和田八束の発言 (予算委員会公聴会)
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○和田公述人 大変難しい広範囲なお尋ねでございまして、最初の方は国と地方の財政関係でありますが、平成四年度予算とのかかわりでいいますと、予算編成の幾つかのポイントというのがあったわけですけれども、その中のかなり大きな部分として地方交付税をどれだけ削減できるかというのが歳出入バランスの一つの大きなポイントであったと思います。
その結果、今のお話のように八千億円程度国が借りるという形で事実上一般会計ベースでは削減が行われるということになったわけでありますけれども、しかし、事実上それが直ちに地方財政全体にとっての地方交付税の減に結びつくかといいますと、交付税譲与税特別会計というクッションを置いて出ていく。いわゆる入り口ベース、出口ベースというふうなことを言っておりますけれども、そういう関係で見ますと何とかつじつまが合っているというふうな、こういうことのように私は見ているわけでありまして、何といいますか、一つの政治算術的な結末ではなかったか、こういうふうに見ているわけであります。
しかし、長期的あるいは基本的な問題で考えますと、今のお話にもございましたように、やはり国と地方の関係の見直しとかあるいは財源の再配分とか、こういう大事な問題がある、こういうふうに言わざるを得ないわけであります。特に最近では単独事業費が非常に地方サイドではふえておりますし、それから公共事業等の、あるいは高齢者対策というふうな面をとりましても、地方財政の役割が増大しているということはそのとおりでありますけれども、役割の増大とともにやはり財政負担もふえてきているということでありまして、そういうふうな状況を見てみますと、やはり、特に市町村における財源の確保ということが重要な大事な問題ではなかろうかというふうに思うわけであります。
地方交付税でいいますと、基準財政需要額をどういうふうに計算するかということが交付税額を非常に大きく左右してまいりまして、私は、単独事業がふえるあるいは地方の単独の施策がふえるということは、これは歓迎すべきことだろうと思うのですけれども、それによるところの一般財源の確保という点からいいますと、やはり基準財政需要額をもうそういう新しい動向に即して見直していくという、そういう地方の独自な施策とか、あるいは単独事業も含めてこれを拡大していく、あるいは、実際の一般財源の支出とそれからこの交付税サイドにおける基準財政需要額の計算というものができるだけ近くなるように計算をしていくというふうなことでやってもらいたいというふうに思っております。
バブル経済の崩壊によるところの税収面への影響ということは、これはまあ私は国ほどの影響があるかどうかということはちょっと問題だろうと思いますし、また地方財政の方でいいますと、固定資産税の評価の見直しとかいうようなことがありますので、それほど大きな影響があるというふうには考えられないわけですけれども、しかしこれも、地方財政といいましてもいろいろ格差がありまして、府県と市町村では大分違いますし、それから地域によっても違いがありまして、都道府県の中でも東京都のようなところはかなりその影響が大きくて、本年の東京都予算というのは相当基金の取り崩し等を行って編成したというふうな、こういう事実から見ますと、大都市財政に与える影響というのは非常に大きいと思います。
したがいまして、これからの地方財政のあり方ということを考えますと、一律に地方財政を扱うというのではなくで、大都市あるいは府県、それから市町村、それから過密地域、過疎地域というふうな、比較的その地域の実態に応じた、何といいますか、一律ということではなくてきめの細かい制度上のあり方ということを考えていく必要があるのではないかというふうに思います。