与謝野馨の発言 (議院運営委員会)

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○与謝野委員 それでは、国会改革に関しまして、自由民主党の考え方について御説明を申し上げます。
 国会改革につきましては、当議院運営委員会、また議会制度協議会において相当の成果を上げておりますが、まだまだ問題は山積をしております。議会開設百年を契機に、国会改革をやろう、そして国民の政治不信の大きな要因となっている国会審議のわかりにくさ、非能率さを克服して、国会と国民の関係、これをより密接なものにさせ、国民の御納得のいただけるような審議形態にしようという努力は、我が党ばかりでなく各党においても同じ御努力をしていただいているわけでございます。
 私からは、国会改革につきまして総括的に本会議の審議・運営等について網羅的に述べ、細かい詳細な部分については、我が党の議員より個別の問題については発言をしていただくことになります。
 まず、本会議の審議・運営についてでございますが、趣旨説明と付託という関係について申し上げます。
 提出議案は、原則として即時適当な委員会に付託し、委員会における十分な審議時間を確保すべきである。委員会中心主義という原則をとっております。趣旨説明要求議案は、真に重要かつ必要なものに限るべきでありまして、説明と質疑を行う場合には、充実した審議が行えるよう配慮する必要があると考えております。現在、各野党から多数の議案について趣旨説明要求がつけられ、協議が調うまで委員会に付託されないやり方、いわゆるつるしと言われているやり方が行われておりますが、これは国会法第五十六条の二の乱用であると私どもは考えております。国会法第五十六条第二項にある、「議案が発議又は提出されたときは、議長は、これを適当の委員会に付託し、その審査を経て会議に付する。」という原則、これがございますので、これを守るべきであると考えております。
 第二は、本会議の採決の方法として、いわゆる各国で採用しております電子式投票機、すなわち押しボタン式投票制度を導入すべきである。投票の正確性、所要時間の短縮等により議事の効率化が図られると私どもは考えております。
 第三は、議場のひな壇についてでありますが、三権分立の観点からとか、国会は国権の最高機関であり、その構成員である議員が対等な立場で議論する場であるからひな壇は解消すべきという御意見もございますが、同じ議員であっても、壇にいるときには内閣の一員であったり法案の提出者であったり違う立場で対応するわけで、政府だけでなく、野党提出法案が審議されるとき、野党の提出者がひな壇から趣旨説明をする場合もあるわけで、一方的ではなく、現行のままでよいのではないかと思っております。
 次に、委員会の審議・運営についてでございますが、委員間討議、自由討議について発言をさしていただきます。
 委員会審議を活性化するため、委員間による率直な意見交換が私どもは必要であると思っております。法案の審議にいたしましても、国政調査にせよ、委員会の審議のほとんどは政府に対して質疑を行う、こういう方法で行われておりますが、やはり各党間、委員間での御討議というものも今後は十分取り入れる必要があるものだと思っております。
 委員室の構造もいわゆる学校方式が多いわけでございますが、時には円卓方式による委員間の自由討議を必要に応じて行う慣行を確立すべきだと思っております。審議の主体を国会議員とすることによって政策立案能力を相互に向上させることができると私どもは考えております。
 次に、大臣、政府委員、説明員についてお話を申し上げます。
 委員会での審査の形態は、議案の審査あるいは国政調査にしろ、政府側に質疑を行うというのが実態になっております。そこで、各委員会の定例日の関係、提出法案の所管が複数の省庁にまたがったり、委員会の全大臣出席要求、いわゆる総括方式その他の理由でいわゆる大臣、政府委員のとり合いが委員会の間で生じますし、また、衆参の間でも生じているわけでございます。これによって審議の遅延等が生ずる場合が非常に多いわけでございます。総予算の総括質疑についても、各党一巡の後は、全大臣出席ではなく要求大臣のみとする。各委員会の審議が同時並行的に開催され、審議が促進され充実されるべきであると私どもは考えております。
 また、大臣を補佐する立場にある政務次官の活用をもっとすべきであると考えております。個々の技術的な問題などでは、一番現場の事情に詳しい説明員等の活用をもっとされていい。また、これは社会党からも議員立法に対する説明員の充実という御要求もあると伺っております。
 次に、議員立法の活用についてでございますが、国会は唯一の立法機関であるにもかかわらず、現実には内閣から提出された議案に大きな比重がかかっており、委員会の審議でも対政府の質疑がほとんどでございます。真の立法機関とは、国会みずからが法律を立案し、制定していくことであると私どもは考えております。そのため、議員立法を活用することである。実効ある立法活動を確保するためには、過度な党議拘束を反省し、所管委員会を中心に可能な限り議員立法方式で対応することが望ましいことであり、また必要なことであると思っております。
 次に、委員会の公開でございますが、国会が国民に開かれたものとするためには、現行法上、原則非公開とされている委員会審議を実質的には原則公開に近づけ、また、情報を公開することにより国民との距離を縮める必要があると考えております。本件については、基本的には与野党での合意が既に実現しており、事務局、法制局が国会法、衆議院規則の改正の原案を作成をしている段階でございますので、この点については早期に実現をいたしたいと思っております。
 次に、公的支出の拡充についてでございますが、議員活動のより一層の充実に資するために、国会議員に対するいわゆる公的支出の拡充、理由のある、また必要のある公的支出という意味でございますが、一つは秘書等の人件費の拡充、またこれは公設秘書の増員という問題、かねてからの懸案の問題がございます。それから、文書通信交通費及び立法事務費等、これについての趣旨の見直し、またその内容の見直し等も行う必要があると思います。また、議員会館及び宿舎の整備等については既に合意を見ておりますので、これらについては、八月の概算要求に向けまして各党と御意見を十分交換をしながらやってまいりたいと思っております。
 あと国政調査権の充実強化あるいは国会審議のテレビ中継等につきましては、細部にわたりまして、我が党の委員から詳細に我が党の立場を述べさせていただきます。ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 与謝野馨

speaker_id: 23890

日付: 1992-06-04

院: 衆議院

会議名: 議院運営委員会