海部俊樹の発言 (政治改革に関する特別委員会)

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○海部内閣総理大臣 率直に申し上げますけれども、政権を交代する、そういった具体的な問題に直接この選挙制度というものが影響し作用するものとは、これは答申でも言っておらないわけでありますが、今の制度でいくと、今の中選挙区制度でいくと、百三十の選挙区に、複数候補をそれぞれの選挙区に選挙のとき野党がお立てになりませんから、全員当選したって過半数にはなりませんので、だから三百の小選挙区になれば、その小選挙区の民意は敏感に反映するので政権交代の抽象的可能性が生まれてくるということを答申はきちっと書いておるわけでありますし、また議会制民主主義というのは政権交代を前提としてのいろいろな議論でありますから、そういった抽象的可能性というものが生じてくるようなことを奨励するためにはこうしなければならぬということを述べておるわけでありまして、私はその意味で、この答申の指さす方向が矛盾しておるものだとは考えません。
 同時に、小選挙区だけにしますと、今いろいろなところで議論になっておりますように、これは政権交代の抽象的可能性も奪うのではないかという御議論もございます。それは現実に小選挙区制度だけをとっておる諸外国でも政権交代は行われてきたわけでありますけれども、しかしその意見を聞いて、比例代表も加味することによっていろいろな角度からの民意の反映を生かしていこうというんですから、少なくとも政治が緊張状態になることは間違いありませんし、私ども政府・与党として見れば、今のままの中選挙区では候補者を立てない限り政権交代の具体的な可能性はないけれども、しかし抽象的可能性が出てくるような制度、仕組みになるんだということを指摘されれば、率直に言って厳しい選択になると思います。いつでもその可能性の中へ入っていかなければならぬわけですが、それは国民の皆さんの民意を尊重した政策努力によって、努力を続けていくということによって解決をしていくべき問題だ、別の次元の問題だと受けとめて、この答申を受けておるわけでございます。

発言情報

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発言者: 海部俊樹

speaker_id: 5376

日付: 1991-09-13

院: 衆議院

会議名: 政治改革に関する特別委員会