山下徳夫の発言 (予算委員会第四分科会)
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○山下国務大臣 平成四年度厚生省所管一般会計及び特別会計予算の概要について御説明申し上げます。
平成四年度厚生省所管一般会計予算の総額は十二兆七千六百七十億円でありまして、これを平成三年度当初予算額十二兆一千八百十九億円と比較いたしますと五千八百五十一億円、四・八%の増加となっており、国の一般会計予算総額に対し一七・七%、一般歳出に対し三三%の割合を占めております。
平成四年度一般会計予算につきましては、公債発行額を可能な限り抑制するため、さらに歳出の徹底した見直し、合理化に取り組むという方針のもとに編成されております。
厚生省予算につきましては、そのような厳しい財政事情のもとにあっても、国民が豊かさを実感できる生活基盤の確保や健康で安心して暮らせる長寿・福祉社会づくりを進めるため、廃棄物処理対策等を積極的に推進するとともに、保健医療・福祉サービスを担う人材の確保対策の拡充を図ることといたしております。
また、第三年次を迎える「高齢者保健福祉推進十か年戦略」の着実な実施、障害者の一層の社会参加を推進するためのきめ細かな施策の充実、次代を担う子供が健やかに生まれ育っための環境づくりや医療保険制度の安定的運営など緊急を要する行政課題に対処する諸施策についても、必要な予算を確保したところであります。
この機会に委員各位の御支援に対し衷心より感謝申し上げますとともに、今後とも国民の健康と福祉の向上を図る厚生行政の進展に一層の努力を傾注する決意でありますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
以下、平成四年度厚生省予算における主要施策につき御説明申し上げます。
第一に、ごみ排出量の増大等廃棄物の処理問題に適切に対応するため、第七次廃棄物処理施設整備計画に基づき、所要の施設の計画的整備を推進するとともに、ごみの減量化・再生利用を積極的に実施するため、廃棄物再生利用等推進事業の創設等を行うことといたしております。
また、産業廃棄物処理施設の整備を促進するため、NTT株式の売却収入を活用した融資制度及び施設整備資金の借り入れについての債務保証制度を導入し、産業廃棄物の適正処理の一層の推進を図ることといたしております。
さらに、水道施設につきましても、安全でおいしい水を安定して供給するため、引き続き所要の施設の整備等を推進することといたしております。
第二に、保健医療・福祉人材確保対策について申し上げます。
二十一世紀の長寿・福祉社会にふさわしい保健医療・福祉サービスの実現のため、看護職員やホームヘルパー、社会福祉施設職員について、就業の促進、養成力の強化、処遇の向上や勤務条件の改善等を図ることといたしております。
具体的には、看護職員につきましては、就業の促進を図るための都道府県ナースセンターの創設、看護婦等養成所施設整備の大幅な増額等を図ることといたしております。
また、ホームヘルパーにつきましては、勤務形態にふさわしい処遇という観点から、常勤ホームヘルパーの手当額の大幅な引き上げを図るほか、民間の常勤ホームヘルパーについて、退職手当共済制度を導入することといたしております。
さらに、社会福祉施設職員につきましては、業務省力化を推進することにより勤務時間を短縮し、本年十月から、週四十二時間勤務体制を実施することといたしております。
第三に、高齢化社会をすべての国民が安心して老後を送ることができるように、「高齢者保健福祉推進十か年戦略」に基づき、ホームヘルプサービス事業、老人デイサービス事業等のいわゆる在宅三本柱や特別養護老人ホーム、老人保健施設等の整備について大幅な拡充を図るほか、高齢者介護に対する幅広い取り組みを進めるため、身近なところで介護を体験し、介護の知識や技術を体得できる介護実習・普及センターを創設するなど、高齢者の保健福祉施策の一層の推進を図ることといたしております。
また、老人保健事業については、平成四年度を初年度とする第三次計画を推進することとし、大腸がん検診や基本健康診査とがん検診を同時に実施する総合健康診査方式等を新たに導入するとともに、健康教育や健康相談等の充実を図ることといたしております。
さらに、高齢化の進展に伴って増大する痴呆等の予防や治療及び研究を総合的に推進するため、長寿科学医療体制確立のための国立病院施設の整備に着手することといたしております。
このほか、痴呆性老人対策、長寿科学総合研究等の大幅な拡充を図ることといたしております。
第四に、障害者及び児童福祉対策について申し上げます。
障害者福祉対策につきましては、障害者が家庭や地域の中で自立し、社会参加ができるような条件を整備するため、障害者等の移動を容易にするためのリフトつき福祉バス運行事業を新たに実施するなど障害者の明るいくらし促進事業の拡充を図るほか、車いすを常用する障害者の二次的障害を予防するための健康診査事業及び精神薄弱者社会活動総合推進事業等を新たに実施することといたしております。
児童福祉対策につきましては、家庭や子育てに関する国民的論議を展開するため、新たに国、都道府県に児童環境づくり推進協議会を設置するなど児童環境づくりの総合的な推進を図るほか、地域における児童健全育成の拠点の整備や放課後児童対策の拡充を図るなど児童健全育成対策を推進するとともに、児童手当の充実を図ることといたしております。
第五に、医療保険制度につきましては、政府管掌健康保険につきまして、中期的財政運営の安定を図るという観点から、事業運営安定資金の創設、保険料率及び国庫補助率の引き下げ、分娩費等保険給付の改善等を内容とする制度改正を行うことといたしております。
また、国民健康保険助成費につきましては、市町村。職員の給与費等について一般財源化を図り、この際には、円滑かつ適正な国民健康保険事業の運営に万全を期するため、所要の措置を講ずることといたしております。
さらに、診療報酬の改定につきましては、医業経営の安定や医療費適正化の見地のほか、看護婦等の処遇改善にも十分配慮し、本年四月から五%の引き上げを実施することといたしております。
以上のほか、年金額等の引き上げを行うとともに、成人病予防・健康づくりと疾病対策、有効で安全な医薬品等の確保対策、食品等の安全対策、戦傷病者戦没者遺族等援護対策、原爆被爆者対策、WHO等を通じた国際協力などの諸施策の推進を図ることといたしております。
以下、厚生省所管一般会計及び特別会計予算の概要を御説明申し上げるべきではございますが、委員各位のお手元に資料を配付いたしてございますので、お許しを得て説明を省略させていただきたいと存じます。
何とぞ、格別の御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げる次第であります。