松浦利尚の発言 (予算委員会)

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○松浦(利)委員 きのう、群馬における衆議院の補欠選挙で、私どもは惜敗をいたしました。極めて残念だと思っています。しかし、いずれにいたしましても、今度の選挙結果は、国民が景気浮揚はもちろんでありますが、それより以上に、今日起こっておる佐川、共和等の政治腐敗についてさらに徹底的に解明をせよ、政治改革を徹底的に進めてもらいたい、そういう選挙結果が我が党に威しぐあらわれてきたものだと私は受けとめております。
 それだけに、きょうあえて問題を提起させていただきます一、二の問題について、政府の方から的確な、そして担当大臣から明確なお答えをいただきたい、そのことを冒頭申し上げておきたいと思うのであります。
 まず最初に、実は、六十三年の七月の二十三日に起こりました遊漁船第一富士丸と海上自衛隊潜水艦「なだしお」の衝突事故についての経過について、若干不明財な問題点がありますから、その点について具体的にお答えをいただきたいと思うのであります。
 御承知のように、この事件は、とうとい三十数名の命を奪った海難事故でありましたし、また、通常民間の船舶の海難事故というのは極めて多いのでありますが、対象が海上自衛隊であるという点について特異のケースだったと思うのであります。特にそれが潜水艦という自衛艦であったというところに特質があったと思うのでありますが、これが当初海上衝突予防法による避航義務、これがいずれにあったかということの法理論を中心として現場検証等が行われ、議論されるものと期待をしておったのでありますが、途中から船員の義務という条項を適用する内容に変わってきたことは御承知のとおりであります。しかし、なお第一審におきましては、それでやっても「なだしお」側に、海上自衛隊側に主要な責任がある、そういう意味で、海上自衛隊の第二潜水隊群に対して、横浜地方海難審判庁は勧告を行ったわけであります。そしてまた一方、富士丸の近藤船長に対しては海技免許一カ月の停止処分を行ったところであります。
 ところが、実は、この第一審の審判が行われておるさなかに、実は平成元年の三月の九日でありますが、高等海難審判庁前長官の小林芳正さん、この方が、オフレコを前提といたしまして、この衝突には船員の常務が適用になる、海上衝突予防法三十九条が適用になるというふうに述べて、これを逆転審決になるということをオフレコで流しておるという事実が今明らかになったわけであります。まだ第一審の審決が出ておらない、審査の途中であります。しかもこの前長官は、小林さんは、この審決に参加はいたしておりません。そういう人が、上級審であるにかかわらず、既に第一審の審理が行われておるさなかに、これは先ほど申し上げましたように船員の義務を前提とした審決になるんだ、要するに横切り船の航法を適用するこういったものは除外されるんだ、逆転になるんだ、こういうことを示唆をしたのであります。これはもう既に審決を長官が知っておったということが前提になると思うのであります。これがもし事実だとすれば、極めて遺憾な問題であります。
 確かにこの海難審判庁というのは運輸省の外局であります。長官の任今も運輸大臣であります。ですから、行政の意思を働かそうとすれば必ず働く、動くわけであります。今までは民間の船同士でありますから、行政が介入するという素地は全くない、公平に審決をすることができる。しかし、片一方に国というもの、海上自衛隊というものがここに現存しておる。海上自衛隊と民間の遊船、これが海難事故を起こした場合には、行政の力、内閣の力が働くということが現実にこういう姿であらわれてきておるではないか。
 これから海上自衛隊の海難審判事件というのが多くなるかもしれない。浦賀水道などではもう自由に出入りをする、極めて危険だ。民間の方からも、黒い船を見たら逃げるという形で逃げまくっておるという状況だそうです。
 こういう海難審判庁というものが公平を欠くものが行われるとすれば、これはゆゆしき問題だと思うのでありますが、こういう事実について、運輸大臣はどう思われますか。
 そしてまた、この長官は、既にもう職を去っておられます。しかしこの小林さんが現実に、オフレコという形で、こう逆転をするということをオフレコで新聞記者団に話をしている。極めて重大な問題だと思うのです。これは運輸大臣、この点についてどう判断をされるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 松浦利尚

speaker_id: 15921

日付: 1992-03-30

院: 衆議院

会議名: 予算委員会