明石康の発言 (国際平和協力等に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○明石参考人 ただいまの山口先生の御質問は、現地の日本に対する期待ということだと思いますけれども、日本に対する期待が非常に大きいというのは、四派のSNCを構成しております各指導者からもシアヌーク殿下からもはっきりと私に伝えられておりますし、現地の雰囲気からもそれは十分に感じられますし、現地の外交団を構成しております各国の大使からも十分に酌み取れることでございます。
それで、シアヌーク殿下自体、ある私を歓迎する席の場で、アジアの友邦国である日本からこういう代表が来たということは非常にうれしいということを言ってくれておりましたし、非常に期待しておるということはよく感じられたわけで、ただ、その場所で殿下がそういうことをおっしゃったところで、イギリスの大使とかフランスの大使がおりましたので、アジア人だけが仲がいいところを見せては悪いと思いまして、私はシアヌーク殿下のアジアとアジアをということは無視して、むしろ国際社会としていろいろカンボジアを助けたいということで私はここに来ているんだということを付言しておきました。
そういうことで、日本に対する親近感と期待は非常にありまして、この期待感を失望させるようなことがあったら、その反応は非常に厳しいものがあろうかという感じがいたします。
と同時に、私は、日本に対する好感があるから、期待があるからということでいい気になってはいけないと思うのですね。やはり第二次大戦中にフランスの勢力を除外して、押しのけて日本が一九四五年にシアヌークを王様にしたということ、それから同じく第二次大戦中にタイとカンボジアは国境紛争がございまして、カンボジアの穀倉と言われておりますバッタンバン州一帯を日本が調停してタイの方に切り取って譲渡させてやったということがありまして、そのことについては、ややカンボジアの人は釈然としない気持ちを今でも持っているのじゃないかと思います。なかなか言いませんけれども。
そういうことで、非常にさっきの過去がございますから、やはりお隣の国であればあるほど私は日本人は自分の言動に気をつける必要があると思うのです。ですから、カンボジアの人たちのそういう複雑な気持ちをそんたくしながら、要望にはこたえるし、またその要望についても本当にそれがカンボジアにとって必要なものかどうかについては細密な検討をこちらとしてもすべきだと思いますし、カンボジア人の持つ対日好意というものに図に乗っていい気になってはいけないんじゃないかという感じもしております。