている損失保証、利回り保証が行われていなかったか、野村証券による平成元年十月における東急電鉄株の大量販売が、株価操作を禁止している証取法百二十五条、行き過ぎた大量推奨販売を規制している証取法五十四条、健全性省令三条七号及び投資者本位の営業姿勢の徹底を求めている昭和四十九年の通達に違反していないかを主な調査項目として実施いたしております。
 本日、この特別検査における今日までの実態把握の状況について、中間的な御報告をさせていただきます。
 今日までの特別検査において、平成二年四月以降においても損失補てんがあることを把握いたしました。
 今回把握した損失補てんはすべて三年三月期に行われたものであり、各社ごとの損失補てん件数、損失補てん金額は、野村証券六件、四億三千五百万円、大和証券二十件、二十二億七千五百万円、日興証券三十八件、二百三十四億七千五百万円、山一証券十四件、百六十一一億六千七百万円であります。本年四月以降については、各社ともこれまでのところ把握されているものはございません。
 損失補てんの主な手口は、株式先物等を使った自己売買による利益の付与、外債等による売買価格差の利用等であります。
 野村証券による東急電鉄株の大量販売については、これまで売買の実態や投資勧誘の状況等について調査を行ってきているところでありますが、多数の投資家が売買に参加しており、また、特定の委託者等による意図的な株価のつり上げや仮装、たれ合い売買を交えた売買等も確認できないことから、現在までのところ、証取法百二十五条違反の行為があったと認定することは難しい状況にあります。
 また、証取法五十四条及び通達に関しては、野村証券の当時の営業体制、具体的な投資勧誘の状況等について現在さらに調査を続行しているところであります。
 このほか、当委員会等でかねてから御指摘をいただいている、損失保証、利回り保証が行われていなかったかどうか、既に各社から損失補てんについて自主報告等がなされている二年三月期以前において、これまでに判明している以外にも損失補てんが行われていなかったかどうか、ワラント取引に係る不適正な取引がなかったかどうかなどについては、これまでのところ該当する事実を把握しておりませんが、引き続き調査を実施し、実態の解明に努めてまいりたいと考えております。
 いずれにしても、損失補てんが二年四月以降においても行われていたことはまことに遺憾であります。上記諸問題の各検査結果が確定次第、各社に対し厳正に対処する所存であります。
 以上で今回の特別検査についての中間報告とさせていただきます。
 なお、この際、一言つけ加えさせていただきます。
 今回の中間報告の結果を踏まえ、国債の発行当局といたしましても、大手証券四社につきましては、今後各種国債の発行が一巡する一カ月間、国債の入札、引き受けに参加させないことといたしたいと考えております。

発言情報

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発言者: 橋本龍太郎

speaker_id: 24487

日付: 1991-09-24

院: 衆議院

会議名: 証券及び金融問題に関する特別委員会