濱邦久の発言 (法務委員会)

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○濱政府委員 今委員から幾つかの点についてお尋ねがあったわけでございます。一つは、検察の捜査過程で録取した検察調書が流れていたのではないか、あるいはそういうことについて今後どういうような対策を考えているのかというようなお尋ねがあったかと思うわけでございます。
 検察官が公判において証拠調べ請求する予定の供述調書等につきましては、これは弁護人が公判において同意、不同意の意見を述べるなど適切な訴訟対応を行うために事前に開示されるわけでございまして、開示においては必要に応じて謄写も許されるわけでございます。いずれにいたしましても、公判における取り調べ以前に供述調書そのものを把握し得る者は、検察官及び担当検察事務官のほかは、弁護人及び被告人を含めましてその関係者に限られていると思われるわけでございます。
 部内調査の結果、検察サイドから供述調書その他の捜査書類が外部に流出したという事実がないということは判明したわけでございますが、それ以上にどういう経過で検事調書の例えば写し等が流れたのかどうかというようなことについては、これは徹底的に明らかにするということは困難なことでございますけれども、ただ、今委員仰せになられましたように、かつての、過去の事例として、これは弁護人御自身の行為ということを申し上げているわけではないわけでございますけれども、例えば弁護人の方から被告人あるいは関係者の方に閲覧させた検事調書の写し、それがコピーをとられて別の事件の捜査の過程で別のところから押収されたというような事例もあるわけでございまして、先ほど御指摘になられましたこの渡追被告人らに対する東京佐川急便事件の公判の過程におきましても、この渡邉被告人の検事調書等が、新聞紙上にそのコピーなるものが掲載されるというような事態があったことにかんがみまして、検察官の方からその調査の結果を踏まえまして裁判所に対して申し入れをしたという事実があるわけでございます。裁判所に対しまして弁護人から釈明を求めた上で厳重注意をするなどの適切な訴訟指揮を行われたい旨の意見を述べたという事実がございまして、委員が御指摘になられたのは、その点のことであろうと思うわけでございます。
 いずれにいたしましても、検察当局として今後どういうことを考えているかということでございますけれども、捜査に従事する職員はすべて捜査上の秘密保持の厳守がその職責遂行上の基本的な心構えの一つであることをふだんの指導訓練の中で十分体得しているところでございますけれども、例えば東京地検におきましては、その徹底を期するために、報道機関等外部の者との対応につきましては、例えば副部長以上の幹部検察官において常にその実情を把握するというような方法を講じまして適切な措置を講じているというふうに聞いているわけでございます。
 それから、一番最後に委員がお触れになられました、政治家と検察官との癒着がマスコミ等で取りざたされているけれどもこれについてどういうふうに考えるかというお尋ねもあったかと思うわけでございますが、いわゆる東京佐川急便事件につきましては、東京地検において昨年八月に、先ほど申しましたように東京佐川急便株式会社元社長の渡邉廣康らに対する特別背任罪の告訴を受けまして、以後刑事事件として立件し得るものにつきましては順次これを起訴しさらに捜査を継続しているところでございますが、この間に検察当局は、与えられた権限の範囲内で厳正、公平な立場を堅持しながら、法律の定めるところにのっとって事案の解明のための捜査を行い、法と証拠に照らして適正な処理を行ってきたものでございます。検察が政治家と癒着しているというようなことは断じてないということははっきり申し上げられると思うわけでございます。
 それから、先ほど法務省の根來次官の畑時夫氏でございますかとの間の書簡についてお尋ねがございましたけれども、これにつきましても、私が承知しておりますのは、今回のいわゆる東京佐川急便事件につきましては国民の多くの方が関心を持っておられて、その捜査処理の帰趨あるいはその過程においていろいろな御意見、御批判を、私信の形ということであるにしろ根來次官なりのところに何通かのお手紙を寄せておられる。
 そういうものにつきまして、例えば住所、氏名等をお書きになられて、言葉は適当かどうかわかりませんが、まじめに御意見を述べておられるような書簡につきましては、検察の考え方というかあるいは法務省で理解しているところをできるだけ正確に知っていただくという気持ちから、その私信に対してできるだけまじめに、誠実にその御返事を差し上げるというようなことをしてこられたように聞いているわけでございます。

発言情報

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発言者: 濱邦久

speaker_id: 19189

日付: 1992-12-08

院: 衆議院

会議名: 法務委員会