政治改革に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
平成三年九月十三日(金曜日)
午前十時開議
出席委員
委員長 小此木彦三郎君
理事 石橋 一弥君 理事 粕谷 茂君
理事 二階 俊博君 理事 野呂田芳成君
理事 与謝野 馨君 理事 左近 正男君
理事 佐藤 観樹君 理事 日野 市朗君
理事 伏木 和雄君
愛野興一郎君 甘利 明君
新井 将敬君 井奥 貞雄君
伊藤宗一郎君 石井 一君
岩屋 毅君 鹿野 道彦君
狩野 勝君 金子原二郎君
川崎 二郎君 小泉純一郎君
佐藤謙一郎君 塩崎 潤君
島村 宜伸君 鈴木 恒夫君
武村 正義君 谷川 和穗君
野中 広務君 羽田 孜君
長谷川 峻君 畑 英次郎君
浜田 幸一君 細田 博之君
前田 武志君 秋葉 忠利君
池田 元久君 小岩井 清君
佐々木秀典君 野坂 浩賢君
細川 律夫君 堀 昌雄君
前島 秀行君 松原 脩雄君
三野 優美君 森井 忠良君
和田 貞夫君 井上 義久君
北側 一雄君 森本 晃司君
矢追 秀彦君 木島日出夫君
三浦 久君 川端 達夫君
菅 直人君
出席国務大臣
内閣総理大臣 海部 俊樹君
法 務 大 臣 左藤 恵君
外 務 大 臣 中山 太郎君
大 蔵 大 臣 橋本龍太郎君
文 部 大 臣 井上 裕君
運 輸 大 臣 村岡 兼造君
郵 政 大 臣 関谷 勝嗣君
労 働 大 臣 小里 貞利君
建 設 大 臣 大塚 雄司君
自 治 大 臣
国家公安委員会
委員長 吹田 愰君
国 務 大 臣
(内閣官房長官) 坂本三十次君
国 務 大 臣
(総務庁長官) 佐々木 満君
国 務 大 臣
(北海道開発庁
長官)
(沖縄開発庁長
官) 谷 洋一君
国 務 大 臣
(防衛庁長官) 池田 行彦君
国 務 大 臣
(経済企画庁長
官) 越智 通雄君
国 務 大 臣
(環境庁長官) 愛知 和男君
国 務 大 臣
(国土庁長官) 西田 司君
出席政府委員
内閣法制局長官 工藤 敦夫君
内閣法制局第三
部長 津野 修君
自治大臣官房審
議官 田中 宗孝君
自治省行政局選
挙部長 吉田 弘正君
委員外の出席者
自治省行政局選
挙部選挙課長 谷合 靖夫君
自治省行政局選
挙部管理課長 牧之内隆久君
自治省行政局選
挙部政治資金課
長 井戸 敏三君
参 考 人
(前選挙制度審
議会副会長
(東海大学法
学部長)) 佐藤 功君
参 考 人
(前選挙制度審
議会第一委員
会委員長
(慶応義塾大
学法学部長)) 堀江 湛君
政治改革に関す
る特別委員会調
査室長 岩田 脩君
―――――――――――――
委員の異動
九月十三日
辞任 補欠選任
愛野興一郎君 前田 武志君
石井 一君 野中 広務君
石破 茂君 甘利 明君
衛藤 晟一君 細田 博之君
武村 正義君 佐藤謙一郎君
柳沢 伯夫君 岩屋 毅君
綿貫 民輔君 井奥 貞雄君
秋葉 忠利君 細川 律夫君
堀 昌雄君 佐々木秀典君
同日
辞任 補欠選任
甘利 明君 石破 茂君
井奥 貞雄君 綿貫 民輔君
岩屋 毅君 柳沢 伯夫君
佐藤謙一郎君 狩野 勝君
野中 広務君 石井 一君
細田 博之君 衛藤 晟一君
前田 武志君 愛野興一郎君
佐々木秀典君 堀 昌雄君
細川 律夫君 秋葉 忠利君
同日
辞任 補欠選任
狩野 勝君 武村 正義君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出
第一号)
政治資金規正法の一部を改正する法律案(内閣
提出第二号)
政党助成法案(内閣提出第三号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前十時開議
出席委員
委員長 小此木彦三郎君
理事 石橋 一弥君 理事 粕谷 茂君
理事 二階 俊博君 理事 野呂田芳成君
理事 与謝野 馨君 理事 左近 正男君
理事 佐藤 観樹君 理事 日野 市朗君
理事 伏木 和雄君
愛野興一郎君 甘利 明君
新井 将敬君 井奥 貞雄君
伊藤宗一郎君 石井 一君
岩屋 毅君 鹿野 道彦君
狩野 勝君 金子原二郎君
川崎 二郎君 小泉純一郎君
佐藤謙一郎君 塩崎 潤君
島村 宜伸君 鈴木 恒夫君
武村 正義君 谷川 和穗君
野中 広務君 羽田 孜君
長谷川 峻君 畑 英次郎君
浜田 幸一君 細田 博之君
前田 武志君 秋葉 忠利君
池田 元久君 小岩井 清君
佐々木秀典君 野坂 浩賢君
細川 律夫君 堀 昌雄君
前島 秀行君 松原 脩雄君
三野 優美君 森井 忠良君
和田 貞夫君 井上 義久君
北側 一雄君 森本 晃司君
矢追 秀彦君 木島日出夫君
三浦 久君 川端 達夫君
菅 直人君
出席国務大臣
内閣総理大臣 海部 俊樹君
法 務 大 臣 左藤 恵君
外 務 大 臣 中山 太郎君
大 蔵 大 臣 橋本龍太郎君
文 部 大 臣 井上 裕君
運 輸 大 臣 村岡 兼造君
郵 政 大 臣 関谷 勝嗣君
労 働 大 臣 小里 貞利君
建 設 大 臣 大塚 雄司君
自 治 大 臣
国家公安委員会
委員長 吹田 愰君
国 務 大 臣
(内閣官房長官) 坂本三十次君
国 務 大 臣
(総務庁長官) 佐々木 満君
国 務 大 臣
(北海道開発庁
長官)
(沖縄開発庁長
官) 谷 洋一君
国 務 大 臣
(防衛庁長官) 池田 行彦君
国 務 大 臣
(経済企画庁長
官) 越智 通雄君
国 務 大 臣
(環境庁長官) 愛知 和男君
国 務 大 臣
(国土庁長官) 西田 司君
出席政府委員
内閣法制局長官 工藤 敦夫君
内閣法制局第三
部長 津野 修君
自治大臣官房審
議官 田中 宗孝君
自治省行政局選
挙部長 吉田 弘正君
委員外の出席者
自治省行政局選
挙部選挙課長 谷合 靖夫君
自治省行政局選
挙部管理課長 牧之内隆久君
自治省行政局選
挙部政治資金課
長 井戸 敏三君
参 考 人
(前選挙制度審
議会副会長
(東海大学法
学部長)) 佐藤 功君
参 考 人
(前選挙制度審
議会第一委員
会委員長
(慶応義塾大
学法学部長)) 堀江 湛君
政治改革に関す
る特別委員会調
査室長 岩田 脩君
―――――――――――――
委員の異動
九月十三日
辞任 補欠選任
愛野興一郎君 前田 武志君
石井 一君 野中 広務君
石破 茂君 甘利 明君
衛藤 晟一君 細田 博之君
武村 正義君 佐藤謙一郎君
柳沢 伯夫君 岩屋 毅君
綿貫 民輔君 井奥 貞雄君
秋葉 忠利君 細川 律夫君
堀 昌雄君 佐々木秀典君
同日
辞任 補欠選任
甘利 明君 石破 茂君
井奥 貞雄君 綿貫 民輔君
岩屋 毅君 柳沢 伯夫君
佐藤謙一郎君 狩野 勝君
野中 広務君 石井 一君
細田 博之君 衛藤 晟一君
前田 武志君 愛野興一郎君
佐々木秀典君 堀 昌雄君
細川 律夫君 秋葉 忠利君
同日
辞任 補欠選任
狩野 勝君 武村 正義君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出
第一号)
政治資金規正法の一部を改正する法律案(内閣
提出第二号)
政党助成法案(内閣提出第三号)
――――◇―――――
小
小此木彦三郎#1
○小此木委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案、以上三案を一括して議題といたします。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石橋一弥君。
この発言だけを見る →内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案、以上三案を一括して議題といたします。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石橋一弥君。
石
石橋一弥#2
○石橋(一)委員 質問第一陣を承りまして、まことに光栄であります。
そこで、まず吹田自治大臣へでありますが、私は、先週大臣があるところで本問題に対しての御見解を吐露し、その一言一句が私の肺腑に迫る大臣の熱情をお聞きし、感激をいたしました。担当大臣として、まさにそのとおりであると思います。私は同志として、大臣が初一念を貫かれるよう切望をいたします。
そこで総理、私は政治改革には賛成でありますのでも、私が本法案について、私の政治哲学にもとるもの、そして、選挙は選ぶ人と選ばれる人との両面があって成り立つものであります。選挙民が理解に苦しんでいることを質問を申し上げます。私は自民党の政審で十項目にわたって質問をいたしましたが、今回は時間がありません。そこで、三項目についてのみ質問をいたします。お答えはできるだけ簡便にお願いをいたします。
その第一は、憲法と選挙法との関連についてであります。憲法では前文の書き出しに、「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動しこ第十五条の第三項には「公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。」第四十二条、これには「両議院はこ「選挙された議員でこれを組織する。」こうなっておるわけであります。
そこで、今回の選挙法の改正と憲法とのかかわり合いはどう思われますか、お伺いをいたします。
この発言だけを見る →そこで、まず吹田自治大臣へでありますが、私は、先週大臣があるところで本問題に対しての御見解を吐露し、その一言一句が私の肺腑に迫る大臣の熱情をお聞きし、感激をいたしました。担当大臣として、まさにそのとおりであると思います。私は同志として、大臣が初一念を貫かれるよう切望をいたします。
そこで総理、私は政治改革には賛成でありますのでも、私が本法案について、私の政治哲学にもとるもの、そして、選挙は選ぶ人と選ばれる人との両面があって成り立つものであります。選挙民が理解に苦しんでいることを質問を申し上げます。私は自民党の政審で十項目にわたって質問をいたしましたが、今回は時間がありません。そこで、三項目についてのみ質問をいたします。お答えはできるだけ簡便にお願いをいたします。
その第一は、憲法と選挙法との関連についてであります。憲法では前文の書き出しに、「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動しこ第十五条の第三項には「公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。」第四十二条、これには「両議院はこ「選挙された議員でこれを組織する。」こうなっておるわけであります。
そこで、今回の選挙法の改正と憲法とのかかわり合いはどう思われますか、お伺いをいたします。
海
海部俊樹#3
○海部内閣総理大臣 御指摘のように、憲法には選挙によって議員が選ばれるということはきちっと書いてありますし、ただ、それはその法規手続に従って選ばれるということが、これが憲法の精神であろうと思います。したがって、今回お願いしておゑ二法案も、そういった選挙の手続、選挙の方法について述べておるものでありますから、これが憲法違反であるとは私は考えておりません。
この発言だけを見る →石
石橋一弥#4
○石橋(一)委員 御賢知のとおり、比例代表制は昭和五十六年から参議院に取り入れられました。議員立法の発議者は合憲論でありますが、このとき、参考人六人のうち四人は、中西一郎委員の「拘束比例代表というのがいろいろお話ございましたが違憲であるというふうにお考えであるのかどうか。再度イエス・オア・ノーだけお三方にお願いしたいと思います。」速記録であります。
参考人の長谷川正安君は、「この法案の導入の仕方では違憲の疑いが非常に濃いと思います。」そして参考人堀江湛君は、「若干の憲法上の疑義があることは否定できないと思いますが、かといって明瞭な違憲であるという判断もいたしかねる」、こう申し述べております。また参考人佐竹寛君は、「今回の法案につきましてはかなり深い疑義があると申し上げます。」こういうことでございます。
そしてさらに弁護士会では、十五条について、公務員たる個人を取捨選択する自由を国民に保障するものであります、こう明確に答弁もいたしているわけであります。
そのようなことを考えまして、再び総理から御見解をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →参考人の長谷川正安君は、「この法案の導入の仕方では違憲の疑いが非常に濃いと思います。」そして参考人堀江湛君は、「若干の憲法上の疑義があることは否定できないと思いますが、かといって明瞭な違憲であるという判断もいたしかねる」、こう申し述べております。また参考人佐竹寛君は、「今回の法案につきましてはかなり深い疑義があると申し上げます。」こういうことでございます。
そしてさらに弁護士会では、十五条について、公務員たる個人を取捨選択する自由を国民に保障するものであります、こう明確に答弁もいたしているわけであります。
そのようなことを考えまして、再び総理から御見解をいただきたいと思います。
海
海部俊樹#5
○海部内閣総理大臣 参議院に比例代表制度を導入する際のいろいろなやりとりをここで御指摘をいただいたわけでありますが、おっしゃるようにその際、拘束名簿式比例代表制の合憲性、あるいは拘束名簿式比例代表選挙制度と平等原則、結社の自由や信条に関する問題等に絡んで憲法問題があったということは私もよく承知をいたしております。
ただ、今回の場合も、御承知のとおりに、二年有余にわたって政府の選挙制度審議会でもあるいは党内でもいろいろな御議論を各方面から重ねていただいたものを、政府は十二分にこれを参照させていただいて、あらゆる角度から検討をしてこの法案化作業を進めてきたものでありまして、今の問題について憲法違反の問題が起こる、そういった可能性はないと判断をし、法案を作成し提出をさしていただいておるところでございます。
この発言だけを見る →ただ、今回の場合も、御承知のとおりに、二年有余にわたって政府の選挙制度審議会でもあるいは党内でもいろいろな御議論を各方面から重ねていただいたものを、政府は十二分にこれを参照させていただいて、あらゆる角度から検討をしてこの法案化作業を進めてきたものでありまして、今の問題について憲法違反の問題が起こる、そういった可能性はないと判断をし、法案を作成し提出をさしていただいておるところでございます。
石
石橋一弥#6
○石橋(一)委員 私はそうは考えておらないものであります。
そこでさらに、衆議院、参議院との性格と申しますか、国民との密着性について御見解を伺いたいわけですが、時間がありませんので、著名な憲法学者の見解を申し上げてみたいと思います。
宮沢俊義先生でありますが、「全訂日本国憲法」の中で、議員の任期が短い点や解散が認められる点からいって、衆議院の方がより高い程度に国民と直結していると言える、こう言っております。深瀬忠一先生は「日本国憲法における両院制の特色」、この中で、衆議院が四年の任期を解散によって短縮される可能性を持ち、それだけ国民の意思により密着していると解される。佐藤功先生、「日本国憲法概説」の中で、両院のうち、特に衆議院が国民の意思を強く代表するものである、このような意見をそれぞれ述べられているわけであります。
そこで、参議院の比例代表の場合にも申し上げたような各委員の見解が表明されております。さらに衆議院と参議院との比較をいたしますと、衆議院の方がはるかに国民と密着性がある、こういう意見があるわけでありますが、そうしたことを考え合わせてみて、総理の御見解をさらにお願いを申し上げます。
この発言だけを見る →そこでさらに、衆議院、参議院との性格と申しますか、国民との密着性について御見解を伺いたいわけですが、時間がありませんので、著名な憲法学者の見解を申し上げてみたいと思います。
宮沢俊義先生でありますが、「全訂日本国憲法」の中で、議員の任期が短い点や解散が認められる点からいって、衆議院の方がより高い程度に国民と直結していると言える、こう言っております。深瀬忠一先生は「日本国憲法における両院制の特色」、この中で、衆議院が四年の任期を解散によって短縮される可能性を持ち、それだけ国民の意思により密着していると解される。佐藤功先生、「日本国憲法概説」の中で、両院のうち、特に衆議院が国民の意思を強く代表するものである、このような意見をそれぞれ述べられているわけであります。
そこで、参議院の比例代表の場合にも申し上げたような各委員の見解が表明されております。さらに衆議院と参議院との比較をいたしますと、衆議院の方がはるかに国民と密着性がある、こういう意見があるわけでありますが、そうしたことを考え合わせてみて、総理の御見解をさらにお願いを申し上げます。
海
海部俊樹#7
○海部内閣総理大臣 衆議院と参議院の性格あるいは国民との密着性の問題については、いろいろ学者の間にも御議論があることを私もよく承知しておりますし、また例えば、スローガン的にいろいろと衆議院はこう、参議院はこうと言われてきた過去の経緯もよく知っております。
ただ、密着性ということに焦点を当てて物を考えますと、衆議院の場合には解散、総選挙というものも想定されておる。参議院の場合は六年間という長い間、これは解散も全く想定しないで任期というものが設定されておるということもございますし、同時に、衆議院における議院内閣制のもとで政権を獲得することを目指しての選挙、主として政権獲得のための政策論争というものが選挙のときの争点となってきますと、これはやっぱり国民との密着という面においては、衆議院の方がある意味で密着性が強いということになると私もこれは受けとめます。
しかし、国会において二院制度を置いておるというのは、国民生活のために慎重な審議といいますか、あるいはいろいろな意味において衆議院の決定に対して参議院が別の角度から抑制機能を果たすとか、慎重審議をするとかいう性格等もありますし、また、衆議院が選挙等の真っ最中に、もし国会が開かれなければならない、意思を決めなきゃならぬというときの緊急集会の制度等も決めであることなどから衆参のこの性格の違いは出てきておるものである、こう考えますが、密着性は衆議院の方が高いのではないかと、私もそう判断しております。
この発言だけを見る →ただ、密着性ということに焦点を当てて物を考えますと、衆議院の場合には解散、総選挙というものも想定されておる。参議院の場合は六年間という長い間、これは解散も全く想定しないで任期というものが設定されておるということもございますし、同時に、衆議院における議院内閣制のもとで政権を獲得することを目指しての選挙、主として政権獲得のための政策論争というものが選挙のときの争点となってきますと、これはやっぱり国民との密着という面においては、衆議院の方がある意味で密着性が強いということになると私もこれは受けとめます。
しかし、国会において二院制度を置いておるというのは、国民生活のために慎重な審議といいますか、あるいはいろいろな意味において衆議院の決定に対して参議院が別の角度から抑制機能を果たすとか、慎重審議をするとかいう性格等もありますし、また、衆議院が選挙等の真っ最中に、もし国会が開かれなければならない、意思を決めなきゃならぬというときの緊急集会の制度等も決めであることなどから衆参のこの性格の違いは出てきておるものである、こう考えますが、密着性は衆議院の方が高いのではないかと、私もそう判断しております。
石
石橋一弥#8
○石橋(一)委員 総理の見解と私の見解は異なっているわけであります。
ただ、四十三条も「選挙された議員」となっております。決して政党とはなっておりません。議員となっております。特にまた十五条は、公務員の選挙について、特別職の私たちの場合であります、「公務員の選挙についてはこ「普通選挙を保障する。」となっていますね。この読み方の問題であります。私は決して違憲とまでは言い切っておりません。ただ、このような違憲の疑いが非常に強いとか、あるいは憲法上の疑義があることは否定できないとか、かなり深い疑義があるとか、このような疑いのことが学者先生方も述べられているわけであります。今のこの問題について最高裁の判断は一回も受けておりません。
ただ、私の申し上げたいことは、疑いのあるようなものをあえて立法措置を行う、これがもし最高裁判断が後に出てまいった場合どのようなことになるのか全く私はそのようなことを考えると恐ろしいわけであります。
そこで総理、その疑いのあるものをなぜ立法をしようとなさるのか。もしものときのことをお考えになったことがあるでしょうか。その点について、再三再四恐縮でありますが、御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →ただ、四十三条も「選挙された議員」となっております。決して政党とはなっておりません。議員となっております。特にまた十五条は、公務員の選挙について、特別職の私たちの場合であります、「公務員の選挙についてはこ「普通選挙を保障する。」となっていますね。この読み方の問題であります。私は決して違憲とまでは言い切っておりません。ただ、このような違憲の疑いが非常に強いとか、あるいは憲法上の疑義があることは否定できないとか、かなり深い疑義があるとか、このような疑いのことが学者先生方も述べられているわけであります。今のこの問題について最高裁の判断は一回も受けておりません。
ただ、私の申し上げたいことは、疑いのあるようなものをあえて立法措置を行う、これがもし最高裁判断が後に出てまいった場合どのようなことになるのか全く私はそのようなことを考えると恐ろしいわけであります。
そこで総理、その疑いのあるものをなぜ立法をしようとなさるのか。もしものときのことをお考えになったことがあるでしょうか。その点について、再三再四恐縮でありますが、御答弁をいただきたいと思います。
海
海部俊樹#9
○海部内閣総理大臣 前段の、選挙されるのは政党でなくて議員だという点は、私も全くそう思います。議員が志を同じくし、同じ政策を持つ者がそれを訴えて選挙をして選ばれるわけで、これは議員が選ばれる。
それからもう一つは、憲法違反の疑いのあるかもしれないような法案を出すのはどうなのかという角度の御質問だと思いますけれども、憲法違反になるのかどうか疑いがあるかどうかということについては、政府部内でも、先ほど申し上げたようにいろいろきょうまでの議論や経緯等を踏まえて慎重に判断しました結果、これは、この制度は憲法違反の疑いはないということを判断しましたから三法案として出させていただいだわけであります。
憲法違反かどうかということは、これは委員、百も御承知のことと思いますが、憲法八十一条の違憲立法審査権において最高裁判所がきちっとこれは違憲であるという判断をされれば、それに対して行政府は従わなければならぬことになるのでしょうけれども、それは理論的の問題であり、それを出す前の今の段階で、政府が憲法違反の疑いがあるかもしれないけれども、でも出そうというようなことでは決してありません。その点については、必要でございましたら法制局長官からお答えをさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →それからもう一つは、憲法違反の疑いのあるかもしれないような法案を出すのはどうなのかという角度の御質問だと思いますけれども、憲法違反になるのかどうか疑いがあるかどうかということについては、政府部内でも、先ほど申し上げたようにいろいろきょうまでの議論や経緯等を踏まえて慎重に判断しました結果、これは、この制度は憲法違反の疑いはないということを判断しましたから三法案として出させていただいだわけであります。
憲法違反かどうかということは、これは委員、百も御承知のことと思いますが、憲法八十一条の違憲立法審査権において最高裁判所がきちっとこれは違憲であるという判断をされれば、それに対して行政府は従わなければならぬことになるのでしょうけれども、それは理論的の問題であり、それを出す前の今の段階で、政府が憲法違反の疑いがあるかもしれないけれども、でも出そうというようなことでは決してありません。その点については、必要でございましたら法制局長官からお答えをさせていただきたいと思います。
石
石橋一弥#10
○石橋(一)委員 時間がありません。この問題、見解の相違であるわけでありますから、時間がもし許されるならば本会期中に参考人の要請をいたしたいと思います。よろしくお願いを申し上げます。
そこで、次の問題についてでありますが、これは私の全くの政治に対する、あるいは日本の文化に対する哲学であります。
我が国の文化と選挙との関係でありますが、党を選ぶか人を選ぶかの問題であります。古来、我が国はやおよろずの神の精神であります。一神教ではありません。一人一人の人格を重んずる思想です。これが我が国の精神文化の基本であります。ゲルマン民族は、その論理性からいって人より党、つまり組織を選ぶでしょう。我が国は組織、党より個人を神として選ぶでありましょう。この考え方が、明治以来三十九回の選挙の中で二十二回は中選挙区制であります。残りの十六回が小選挙区と大選挙区とであります。総理の、日本の文化論と選挙との関連性をまず第一にお尋ねをいたします。
この発言だけを見る →そこで、次の問題についてでありますが、これは私の全くの政治に対する、あるいは日本の文化に対する哲学であります。
我が国の文化と選挙との関係でありますが、党を選ぶか人を選ぶかの問題であります。古来、我が国はやおよろずの神の精神であります。一神教ではありません。一人一人の人格を重んずる思想です。これが我が国の精神文化の基本であります。ゲルマン民族は、その論理性からいって人より党、つまり組織を選ぶでしょう。我が国は組織、党より個人を神として選ぶでありましょう。この考え方が、明治以来三十九回の選挙の中で二十二回は中選挙区制であります。残りの十六回が小選挙区と大選挙区とであります。総理の、日本の文化論と選挙との関連性をまず第一にお尋ねをいたします。
海
海部俊樹#11
○海部内閣総理大臣 この問題は非常に、個人的な石橋議員の考え方というのは、私もかつて文教委員会で何回も御議論を承ったり、議員の物の考え方は重々承知をいたしておりますし、それはとうといものだと思いますが、日本の文化や日本の歴史や伝統の中に、おっしゃるようにいろいろなやおよろずの神がある。言われることは、和をもってたっとしとなすとよく言われますが、逆らわざることをもって旨とするというのが和をもってたっとしとするの後の句でございます。そしていろいろなことを言いながら、いろいろな意見を述べながら和を求めて、そして逆らわないことをもって常とするという思想、考え方の中から、この文化や歴史や伝統というものが生まれてきた一面があるということは私もよく承知しております。
しかし、近代的な民主主義になりますと、やっぱり国民一人一人の主権、意見というものによって選挙の制度というものが構築され、そこから政権というものが生まれ、そしてそれによって政治が行われるということになってきておるわけでありますから、これはお答えになったかならぬか知りませんけれども、皆さんの意見を吸い上げて集めて、自民党もきょうまで国民の支持をいただきながら政策努力をすることができたのであるし、またそれが今の日本の文化のあらわれた結果ではないか、こう思っております。
この発言だけを見る →しかし、近代的な民主主義になりますと、やっぱり国民一人一人の主権、意見というものによって選挙の制度というものが構築され、そこから政権というものが生まれ、そしてそれによって政治が行われるということになってきておるわけでありますから、これはお答えになったかならぬか知りませんけれども、皆さんの意見を吸い上げて集めて、自民党もきょうまで国民の支持をいただきながら政策努力をすることができたのであるし、またそれが今の日本の文化のあらわれた結果ではないか、こう思っております。
石
石橋一弥#12
○石橋(一)委員 ありがとうございます。
ただ、選挙民の立場に今なってみますと、同じ党の中でも、AはよいけれどもBはだめだという判断、すなわち中選挙区制が議会発足後約百年を超える中で六十六年も続いたことは、まさに組織でなく人を選ぶという日本の精神文化のあらわれだと思います。総理のおっしゃる新たなものを求めて、これもわかりますが、世界の中で各国境の垣根が狭くなればなるほど、私は、みずからの国、みずからの民族の文化というものをきちっと、哲学というものをきちっと打ち出していくことが国際社会の中における日本国の立場であろう、いつもそう考えております。
再びそのような長い時間、中選挙区制を選んでまいったもの、これについて、もう一歩突っ込んで総理の御見解をお伺いいたします。
この発言だけを見る →ただ、選挙民の立場に今なってみますと、同じ党の中でも、AはよいけれどもBはだめだという判断、すなわち中選挙区制が議会発足後約百年を超える中で六十六年も続いたことは、まさに組織でなく人を選ぶという日本の精神文化のあらわれだと思います。総理のおっしゃる新たなものを求めて、これもわかりますが、世界の中で各国境の垣根が狭くなればなるほど、私は、みずからの国、みずからの民族の文化というものをきちっと、哲学というものをきちっと打ち出していくことが国際社会の中における日本国の立場であろう、いつもそう考えております。
再びそのような長い時間、中選挙区制を選んでまいったもの、これについて、もう一歩突っ込んで総理の御見解をお伺いいたします。
海
海部俊樹#13
○海部内閣総理大臣 今おっしゃったように、国際社会の中で日本国の立場をどうするかということを確立していかなきゃならぬと委員もおっしゃったわけでありますけれども、まさにそうだと思います。したがいまして、この大きく移り変わる国際社会の中で、この政党はこういったことを考えておる、この政党はこういったことを考えておる、国際協力のあり方一つをとらえても、いろいろ政党間には考えの差も出てきております。
そういったときに、国民の皆さんの側からはどうするかということになりますと、それはもちろん人も大事でありますし、同時に自由民主党の公認になってお出いただく方は、石橋議員初めみんな人としては党が責任を持ってこれは公認をし御推薦をする、我々の政策はこれであるということを国民の皆さんに訴えるようにするということは、より鮮明な選択をお願いすることができるようになるのではないか。私はそういう意味で、国として今後向かっていかなきゃならぬ将来に向かっての的確な立場とか、意思とか、考え方とか、哲学というものも志を同じくして訴えていけるようになっていかなければならない。選挙というものは、国民の皆さんとの接点はまさにそういうところに生まれてくるべきである、こう信じております。
この発言だけを見る →そういったときに、国民の皆さんの側からはどうするかということになりますと、それはもちろん人も大事でありますし、同時に自由民主党の公認になってお出いただく方は、石橋議員初めみんな人としては党が責任を持ってこれは公認をし御推薦をする、我々の政策はこれであるということを国民の皆さんに訴えるようにするということは、より鮮明な選択をお願いすることができるようになるのではないか。私はそういう意味で、国として今後向かっていかなきゃならぬ将来に向かっての的確な立場とか、意思とか、考え方とか、哲学というものも志を同じくして訴えていけるようになっていかなければならない。選挙というものは、国民の皆さんとの接点はまさにそういうところに生まれてくるべきである、こう信じております。
石
石橋一弥#14
○石橋(一)委員 もう一点ですが、総理御承知のとおり、現在、世界は緩やかな連合、そして党や組織のたがはできるだけ緩めよう、独裁の芽はつまんでおこうという動きであります。どうして日本が世界の潮流に逆らって、せっかくとうとい日本の精神文化があるにもかかわらず小選挙区すなわち党の独裁を強くする方向を選択するのでしょうか。もう一度、文相を二度もおやりになった総理であります、このことについて総理の御見解をさらにお願いをいたします。
この発言だけを見る →海
海部俊樹#15
○海部内閣総理大臣 文相をおやりになった石橋議員からの御質問でありますから、どう答えましょうか。これは、独裁をねらうとおっしゃるけれども、それは一人の権力者が国の中に独裁的な権力を強制しようとしたことが間違いてあったというので、近くはソ連の政変の問題から、東欧諸国の政変の問題から、いろいろ起こっているああいった独裁がいけないという点は、私は石橋議員と全く同感であります。独裁をしてはいけないというのはそのとおりです。
したがって、独裁をやらせないようにするために民主主義の制度があり、そこに政党政治があり、そして一党だけでいろいろなことをしないために、与野党でいろいろと議論をして、その手続が決まっておるのが民主主義のルールだと思いますから、私は独裁をしておるとか独裁をしようとかいう発想はかけらもありませんし、また世界はその独裁を否定する方向に動いておることは間違いございません。
しかし、大切なことは、国家というものがあります以上、国家が対外的な問題を考えていかなければならぬ。これからは国民生活の向上だけではいけないと思うのです。特に日本の場合、戦後きょうまで、世界の片隅で小ぢんまりとみずからの国の幸せだけを追求すればいいではないか、額に汗して働いて豊かになろう、人に迷惑をかけなければいいと言っておったのでは、国際社会において名誉ある一員になれない。そこで、憲法の前文にも書いてありますように、国際社会において名誉ある地位を占め、平和の理念を達成していこうと思えば、何らかの意思決定をして、そして国が出ていかなきゃなりません。意思決定をするための努力というのは、やはりそれぞれの政策になってくるわけではないでしょうか。
そういったことを決めるためにどうするか、そういった政権を選ぶための選挙の仕組みはどうなるかということになってきますと、なるべく政党中心の、そして政策が中心になってくるような争いの中から、論争の中から、選択の中から生まれてくる意思をきちっと立てていこうというのでありますから、独裁の方向に向かって進むというのとは、これは次元の違う、視点の違う角度の問題ですから、選挙の手続というものは政党中心にしていきたいというのは、それは間違いなかろう、私はそう確信をいたしております。
この発言だけを見る →したがって、独裁をやらせないようにするために民主主義の制度があり、そこに政党政治があり、そして一党だけでいろいろなことをしないために、与野党でいろいろと議論をして、その手続が決まっておるのが民主主義のルールだと思いますから、私は独裁をしておるとか独裁をしようとかいう発想はかけらもありませんし、また世界はその独裁を否定する方向に動いておることは間違いございません。
しかし、大切なことは、国家というものがあります以上、国家が対外的な問題を考えていかなければならぬ。これからは国民生活の向上だけではいけないと思うのです。特に日本の場合、戦後きょうまで、世界の片隅で小ぢんまりとみずからの国の幸せだけを追求すればいいではないか、額に汗して働いて豊かになろう、人に迷惑をかけなければいいと言っておったのでは、国際社会において名誉ある一員になれない。そこで、憲法の前文にも書いてありますように、国際社会において名誉ある地位を占め、平和の理念を達成していこうと思えば、何らかの意思決定をして、そして国が出ていかなきゃなりません。意思決定をするための努力というのは、やはりそれぞれの政策になってくるわけではないでしょうか。
そういったことを決めるためにどうするか、そういった政権を選ぶための選挙の仕組みはどうなるかということになってきますと、なるべく政党中心の、そして政策が中心になってくるような争いの中から、論争の中から、選択の中から生まれてくる意思をきちっと立てていこうというのでありますから、独裁の方向に向かって進むというのとは、これは次元の違う、視点の違う角度の問題ですから、選挙の手続というものは政党中心にしていきたいというのは、それは間違いなかろう、私はそう確信をいたしております。
石
石橋一弥#16
○石橋(一)委員 この問題、全く文化論の問題であります。
時間があとわずかになっておりますので、次に移らせていただきます。
これは最後でありますが、小選挙区とお金の問題についてであります。私は、村会議員を振り出しとしてはい上がってまいった者であります。国会議員より県議会議員、県議より市町村会議員の方が、はっきり申し上げますが、一票当たりの選挙費用が高いのは常識であります。この点につきましては、これは自治大臣も同じように町長さんから参ったものでありますから、自治大臣の御見解をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →時間があとわずかになっておりますので、次に移らせていただきます。
これは最後でありますが、小選挙区とお金の問題についてであります。私は、村会議員を振り出しとしてはい上がってまいった者であります。国会議員より県議会議員、県議より市町村会議員の方が、はっきり申し上げますが、一票当たりの選挙費用が高いのは常識であります。この点につきましては、これは自治大臣も同じように町長さんから参ったものでありますから、自治大臣の御見解をいただきたいと思います。
吹
吹田愰#17
○吹田国務大臣 石橋先生にお答えいたしますが、私は、選挙に金のかかるということよりは、いわゆる政治活動の日常の経費というものが問題であるということに多くの焦点が合わされておるわけでありまして、それがひいては選挙につながっていく、こういうことになるものだと思っているわけであります。
したがいまして、今度の改正しようとする考え方というものは、政党本位にあるいは政策本位という、総理が非常に言われますが、この考え方に立脚して政党政治というものを確立しようということになりますと、個人からの支出というものは私は大幅に減るであろうという前提に立ってはおりますが、今言われるいわゆる選挙制度の中で、小さな市町村会議員と県会議員と国会議員、その単位の問題からの単価が云々という問題については、それはもう千差万別でありまして、私は一概にどうだこうだということをこの場で選挙について決めるということはあり得ない。選挙そのものは、これはもう法定選挙費用でいっているわけでありますから、日常の政治活動の問題について、小さい範囲であればたくさん要るではないか、割合と単価としてはたくさん要るではないかということについては決して私は否定するわけではございません。けれども、まあ一応今回はそういった意味で政党中心で進めていくんだということになってまいりますると、個人の支出というものは大幅に削減されていく、それが政治の浄化につながっていくんだ、こういうことでこの問題に力を入れておるところであります。
この発言だけを見る →したがいまして、今度の改正しようとする考え方というものは、政党本位にあるいは政策本位という、総理が非常に言われますが、この考え方に立脚して政党政治というものを確立しようということになりますと、個人からの支出というものは私は大幅に減るであろうという前提に立ってはおりますが、今言われるいわゆる選挙制度の中で、小さな市町村会議員と県会議員と国会議員、その単位の問題からの単価が云々という問題については、それはもう千差万別でありまして、私は一概にどうだこうだということをこの場で選挙について決めるということはあり得ない。選挙そのものは、これはもう法定選挙費用でいっているわけでありますから、日常の政治活動の問題について、小さい範囲であればたくさん要るではないか、割合と単価としてはたくさん要るではないかということについては決して私は否定するわけではございません。けれども、まあ一応今回はそういった意味で政党中心で進めていくんだということになってまいりますると、個人の支出というものは大幅に削減されていく、それが政治の浄化につながっていくんだ、こういうことでこの問題に力を入れておるところであります。
石
石橋一弥#18
○石橋(一)委員 ただいまの問題、それこそ裏の話はこういうところではやるべきではないということ、私も十分承知をいたしておりますのでも、選挙になりますといその地域が目に見えてまいった場合は、ただ立候補することに意義があるだけでなく、どうしても当選をせねばみずからの政治信条が貫かれないという場合、目に入ってきた場合は、どうしても選挙費用が余計かかってきておるのは、これはもう現実の姿である、こう私は考えております。
そこで、ここに、先輩各位の小選挙区の弊害と金についての意見が今までも多く出されております。その中の有名人の意見だけを取り上げてまいったわけであります。
例えば大正八年の改正、いずれも速記録からであります。中身が大変長うございますので要約をいたしますと、小選挙区になれば必ず醜い争いになる、この弊風を除去するには選挙区を拡大する以外はない、小選挙区に対しての植原悦二郎先生の御意見であります。
同じく大正八年の改正、これは三木武吉先生の御意見であります。小選挙であるからといって費用が少ないということは言い得ないとえんきょくにあらわしております。
次に、大正十四年の改正、これは若槻礼次郎内務大臣の見解であります。このときは御承知のとおり中選挙区制をとり、しかも国民全部に選挙権を与えた大改正のときです。その中の一節に、「実験ノ結果ニ体依ルト、小選挙区ノ方ガトウモ競争ガ測烈デアッテ、時ニ体ルト暴力ヲ用ユルヤウナコトガ、大選挙区ヨリ小選挙区ノ方ガ多イ、サウ云フ点ハ小選挙区制ノ弊害デアラウト思ヒマスここう述べられております。
次に、昭和二十二年の改正、これは御承知のとおり中選挙区をずっとやってきて、昭和二十一年に一回だけどういうわけか大選挙区、私もよく覚えておりますが、大選挙区は二十一年に一回やりました。そして、その大選挙区からまた中選挙区に返ったときのことであります。議員立法であります。小沢佐重喜先生、前自民党幹事長小沢一郎先生の父親であります。「その欠陥の第一は、選挙区域が非常に狭小でありますので、その区域内の地方的人物のみが多く選出されまして、中央政治界に活動する大人物が、当選困難であったということであります。」「第二は、選挙抗争が非常に激烈になりまして、その結果は当然の事実であるところの、情実と投票買収という点が横行することに相なってまいっておつたのであります。」そしてさらに「議員の行動が常に地方的問題にのみ傾きまして、やゝともしますと中央の問題には、きわめて冷淡であるというような欠点を有しておつたのであります。」これはたくさん先輩各位が、あるいは学者先生方が言っております。
このような問題、この先輩の貴重な御意見を総理はいかが受けとめていらっしゃるでしょうか。
この発言だけを見る →そこで、ここに、先輩各位の小選挙区の弊害と金についての意見が今までも多く出されております。その中の有名人の意見だけを取り上げてまいったわけであります。
例えば大正八年の改正、いずれも速記録からであります。中身が大変長うございますので要約をいたしますと、小選挙区になれば必ず醜い争いになる、この弊風を除去するには選挙区を拡大する以外はない、小選挙区に対しての植原悦二郎先生の御意見であります。
同じく大正八年の改正、これは三木武吉先生の御意見であります。小選挙であるからといって費用が少ないということは言い得ないとえんきょくにあらわしております。
次に、大正十四年の改正、これは若槻礼次郎内務大臣の見解であります。このときは御承知のとおり中選挙区制をとり、しかも国民全部に選挙権を与えた大改正のときです。その中の一節に、「実験ノ結果ニ体依ルト、小選挙区ノ方ガトウモ競争ガ測烈デアッテ、時ニ体ルト暴力ヲ用ユルヤウナコトガ、大選挙区ヨリ小選挙区ノ方ガ多イ、サウ云フ点ハ小選挙区制ノ弊害デアラウト思ヒマスここう述べられております。
次に、昭和二十二年の改正、これは御承知のとおり中選挙区をずっとやってきて、昭和二十一年に一回だけどういうわけか大選挙区、私もよく覚えておりますが、大選挙区は二十一年に一回やりました。そして、その大選挙区からまた中選挙区に返ったときのことであります。議員立法であります。小沢佐重喜先生、前自民党幹事長小沢一郎先生の父親であります。「その欠陥の第一は、選挙区域が非常に狭小でありますので、その区域内の地方的人物のみが多く選出されまして、中央政治界に活動する大人物が、当選困難であったということであります。」「第二は、選挙抗争が非常に激烈になりまして、その結果は当然の事実であるところの、情実と投票買収という点が横行することに相なってまいっておつたのであります。」そしてさらに「議員の行動が常に地方的問題にのみ傾きまして、やゝともしますと中央の問題には、きわめて冷淡であるというような欠点を有しておつたのであります。」これはたくさん先輩各位が、あるいは学者先生方が言っております。
このような問題、この先輩の貴重な御意見を総理はいかが受けとめていらっしゃるでしょうか。
海
海部俊樹#19
○海部内閣総理大臣 今お読みになったような御意見が先輩にあったことも私はよく承知をいたしておりますし、物事をそういった角度から体験されて、そういったお考えを述べられたということも私もよく理解をさせていただきます。
しかし、私もいろいろと先輩方の発言や小選挙区に対する御意見をずっと読ませていただきましたけれども、恐縮ですけれども、それと全く違う御意見も実は随分あるわけでありまして、具体的なお名前をここで申し上げませんけれども、選挙区に金と時間をとられ過ぎて国政に熱中できないのは問題だから、私は小選挙区制が必要であると常に強調しているんだということは、もう二十年も前に我が党の大先輩が言っておられることでありますし、また、いろいろ組織、組織と言っても党のものではなく議員個人のものなんだ、中選挙区制では自民党同士の足の引っ張り合いに金がかかり、党対党にしなければならない、小選挙区制にすれば金がかからなくなる、これも有名な方が言っておられることです、個人名はきょうはもう言うことやめますけれども。
また、ごく最近でも、テレビに出られたある有名な方が、正直言ってここまでお金がかかる制度では、これは長続きしない、代がわりしたらこのままではもたないだろう、やっぱりそれは直していかなければならない、私がいろいろ読みました限りでも数限りなく違うものもございます。
そしてもう一つは、当時行われました小選挙区の経験というのは、たしか明治二十二年から始まった小選挙区、大正八年からの小選挙区、そのときは今のような普通選挙じゃありませんから、限定選挙の制度とでも申しましょうか、特定の限度の納税額以上の人でないと選挙に参加できなかったというような、今とは全く違う社会の事情や実情もございます。
また、委員御指摘になった大選挙区になったときは、連記制をいたしましたがために、連記制では責任の明確化、いろいろなことがならない、委員おっしゃるように議員を選ぶということでありますが、複数の議員を連記したのでは責任の明確化がないという反省等もあってあれは中止になったものと私も受けとめておりまして、そのときどきの事情によって、いろいろな角度から物を見ますと、物には光の面も影の面も、いろんな角度がございます。視点によっていろいろな意見のあるということは率直に私も受けとめさしていただいて、それらを総合的に判断して、今日から未来に向けてどのようなふうにするのがいいかという点に絞っての制度の改革でございます。どうぞ御理解をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →しかし、私もいろいろと先輩方の発言や小選挙区に対する御意見をずっと読ませていただきましたけれども、恐縮ですけれども、それと全く違う御意見も実は随分あるわけでありまして、具体的なお名前をここで申し上げませんけれども、選挙区に金と時間をとられ過ぎて国政に熱中できないのは問題だから、私は小選挙区制が必要であると常に強調しているんだということは、もう二十年も前に我が党の大先輩が言っておられることでありますし、また、いろいろ組織、組織と言っても党のものではなく議員個人のものなんだ、中選挙区制では自民党同士の足の引っ張り合いに金がかかり、党対党にしなければならない、小選挙区制にすれば金がかからなくなる、これも有名な方が言っておられることです、個人名はきょうはもう言うことやめますけれども。
また、ごく最近でも、テレビに出られたある有名な方が、正直言ってここまでお金がかかる制度では、これは長続きしない、代がわりしたらこのままではもたないだろう、やっぱりそれは直していかなければならない、私がいろいろ読みました限りでも数限りなく違うものもございます。
そしてもう一つは、当時行われました小選挙区の経験というのは、たしか明治二十二年から始まった小選挙区、大正八年からの小選挙区、そのときは今のような普通選挙じゃありませんから、限定選挙の制度とでも申しましょうか、特定の限度の納税額以上の人でないと選挙に参加できなかったというような、今とは全く違う社会の事情や実情もございます。
また、委員御指摘になった大選挙区になったときは、連記制をいたしましたがために、連記制では責任の明確化、いろいろなことがならない、委員おっしゃるように議員を選ぶということでありますが、複数の議員を連記したのでは責任の明確化がないという反省等もあってあれは中止になったものと私も受けとめておりまして、そのときどきの事情によって、いろいろな角度から物を見ますと、物には光の面も影の面も、いろんな角度がございます。視点によっていろいろな意見のあるということは率直に私も受けとめさしていただいて、それらを総合的に判断して、今日から未来に向けてどのようなふうにするのがいいかという点に絞っての制度の改革でございます。どうぞ御理解をいただきたいと思います。
石
石橋一弥#20
○石橋(一)委員 今の問題も、大正十四年は普選であります。昭和二十一年も普選のときであります。その意見の開陳を主としたはずでありますのでも、既に時間が参ったのでやめさせていただきます。
私は、小選挙区になりますと、立法の考え方の根底にあるもの、この思想が揺るがせられてしまうのではないか、たくさんの無所属の人が立候補するようになってしまいやしないかな、このような考えてあります。私の考えは、国会が昭和六十年、六十一年、定数是正の決議をやっております、そして英国が一八八三年に制定した選挙における腐敗、違法行為を一層効果的に防止するための法律、このようなものを組み合わせていった方がいいのではないかな、こんなような考え方を持っているものであります。政治改革そのものには賛成であります。
以上、時間が参りましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →私は、小選挙区になりますと、立法の考え方の根底にあるもの、この思想が揺るがせられてしまうのではないか、たくさんの無所属の人が立候補するようになってしまいやしないかな、このような考えてあります。私の考えは、国会が昭和六十年、六十一年、定数是正の決議をやっております、そして英国が一八八三年に制定した選挙における腐敗、違法行為を一層効果的に防止するための法律、このようなものを組み合わせていった方がいいのではないかな、こんなような考え方を持っているものであります。政治改革そのものには賛成であります。
以上、時間が参りましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。
小
野
野呂田芳成#22
○野呂田委員 言うまでもなく、政治改革は行政改革と並んで不断に必要であります。特に、衆議院選挙のたびに指摘される一票の重みの格差に関する憲法違反の実態の是正は、これは立法府の自浄作用として早急に実現しなければ、是正しなければいけない問題であると思います。
さらにまた、政治家の倫理、政治の倫理の確立というものはまさに喫緊の要務であると思います。
今から二千五百年前に孔子と子貢の有名な政治問答があります。子貢が孔子に政治の要請を尋ねたのに対しまして、孔子は、食糧を満たし、軍備を満たし、国民の信頼を得ることだと教えております。子貢がその三つのうちどうしても切り捨てなければいけないときに何を捨てるかと聞いたのに対して、孔子は、まず軍備を捨て去れと教えております。そして、さらに子貢が、残った二つのうちどれかをどうしても切り捨てなければいけないときは何を捨てるかという重ねての問いに対し、孔子は食糧を捨て去れと教えております。しかし、残った国民の信頼、国民に対する信頼というものだけは、これを捨てると国家の政治が成り立たない、こう教えております。
今国民の信頼を政治が失い、核をもって覇権を支えているというこの時期に、私どもはこの二千五百年前の孔子の言葉をまことに粛然として厳しく受け取らなければいけないものだと思います。そういう意味で、総理が政治の改革に大変強い情熱を示されるということに対しては敬意を表するものであります。また、このたびの政治改革の三法案に対して汗を流された関係者の皆さん方には、心から敬意を表するものであります。しかしながら、現在提出されている三法案については、幾つかの指摘されなければいけない問題が私はあると思っております。
時間の制約上、小選挙区比例代表並立制の問題に絞って総理に御質問をいたしたいと思います。
まず、選挙制度審議会の答申によれば、この小選挙区制度というものは国民の政権選択の意思を明らかにし、そして、政権交代の可能性を高め、政局が安定する、こう書いてありますが、私は、この審議会の答申の基本理念がまことに矛盾したものであると考えております。政権交代の可能性が高くて政権がいつもかわるということであれば、政権が安定し政局が安定するということはいかなることか。この矛盾する理念を平気で並べているこの審議会の答申に対しまして、私は、こういう矛盾するものに基づいた小選挙区制というものに大変大きな疑義を持っているものでありますが、この点に対する総理のまずお考え方を承っておきたいと思います。
この発言だけを見る →さらにまた、政治家の倫理、政治の倫理の確立というものはまさに喫緊の要務であると思います。
今から二千五百年前に孔子と子貢の有名な政治問答があります。子貢が孔子に政治の要請を尋ねたのに対しまして、孔子は、食糧を満たし、軍備を満たし、国民の信頼を得ることだと教えております。子貢がその三つのうちどうしても切り捨てなければいけないときに何を捨てるかと聞いたのに対して、孔子は、まず軍備を捨て去れと教えております。そして、さらに子貢が、残った二つのうちどれかをどうしても切り捨てなければいけないときは何を捨てるかという重ねての問いに対し、孔子は食糧を捨て去れと教えております。しかし、残った国民の信頼、国民に対する信頼というものだけは、これを捨てると国家の政治が成り立たない、こう教えております。
今国民の信頼を政治が失い、核をもって覇権を支えているというこの時期に、私どもはこの二千五百年前の孔子の言葉をまことに粛然として厳しく受け取らなければいけないものだと思います。そういう意味で、総理が政治の改革に大変強い情熱を示されるということに対しては敬意を表するものであります。また、このたびの政治改革の三法案に対して汗を流された関係者の皆さん方には、心から敬意を表するものであります。しかしながら、現在提出されている三法案については、幾つかの指摘されなければいけない問題が私はあると思っております。
時間の制約上、小選挙区比例代表並立制の問題に絞って総理に御質問をいたしたいと思います。
まず、選挙制度審議会の答申によれば、この小選挙区制度というものは国民の政権選択の意思を明らかにし、そして、政権交代の可能性を高め、政局が安定する、こう書いてありますが、私は、この審議会の答申の基本理念がまことに矛盾したものであると考えております。政権交代の可能性が高くて政権がいつもかわるということであれば、政権が安定し政局が安定するということはいかなることか。この矛盾する理念を平気で並べているこの審議会の答申に対しまして、私は、こういう矛盾するものに基づいた小選挙区制というものに大変大きな疑義を持っているものでありますが、この点に対する総理のまずお考え方を承っておきたいと思います。
海
海部俊樹#23
○海部内閣総理大臣 率直に申し上げますけれども、政権を交代する、そういった具体的な問題に直接この選挙制度というものが影響し作用するものとは、これは答申でも言っておらないわけでありますが、今の制度でいくと、今の中選挙区制度でいくと、百三十の選挙区に、複数候補をそれぞれの選挙区に選挙のとき野党がお立てになりませんから、全員当選したって過半数にはなりませんので、だから三百の小選挙区になれば、その小選挙区の民意は敏感に反映するので政権交代の抽象的可能性が生まれてくるということを答申はきちっと書いておるわけでありますし、また議会制民主主義というのは政権交代を前提としてのいろいろな議論でありますから、そういった抽象的可能性というものが生じてくるようなことを奨励するためにはこうしなければならぬということを述べておるわけでありまして、私はその意味で、この答申の指さす方向が矛盾しておるものだとは考えません。
同時に、小選挙区だけにしますと、今いろいろなところで議論になっておりますように、これは政権交代の抽象的可能性も奪うのではないかという御議論もございます。それは現実に小選挙区制度だけをとっておる諸外国でも政権交代は行われてきたわけでありますけれども、しかしその意見を聞いて、比例代表も加味することによっていろいろな角度からの民意の反映を生かしていこうというんですから、少なくとも政治が緊張状態になることは間違いありませんし、私ども政府・与党として見れば、今のままの中選挙区では候補者を立てない限り政権交代の具体的な可能性はないけれども、しかし抽象的可能性が出てくるような制度、仕組みになるんだということを指摘されれば、率直に言って厳しい選択になると思います。いつでもその可能性の中へ入っていかなければならぬわけですが、それは国民の皆さんの民意を尊重した政策努力によって、努力を続けていくということによって解決をしていくべき問題だ、別の次元の問題だと受けとめて、この答申を受けておるわけでございます。
この発言だけを見る →同時に、小選挙区だけにしますと、今いろいろなところで議論になっておりますように、これは政権交代の抽象的可能性も奪うのではないかという御議論もございます。それは現実に小選挙区制度だけをとっておる諸外国でも政権交代は行われてきたわけでありますけれども、しかしその意見を聞いて、比例代表も加味することによっていろいろな角度からの民意の反映を生かしていこうというんですから、少なくとも政治が緊張状態になることは間違いありませんし、私ども政府・与党として見れば、今のままの中選挙区では候補者を立てない限り政権交代の具体的な可能性はないけれども、しかし抽象的可能性が出てくるような制度、仕組みになるんだということを指摘されれば、率直に言って厳しい選択になると思います。いつでもその可能性の中へ入っていかなければならぬわけですが、それは国民の皆さんの民意を尊重した政策努力によって、努力を続けていくということによって解決をしていくべき問題だ、別の次元の問題だと受けとめて、この答申を受けておるわけでございます。
野
野呂田芳成#24
○野呂田委員 答申を読んでみると、総理の御答弁にかかわりませず、私は、小選挙区制につきまして三つの特性が書かれていると思います。その第一は政党本位、政策本位の選挙ができるということ、第二は政権交代の可能性を高めるということ、第三は政局の安定が期せられるということだと思いますのでありますから、そういう意味でこの基本理念は、私は明らかに、政権交代が容易になれば政局は不安定になるという、その矛盾というものはどうしてもこの答申の中に内在をしている。ただいまの総理の説明では全く納得することはできません。
そこで、私は、過去の日本の政治について考えてみる必要があると思います。
先ほど来総理も触れられておりましたが、日本は明治二十二年から三十三年までの間小選挙区を実施しました。この十一年の間に内閣が九代もかわっております。また、大正八年から大正十四年までの六年間に内閣は六代がわっております。合わせまして計十七年間に十五代の内閣がかわっている。一内閣の平均寿命がたった一年一カ月であります。内閣が一年ごとにかわって本当に国民の負託にこたえて立派な仕事をすることができるかどうか。小選挙区制というものが本当に政権交代を可能にするということであれば、その帰結として内閣は毎年毎年かわって、そして政局が安定しないということは、私は歴史が証明しているんではないかと思いますが、この点に対する総理の見解を承っておきたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、私は、過去の日本の政治について考えてみる必要があると思います。
先ほど来総理も触れられておりましたが、日本は明治二十二年から三十三年までの間小選挙区を実施しました。この十一年の間に内閣が九代もかわっております。また、大正八年から大正十四年までの六年間に内閣は六代がわっております。合わせまして計十七年間に十五代の内閣がかわっている。一内閣の平均寿命がたった一年一カ月であります。内閣が一年ごとにかわって本当に国民の負託にこたえて立派な仕事をすることができるかどうか。小選挙区制というものが本当に政権交代を可能にするということであれば、その帰結として内閣は毎年毎年かわって、そして政局が安定しないということは、私は歴史が証明しているんではないかと思いますが、この点に対する総理の見解を承っておきたいと思います。
海
海部俊樹#25
○海部内閣総理大臣 政権が交代をしたという今の計算上の問題はそのとおりだと思います。しかし、そういったことが行われないようにするために、将来に向かっての現実的な政権の安定、政局はどうなのかということを私どもは議論しておるんです。
具体的に言えということでありますから申し上げますけれども、それじゃ戦後の片山内閣は何年続いたでしょうか、芦田内閣は何年続いたでしょうか、いずれも一年以内であったわけでございます。このときはそれぞれ政策の違う政党同士が三つ集まって連合政権をやったがために政策協調その他の問題で短かった、これはある意味では非常に不安定な政権の結果であった。長さだけからいえば一年以内だったということは戦後二度も体験しておるわけでございます。
したがって、具体的に答えろといえばそういうことになるわけでありますから、どうぞ、そういう過去の一ところだけで議論をしますとどうしても狭くなってまいりますから、全体としての政権のあり方というものは、今度は選挙そのものを同じ政党の者同士で争っておるときには政策中心、政党中心にならないので、もっと、今委員の言われるような安定した政権で政治が運営できるようにするためには、選挙そのものを政党本位にし、政策中心の議論ができるようにしていくことが安定してくる基礎でもある、またそれをねらっておるのが今度の答申である、私はそう受けとめております。
この発言だけを見る →具体的に言えということでありますから申し上げますけれども、それじゃ戦後の片山内閣は何年続いたでしょうか、芦田内閣は何年続いたでしょうか、いずれも一年以内であったわけでございます。このときはそれぞれ政策の違う政党同士が三つ集まって連合政権をやったがために政策協調その他の問題で短かった、これはある意味では非常に不安定な政権の結果であった。長さだけからいえば一年以内だったということは戦後二度も体験しておるわけでございます。
したがって、具体的に答えろといえばそういうことになるわけでありますから、どうぞ、そういう過去の一ところだけで議論をしますとどうしても狭くなってまいりますから、全体としての政権のあり方というものは、今度は選挙そのものを同じ政党の者同士で争っておるときには政策中心、政党中心にならないので、もっと、今委員の言われるような安定した政権で政治が運営できるようにするためには、選挙そのものを政党本位にし、政策中心の議論ができるようにしていくことが安定してくる基礎でもある、またそれをねらっておるのが今度の答申である、私はそう受けとめております。
野
野呂田芳成#26
○野呂田委員 私は短命内閣の日時を挙げたわけでは決してございません。総理が挙げたのは戦後の短い内閣を象徴的に挙げただけでありまして、その反面、吉田内閣あるいは佐藤内閣、海部内閣もかなり続いております。私が指摘したことは、小選挙区制の実施期間十七年間に一年ごとに内閣が交代しているという事実を申し上げたのでありまして、このことについて私は小選挙区に内在する問題がありはしないかということを指摘したわけでありますから、この点については総理の答弁はもう要りません。
ところで、今この答申のとおり小選挙区を実施すれば、政権交代が容易になって政局が安定しないという、私はそう確信いたします。
それに対して、さらに答申によれば、比例代表制というものは小党分立して連立内閣の可能性が高まり、政局は不安定となると答申をしております。小選挙区そのものでも政権交代が高まって政局が不安定になりやすいのに加えて、なおまた小党分立して連立政権ができやすく政局が不安定になるような比例代表制をあえて組み合わせる、何ゆえにそういうことを考えるのか、その点について私は伺いたいと思うのであります。まさに政局の安定こそ国家の盛衰をかけた大事な問題でありますから、私は、あえて政局の不安定になるような制度をここにおいて導入する理由が全く納得できません。その点についての総理の御所見を伺っておきたいと思います。
この発言だけを見る →ところで、今この答申のとおり小選挙区を実施すれば、政権交代が容易になって政局が安定しないという、私はそう確信いたします。
それに対して、さらに答申によれば、比例代表制というものは小党分立して連立内閣の可能性が高まり、政局は不安定となると答申をしております。小選挙区そのものでも政権交代が高まって政局が不安定になりやすいのに加えて、なおまた小党分立して連立政権ができやすく政局が不安定になるような比例代表制をあえて組み合わせる、何ゆえにそういうことを考えるのか、その点について私は伺いたいと思うのであります。まさに政局の安定こそ国家の盛衰をかけた大事な問題でありますから、私は、あえて政局の不安定になるような制度をここにおいて導入する理由が全く納得できません。その点についての総理の御所見を伺っておきたいと思います。
海
海部俊樹#27
○海部内閣総理大臣 今回の政治改革というのは、そもそものスタートは、政局を安定しようということで始めた政治改革ではございませんでした。率直に委員も振り返っていただくと、あの三年前の自由民主党の党を挙げての政治改革大綱をつくったときの基本というのは、政党中心の、政策本位の、そして国民の皆さんから信頼を受けられるような、政治とお金の関係を公明なものに正して確固たるものにしていこう、こういったことに立っての政治改革大綱のスタートでありました。
ですから、最初には政治倫理をどうするかということで、政治倫理確立のための、議員のいろいろな資産公開法も自由民主党も用意をして国会に既にお出しをし、小此木委員長にも議院において御努力願ったところであり、野党の皆さんもそれは重々御承知と思います。また、候補者側からの支出や寄附や買収の問題を、これを行き過ぎはいけないから、少しでも選挙活動というものとお金の問題とをきれいにしていこうというので、昨年二月の衆議院選挙のときから適用になる公職選挙法の一部改正もやってまいりました。政治資金のもう少し公明性あるいは透明性も高めて、いろいろな不祥事件や不信から国民の信頼を取り戻そうというための政治資金の問題についてもいろいろ考え、決めてまいりました。
では、お金の問題がこんなに必要以上になってきたのはなぜなのかという党内の議論のときにも、今の選挙や今の日常生活の仕組みの中にお金がかかり過ぎる要因があるのだということに皆でこれは気づいたはずです。そして、政治改革大綱をつくるときに、政策中心の、政党中心の選挙にできれば、必要以上のお金は使わなくてもいいことになるということを合意をしたわけであります。
したがいまして、そのためには同じ党で同じ政策を掲げて複数が争うことが、個人と個人の責任で、後援会とのいろいろなつながりやサービス合戦やいろいろな努力が出てきて、そこに時間とお金がかかっておるという現実も、勇気ある方々の御報告によって明らかにされておるところでありますから、これを防いでいくにはどうしたらいいかというと、基本に立って政党政治、民主主義というのは政党政治だ、政党政治ならば政党本位の、政策中心の論争ができるようにしよう、そのためには制度の根幹に触れる必要があるということを自由民主党は二年間かかっていろいろな立場で御議論を願い、選挙制度審議会もそれと同じ方向の結論を出した、このように受けとめております。
この発言だけを見る →ですから、最初には政治倫理をどうするかということで、政治倫理確立のための、議員のいろいろな資産公開法も自由民主党も用意をして国会に既にお出しをし、小此木委員長にも議院において御努力願ったところであり、野党の皆さんもそれは重々御承知と思います。また、候補者側からの支出や寄附や買収の問題を、これを行き過ぎはいけないから、少しでも選挙活動というものとお金の問題とをきれいにしていこうというので、昨年二月の衆議院選挙のときから適用になる公職選挙法の一部改正もやってまいりました。政治資金のもう少し公明性あるいは透明性も高めて、いろいろな不祥事件や不信から国民の信頼を取り戻そうというための政治資金の問題についてもいろいろ考え、決めてまいりました。
では、お金の問題がこんなに必要以上になってきたのはなぜなのかという党内の議論のときにも、今の選挙や今の日常生活の仕組みの中にお金がかかり過ぎる要因があるのだということに皆でこれは気づいたはずです。そして、政治改革大綱をつくるときに、政策中心の、政党中心の選挙にできれば、必要以上のお金は使わなくてもいいことになるということを合意をしたわけであります。
したがいまして、そのためには同じ党で同じ政策を掲げて複数が争うことが、個人と個人の責任で、後援会とのいろいろなつながりやサービス合戦やいろいろな努力が出てきて、そこに時間とお金がかかっておるという現実も、勇気ある方々の御報告によって明らかにされておるところでありますから、これを防いでいくにはどうしたらいいかというと、基本に立って政党政治、民主主義というのは政党政治だ、政党政治ならば政党本位の、政策中心の論争ができるようにしよう、そのためには制度の根幹に触れる必要があるということを自由民主党は二年間かかっていろいろな立場で御議論を願い、選挙制度審議会もそれと同じ方向の結論を出した、このように受けとめております。
野
野呂田芳成#28
○野呂田委員 今世界が直面するいろいろな状況を見ておりますと、私は、政局の安定、政治の安定こそが最も大事なことだと思います。それなくしては国民生活も安定しないし、一国の経済も成長するものではない、こういうふうに確信しておりますのでありますから、私は今総理の御答弁を伺っても、この新しい小選挙区比例代表並立制という制度を導入するという本当の意味は、私には全く納得できません。この点はそう申し上げておかなければならないのであります。
今総理は政治の倫理について言及をされました。そして、この答申によれば、政策本位、政党本位の選挙になって金がかからない、金がかからなければ政治家の倫理もよくなるだろうという論理のようでありますが、これはこの間から同僚議員が本会議でも、ただいまも石橋議員からもお話がありましたが、私は、この制度をやったらますます金がかかるようになるだろう、こう思っております。
先ほど来国内のいろいろな著名な人の見解がありましたから、ちょっと方向を変えて、現に小選挙区を実施しているアメリカの学者の話をちょっと引用してみたいと思います。
今コロンビア大学の政治学者でジェラルド・カーチスという教授がおります。「代議士の誕生」や「日本型政治の本質」という本を書いた、これは単にアメリカの学者ではなくて、知日派としても有名な学者であります。この方はまず、日本の現在の政治のシステムは決して内外で評判されるほど悪いものではない、だから日本の現在の政治システムを評価しております。その上で、小選挙区の利点というものは、政治に金がかからないとか、あるいは政治家が地元の利益に狂奔することなく高潔の士になるというのではない、それが小選挙区の本当の意味ではない、こう言っております。そしてアメリカの国会議員の選挙では、下院の議員の選挙では特に大変な金がかかっている。そしてまたアメリカの国会議員は地元の利益を最優先している、こういうようなことをこのジェラルド・カーチス教授は強く指摘をしております。それを裏づけるように、あるミズーリ州の下院議員は、私どもの想像を絶するような選挙資金が小選挙区ではかかるということを指摘しております。むしろ告白しております。
この間、韓国のある著名な議員さんと会いましたら、韓国では、小選挙区をしいたら、日本円に換算して五億も六億も選挙費用が必要になった、だから日本は誤っても小選挙区なんかやるべきではない、大変な選挙資金がかかるということを指摘しているのであります。
それであれば、政党本位、政策本位になって政治に金がかからなくなって、そして政治家が浄化されるというような話は余りにも私は楽観過ぎるじゃないか。むしろ内の事情については、さっき総理からも見解の披瀝があったけれども、そういう過去の遺物じゃなくて、現に小選挙区をやっている国でそういう政治のことをよくわかった人がそういう実態を指摘しているということについて総理はどういうふうにお考えでしょうか。
この発言だけを見る →今総理は政治の倫理について言及をされました。そして、この答申によれば、政策本位、政党本位の選挙になって金がかからない、金がかからなければ政治家の倫理もよくなるだろうという論理のようでありますが、これはこの間から同僚議員が本会議でも、ただいまも石橋議員からもお話がありましたが、私は、この制度をやったらますます金がかかるようになるだろう、こう思っております。
先ほど来国内のいろいろな著名な人の見解がありましたから、ちょっと方向を変えて、現に小選挙区を実施しているアメリカの学者の話をちょっと引用してみたいと思います。
今コロンビア大学の政治学者でジェラルド・カーチスという教授がおります。「代議士の誕生」や「日本型政治の本質」という本を書いた、これは単にアメリカの学者ではなくて、知日派としても有名な学者であります。この方はまず、日本の現在の政治のシステムは決して内外で評判されるほど悪いものではない、だから日本の現在の政治システムを評価しております。その上で、小選挙区の利点というものは、政治に金がかからないとか、あるいは政治家が地元の利益に狂奔することなく高潔の士になるというのではない、それが小選挙区の本当の意味ではない、こう言っております。そしてアメリカの国会議員の選挙では、下院の議員の選挙では特に大変な金がかかっている。そしてまたアメリカの国会議員は地元の利益を最優先している、こういうようなことをこのジェラルド・カーチス教授は強く指摘をしております。それを裏づけるように、あるミズーリ州の下院議員は、私どもの想像を絶するような選挙資金が小選挙区ではかかるということを指摘しております。むしろ告白しております。
この間、韓国のある著名な議員さんと会いましたら、韓国では、小選挙区をしいたら、日本円に換算して五億も六億も選挙費用が必要になった、だから日本は誤っても小選挙区なんかやるべきではない、大変な選挙資金がかかるということを指摘しているのであります。
それであれば、政党本位、政策本位になって政治に金がかからなくなって、そして政治家が浄化されるというような話は余りにも私は楽観過ぎるじゃないか。むしろ内の事情については、さっき総理からも見解の披瀝があったけれども、そういう過去の遺物じゃなくて、現に小選挙区をやっている国でそういう政治のことをよくわかった人がそういう実態を指摘しているということについて総理はどういうふうにお考えでしょうか。
海
海部俊樹#29
○海部内閣総理大臣 ジェラルド・カーチス博士は私もよく存じておりますし、総理になる直前にもテレビの対談等もした二とがありますから、今委員がおっしゃったような角度の話をされたこと、それに対して私が申し上げましたことは、アメリカの大統領制のもとにおける議会の議員の選挙、それも完全な小選挙区制であります。私はそういったような立場の違いからもいろいろな御議論をしましたし、またアメリカの議員は、御承知のように議員一人に年間十九人分の秘書、下院にすれば全部それは公費の助成が出ておりますし、その他通信とかあるいは交通とかあるいは政策伝達の費用というのは、全部それぞれの政党の支部がやっておりますから、金がかかる、金がかからぬという面から見ますと、全部それを今、あるいは自民党の議員さんだけに妥当すると言った方がいいかもしれませんが、党の宣伝でも政策決定でも、党の機関を使わないでみんな先生方個人の後援会を使っておやりになっておるんじゃないでしょうか。
ですから、そういった意味において、それをやろうとすれば、同じ地域に複数の議員がいるということがそういったことを制度的にできなくしておるから、政党本位のものに変えていくべきではないだろうかという考え方がそこからも出てくるのです。だから野党の皆さんも、政権とろうと思ったら、そういうことに、そういう矛盾になってくるわけですから、その矛盾を乗り越えて、政党の責任でできるような政党本位、政策本位のシステムにしたいという強い願いが体験の中から私たちはあるわけであります。
また、韓国の例については、どなたの御意見か私は存じませんので、そういった御意見があることを謙虚に承っておきますが、いずれにしても、候補者個人でやらなきゃならない選挙のシステム、政治家個人でやらなきゃならないような資金の問題とか政策の伝達の問題とか、いろいろなものを考えると、やはり政党本位のものにしていくことが必要以上のお金をかからないようにするということだと思います。
この発言だけを見る →ですから、そういった意味において、それをやろうとすれば、同じ地域に複数の議員がいるということがそういったことを制度的にできなくしておるから、政党本位のものに変えていくべきではないだろうかという考え方がそこからも出てくるのです。だから野党の皆さんも、政権とろうと思ったら、そういうことに、そういう矛盾になってくるわけですから、その矛盾を乗り越えて、政党の責任でできるような政党本位、政策本位のシステムにしたいという強い願いが体験の中から私たちはあるわけであります。
また、韓国の例については、どなたの御意見か私は存じませんので、そういった御意見があることを謙虚に承っておきますが、いずれにしても、候補者個人でやらなきゃならない選挙のシステム、政治家個人でやらなきゃならないような資金の問題とか政策の伝達の問題とか、いろいろなものを考えると、やはり政党本位のものにしていくことが必要以上のお金をかからないようにするということだと思います。