羽田孜の発言 (本会議)
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○国務大臣(羽田孜君) ただいまの御質問の中で、消費税の引き上げ、あるいは行政改革を進めて歳出を削減するように、あるいは赤字国債の発行ですとか地方交付税についての圧縮を行うべきでないということにつきましては、総理の方から細かく申し上げましたので、そのとおりでございます。
そしてまた、法人税、石油臨時あるいは乗用車につきましては、先ほど総理からお話がございましたように、来年度の税制改正につきまして、今日税制調査会で御検討いただいておるということでございまして、私どもとして今申し上げるべき段階ではないと思っております。いずれにいたしましても、国民の負担に関する問題は十分やはり慎重に考えていかなければならない、このことを申し上げたいと思います。
なお、取引相場のない株式の評価方法の改善等につきましてでありますけれども、中小企業者の相続税を含めた相続税につきましては、昭和六十三年の抜本改革、ここにおきまして、課税最低限の二倍引き上げを初めとする大幅な減税を行ったほか、事業用の小規模宅地等の減額割合を四〇%から六〇%に引き上げるなど、中小企業の事業承継の円滑化に資する改正を行ったばかりでございます。
先般の土地税制改革の一環として、土地の資産としての有利性を縮減する等の観点から、土地の相続税評価の適正化を平成四年から行うこととしておりますけれども、これに伴いまして、相続税負担が全体として実質的に増加することのないよう、相続税の負担調整を行う必要があるというふうに考えております。その具体的な内容につきましては、現在、税制調査会において御審議いただいておりますけれども、土地の相続税評価の適正化に伴うものであり、相続税の課税最低限の引き上げ及び税率区分の調整がその中心的な検討項目になるものと考えております。しかしながら、相続税につきましては抜本的な減税を三年前に行ったばかりでございまして、負担調整を超えて実質減税を行う環境にはたいことをひとつ御理解をいただきたいと思っております。
このような状況のもとで、株式評価の緩和ですとかあるいは生前贈与に係る納税猶予の特例や小規模宅地等の特例の拡充は、土地の資産としての有利性の縮減等という資産課税の適正化の流れに合わないという問題がある、この点についてもぜひ御理解をいただきたいとお願いするところであります。
なお、地価税収は土地対策や所得税減税に充てるべきだという御指摘でありますけれども、この問題につきましては、昨年の税調答申で、減税に充てることや土地対策等に資する観点から歳出を通じて国民生活に還元することに触れられているところでございまして、平成四年度税制改正、予算編成時に検討することとされております。この問題につきましては、諸般の情勢も考慮されつつ、税制調査会の御審議等を踏まえまして検討してまいりたいと考えておりますが、税制調査会は先週始まったばかりでございまして、今私の方から申し上げることはお許しをいただきたいと思っております。
なお、平成四年度の予算編成についてでございますけれども、社会資本整備につきましては、先般策定されました公共投資基本計画に沿いまして、特に生活関連分野の充実に重点を置いて、その着実な実施を図りているところでございまして、今後とも社会資本の着実な整備に努力しなければいけないというふうに考えます。一方、我が国の財政は、構造的な厳しさに加えまして、四年度税収も極めて厳しい状況となることは避けられないということであります。
しかしながら、今後の中期的な財政運営につきましては、社会経済情勢の変化に財政が弾力的に対応していくために、高齢化社会に多大の負担を残さない、二度と特例公債を発行しないということを基本として、建設国債といえどもその発行を極力抑制しまして、私どもとして、公債残高が累増しないような健全な財政体質をつくり上げることが重要であろうというふうに思っております。
四年度の予算編成に当たりましては、このような状況を踏まえまして、真に必要な財政需要には適切に対応しつつも、まずあらゆる分野におきまして、既存の制度ですとかあるいは施策について厳しく見直しを行うことが必要であろうというふうに考えております。
なお、総量規制につきまして、不動産融資総量規制、これを継続する必要があると考えるけれどもというお話でございますけれども、地価の動向にかんがみまして昨年四月に導入されたものでございますけれども、以後、金融機関の不動産業向け貸し付け状況、これは大幅に低下してきております。その効果は着実に浸透しておるのではないかというふうに思っております。ただ、私どもは、いわゆる金融により価格というものを抑えるということは、これは単に金融だけで対応するべき問題じゃなくて、都市計画ですとかあるいは国土計画等、そういった全体の総合的な対策というものが必要であろうと思っております。ただ、今度の場合の措置は非常緊急の措置ということで導入されたものでございまして、やはりいつまでも続けるというものではなかろうというふうに思っております。
いずれにしましても、国土庁が現在その把握に努めております直近の地価動向に加えまして、先ほど申し上げました金融経済情勢あるいは金融機関の融資動向、土地政策全般の推進状況等、これは総合的に勘案しながら、私どもは適時適切に対応してまいりたい、かように考えております。(拍手)
〔国務大臣野田毅君登壇〕